謎会話ログ≪1≫
【真に恐れるべき最悪の事態の到来を警戒する達観者が彼等に一応の信用を向けた理由】(※【KitS 4】関連)
※【達観者とヘタレと動く死体と……】の続編※
≪場所:校舎内、廊下≫
昭義「あ、そうだ……論名ちゃん、さっきソレ(鉄製で組み立て式の棚の支柱)を備品室から持って来たって言ってたよね?」
論名「うん、言ったよ。」
昭義「じゃあ、俺もそれっぽいのを備品室から取ってこようかな。扉の鍵は開いてるんだよね?」
論名「ううん、鍵は閉まっているよ。」
昭義「え? でも、それじゃあ……」
論名「さて、どういう事だと思うかな?(※笑顔)」
昭義「どういう事、って……」
未彩「……論名、お前が鍵を持っているんじゃないか?」
論名「大正解! 流石は未彩だね。」
昭義「えっ、じゃあ論名ちゃんはわざわざ鍵を閉め直してから備品室を離れた、って事? 開けておけば他の皆や先生達が武器になる物を取れるかもしれないのに、なんでそんな事を……」
論名「フフッ、その答えもある程度はさっき言った様なものだよ?『直ぐパニックに陥る様な人に武器を持たせてもマトモな戦力にはならない』し『パニック状態で暴れられて私に無駄なダメージが入る方が面倒』だって……ねぇ?(※笑顔)」
地有「うぐっ……(※苦い表情)」
昭義「それが答えって、どういう」
未彩「つまり、お前は『生きた人間同士が自滅し合う危険性を広げない為』に敢えて備品室の鍵を閉めてから離れた……という事か?」
論名「簡単に言うとそういう事だね。そしてその理由の『半分』はさっきから言っている通り、パニック状態の人に武器を持たせても敵を倒す為の戦力にはならないし近くの味方に無駄なダメージが入る危険すらあるから、だよ。」
昭義「成程……って、待って? 『半分』ってどういう事?」
未彩「……別の理由もまだある、とでも言いたげだな?」
論名「フフッ、まぁね(※笑顔)」
昭義「あの、論名ちゃん……他の理由って、何?」
論名「……今みたいな状況で武器になる物、つまり『武力』を持った人間はそれで怪物を倒すだけでなく『他の人間を制圧して支配下に置く事も出来る』様になる。」
昭義「!?」
論名「異形の怪物が跋扈するという異様な非常事態だからこそ『恐怖に狂った人間の暴挙』という『本当に怖い事』とそれによる人間同士での自滅の危険に対して警戒心を持つのは大切な事……だと、私は思うよ?」
未彩「……成程な。それでお前は備品室の鍵を開け放したままにはしなかった上、鍵を自分で持ち続けているという訳か。」
論名「そういう事だね。」
地有「人間って、そういうもんなのかなぁ……。」
論名「フフ、地有は落ち込まないで大丈夫だよ。私は地有がそんな酷い事をするとは思ってないし、地有の事は私が全力で守ってあげるから(※笑顔)」
地有「論名……!!(※感涙)」
未彩「……折旗、それは暗に『お前には意図的な暴挙を起こすだけの力など無いのだから安心して引っ込んでいろ』と言われているだけだぞ?」
地有「ちょっ、清上院!! お前酷くね!?Σ(゜Д゜;)」
未彩「俺は論名の言葉の真意を代弁しただけだ、文句は論名に言え。」
地有「なっ、ちょ、論名!! 清上院のヤツあんな事言ってるぜ!?」
論名「うーん、中らずと雖も遠からずだねぇ(※笑顔)」
地有「それ、どーゆー……」
未彩「まぁ良いんじゃないか? お前は戦力外ではあるが同時に『害悪でもない』という事だろう?」
論名「そうそう、地有はとっても良い子だからね。自分は人間同士で自滅する悪い子じゃないんだ、って自信を持って良いんだよ?(※笑顔)」
地有「……なんか、スゲー複雑ぅ……(´-A-`;)」
未彩「だろうな。」
昭義「……あのさ、論名ちゃん。」
論名「あ、そうそう、備品室の鍵の話だったよね? ハイ、これが備品室の鍵だよ。」
昭義「えっ?」
未彩「助かる。これで畑山にもそれなりの武器を探す事が出来そうだ。」
論名「使い易い物が見付かると良いね。」
昭義「……あの、論名ちゃん?」
論名「ん? 何かな?」
昭義「論名ちゃんはさっき人間同士での自滅の危険を減らす為に備品室の鍵を閉めて離れたって言ってたし、鍵を自分で持ち続けているのもそうだっていう未彩ちゃんの予想も肯定したよね?」
論名「そうだね、それは正しい認識だよ。」
昭義「……じゃあ、今『俺達にその鍵を渡してくれた理由』って、何?」
論名「あぁ、そういう事? それはね……未彩と昭義くんならそれなりに信用しても大丈夫そう、って判断できたからだよ?(※笑顔)」
未彩「それなりに、って……。」
昭義「……信用しても大丈夫そう、って……どうしてそう思ったの? 俺達の何をその判断基準にしたのさ?」
論名「知りたいの? それなら教えてあげるけど……まず、未彩の事は昔からよく知っているからね。それこそ、その場凌ぎの外面なんて『お互いに』通じなくなる程度には。」
未彩「……。」
論名「それに、未彩は私の持っているコレよりも『全体的な殺傷力に長けていそうな武器』を持ちながらも殆ど普段通りの様子で昭義くんの隣に立っているし、その意味で『パニックも暴挙も発生の危険性は低そう』だと思ったの。」
昭義「じゃあ、俺は?」
論名「昭義くんの事は深くは知らないから、未彩にある様な長期的な視点での安心感は無いよ? でもね……」
昭義「……。」
論名「……未彩自体にはそれなりの信頼感を向けながら未彩の隣に立って、それでも未彩が持っている『未彩の物ではなさそう』で『過激さも感じる』けど『この場では色々と有利』な筈の『武器』に対しては強烈な『不信感』を向けている様子を見る限り、昭義くんは『暴挙を止めたがる側』の人間なんじゃないか、って……そんな気がしたから、少し信用してみる事にしたの。」
昭義「!! それって……」
地有「え、その『デカいナイフ』って清上院のじゃなかったのかよ!?」
未彩「あぁ、コレは俺の所有物ではない。訳あって他の人間から貸されたものだ。……というか、コレが俺の物だと思われるのは少々心外なんだが……。」
地有「あっ、えっ、そっ、それはー……サーセンっした!!」
未彩「……ハァ、今は非常時だ、それで許そう。」
論名「フフフフッ……とにかく、理由の説明はこれで良いかな? 昭義くん。」
昭義「え、あぁ、うん……そうだね、ありがとう……(やっぱり、論名ちゃんって変に鋭いよなぁ……もしかして、あのナイフが藤咲先生の物だって事まで察してたり……は、流石に無い……よな?)」
登場人物:
畑山 昭義 (色々な意味で『普通の主人公らしい気質』を持つ男子生徒)
清上院 論名 (会話に使う『語彙の選択』に独特のクセがある女子生徒。未彩とは従姉妹であり学内より学外での付き合いが長い)
清上院 未彩 (論名の独特な喋りの『中身』を理解する力が少しだけ高い女子生徒。論名との付き合いは幼い頃から且つ持続的である)
折旗 地有 (相変わらず『単純おバカ』と『ビビリなヘタレ』を兼任している男子生徒)
補足情報:
清上院 未彩が持つナイフが藤咲 満の所有物(私物)である事に関しては【成人男性(ある意味元凶だし実質黒幕で真のラスボスにもなる奴)がやっても可愛くないんですよ、それは】か、或いは【その形状は彼女にだけ深く語り掛ける】を参照してください。
※【達観者とヘタレと動く死体と……】の続編※
≪場所:校舎内、廊下≫
昭義「あ、そうだ……論名ちゃん、さっきソレ(鉄製で組み立て式の棚の支柱)を備品室から持って来たって言ってたよね?」
論名「うん、言ったよ。」
昭義「じゃあ、俺もそれっぽいのを備品室から取ってこようかな。扉の鍵は開いてるんだよね?」
論名「ううん、鍵は閉まっているよ。」
昭義「え? でも、それじゃあ……」
論名「さて、どういう事だと思うかな?(※笑顔)」
昭義「どういう事、って……」
未彩「……論名、お前が鍵を持っているんじゃないか?」
論名「大正解! 流石は未彩だね。」
昭義「えっ、じゃあ論名ちゃんはわざわざ鍵を閉め直してから備品室を離れた、って事? 開けておけば他の皆や先生達が武器になる物を取れるかもしれないのに、なんでそんな事を……」
論名「フフッ、その答えもある程度はさっき言った様なものだよ?『直ぐパニックに陥る様な人に武器を持たせてもマトモな戦力にはならない』し『パニック状態で暴れられて私に無駄なダメージが入る方が面倒』だって……ねぇ?(※笑顔)」
地有「うぐっ……(※苦い表情)」
昭義「それが答えって、どういう」
未彩「つまり、お前は『生きた人間同士が自滅し合う危険性を広げない為』に敢えて備品室の鍵を閉めてから離れた……という事か?」
論名「簡単に言うとそういう事だね。そしてその理由の『半分』はさっきから言っている通り、パニック状態の人に武器を持たせても敵を倒す為の戦力にはならないし近くの味方に無駄なダメージが入る危険すらあるから、だよ。」
昭義「成程……って、待って? 『半分』ってどういう事?」
未彩「……別の理由もまだある、とでも言いたげだな?」
論名「フフッ、まぁね(※笑顔)」
昭義「あの、論名ちゃん……他の理由って、何?」
論名「……今みたいな状況で武器になる物、つまり『武力』を持った人間はそれで怪物を倒すだけでなく『他の人間を制圧して支配下に置く事も出来る』様になる。」
昭義「!?」
論名「異形の怪物が跋扈するという異様な非常事態だからこそ『恐怖に狂った人間の暴挙』という『本当に怖い事』とそれによる人間同士での自滅の危険に対して警戒心を持つのは大切な事……だと、私は思うよ?」
未彩「……成程な。それでお前は備品室の鍵を開け放したままにはしなかった上、鍵を自分で持ち続けているという訳か。」
論名「そういう事だね。」
地有「人間って、そういうもんなのかなぁ……。」
論名「フフ、地有は落ち込まないで大丈夫だよ。私は地有がそんな酷い事をするとは思ってないし、地有の事は私が全力で守ってあげるから(※笑顔)」
地有「論名……!!(※感涙)」
未彩「……折旗、それは暗に『お前には意図的な暴挙を起こすだけの力など無いのだから安心して引っ込んでいろ』と言われているだけだぞ?」
地有「ちょっ、清上院!! お前酷くね!?Σ(゜Д゜;)」
未彩「俺は論名の言葉の真意を代弁しただけだ、文句は論名に言え。」
地有「なっ、ちょ、論名!! 清上院のヤツあんな事言ってるぜ!?」
論名「うーん、中らずと雖も遠からずだねぇ(※笑顔)」
地有「それ、どーゆー……」
未彩「まぁ良いんじゃないか? お前は戦力外ではあるが同時に『害悪でもない』という事だろう?」
論名「そうそう、地有はとっても良い子だからね。自分は人間同士で自滅する悪い子じゃないんだ、って自信を持って良いんだよ?(※笑顔)」
地有「……なんか、スゲー複雑ぅ……(´-A-`;)」
未彩「だろうな。」
昭義「……あのさ、論名ちゃん。」
論名「あ、そうそう、備品室の鍵の話だったよね? ハイ、これが備品室の鍵だよ。」
昭義「えっ?」
未彩「助かる。これで畑山にもそれなりの武器を探す事が出来そうだ。」
論名「使い易い物が見付かると良いね。」
昭義「……あの、論名ちゃん?」
論名「ん? 何かな?」
昭義「論名ちゃんはさっき人間同士での自滅の危険を減らす為に備品室の鍵を閉めて離れたって言ってたし、鍵を自分で持ち続けているのもそうだっていう未彩ちゃんの予想も肯定したよね?」
論名「そうだね、それは正しい認識だよ。」
昭義「……じゃあ、今『俺達にその鍵を渡してくれた理由』って、何?」
論名「あぁ、そういう事? それはね……未彩と昭義くんならそれなりに信用しても大丈夫そう、って判断できたからだよ?(※笑顔)」
未彩「それなりに、って……。」
昭義「……信用しても大丈夫そう、って……どうしてそう思ったの? 俺達の何をその判断基準にしたのさ?」
論名「知りたいの? それなら教えてあげるけど……まず、未彩の事は昔からよく知っているからね。それこそ、その場凌ぎの外面なんて『お互いに』通じなくなる程度には。」
未彩「……。」
論名「それに、未彩は私の持っているコレよりも『全体的な殺傷力に長けていそうな武器』を持ちながらも殆ど普段通りの様子で昭義くんの隣に立っているし、その意味で『パニックも暴挙も発生の危険性は低そう』だと思ったの。」
昭義「じゃあ、俺は?」
論名「昭義くんの事は深くは知らないから、未彩にある様な長期的な視点での安心感は無いよ? でもね……」
昭義「……。」
論名「……未彩自体にはそれなりの信頼感を向けながら未彩の隣に立って、それでも未彩が持っている『未彩の物ではなさそう』で『過激さも感じる』けど『この場では色々と有利』な筈の『武器』に対しては強烈な『不信感』を向けている様子を見る限り、昭義くんは『暴挙を止めたがる側』の人間なんじゃないか、って……そんな気がしたから、少し信用してみる事にしたの。」
昭義「!! それって……」
地有「え、その『デカいナイフ』って清上院のじゃなかったのかよ!?」
未彩「あぁ、コレは俺の所有物ではない。訳あって他の人間から貸されたものだ。……というか、コレが俺の物だと思われるのは少々心外なんだが……。」
地有「あっ、えっ、そっ、それはー……サーセンっした!!」
未彩「……ハァ、今は非常時だ、それで許そう。」
論名「フフフフッ……とにかく、理由の説明はこれで良いかな? 昭義くん。」
昭義「え、あぁ、うん……そうだね、ありがとう……(やっぱり、論名ちゃんって変に鋭いよなぁ……もしかして、あのナイフが藤咲先生の物だって事まで察してたり……は、流石に無い……よな?)」
登場人物:
畑山 昭義 (色々な意味で『普通の主人公らしい気質』を持つ男子生徒)
清上院 論名 (会話に使う『語彙の選択』に独特のクセがある女子生徒。未彩とは従姉妹であり学内より学外での付き合いが長い)
清上院 未彩 (論名の独特な喋りの『中身』を理解する力が少しだけ高い女子生徒。論名との付き合いは幼い頃から且つ持続的である)
折旗 地有 (相変わらず『単純おバカ』と『ビビリなヘタレ』を兼任している男子生徒)
補足情報:
清上院 未彩が持つナイフが藤咲 満の所有物(私物)である事に関しては【成人男性(ある意味元凶だし実質黒幕で真のラスボスにもなる奴)がやっても可愛くないんですよ、それは】か、或いは【その形状は彼女にだけ深く語り掛ける】を参照してください。