謎会話ログ≪1≫
【絶対に逃げ出させない為の教育を念入りに施したいヤンデレ男性×絶対に逃げ出せない状況に拘束する様に置かれて安心したいヤンヘラ少女】(【KitS 3】後日談13)
※藤咲 満のヤンデレ化に注意※
≪場所:屋上≫
満「それでね、その曲は初期Kokkoの雰囲気に結構似ている感じがしてね、中でも僕が特に気に入っている所は――」
未彩「……。(以前は藤咲先生から音楽の話が出た事など殆ど無かった気がすると言うのに、あの頃から急にこういう話が増えた気がするな……やはり、俺に合わせる為に無理をさせてしまっているのではないだろうか……。)」
満「――っていう歌詞なんだけどさ、Kokkoが好きな未彩ちゃんもそういうの好きかなって思って……ねぇ、未彩ちゃん?」
未彩「えっ? あ、あぁ……俺もそういう歌詞は好きですよ。」
満「……未彩ちゃん、どうかしたの? なんだかちょっと上の空に見えたけど……何か、悩み事?」
未彩「いや、その、そういう訳では……(ない、と言えば嘘になるかもしれないが……こんな事を本人に言う訳にはいかないじゃないか! こんな、例え当たっていたとしてもそれはそれで返答に困らせてしまう話など、俺には……クソッ、どうして俺はこうも他人の本心を上手く察せないんだ!? だから俺はマサナにも真波にも……なのにッ!!)」
満「そう? うーん、じゃあ……この話はあんまり楽しくなかったかな?」
未彩「そ、そんな事はありません! こういう曲の話は滅多に出来る事ではないですし、とても楽しいです……(楽しいからこそ、不安になるんです……俺の楽しみの為だけに、貴方へ余計な苦労を背負わせてしまっているのではないかと、何度も……。)」
満「(……成程、ねぇ……この様子だと、また不安になっている感じかな? 僕が未彩ちゃんと一緒に居たり会話をしたりしているのは飽く迄も気を遣っているだけなんじゃないか、本当は違う人と居たり違う事をしたりしたいんじゃないか、って……僕はそんな事絶対に無いんだけど、未彩ちゃんはマサナくんや真波ちゃんという前例を知っているし、そう考えちゃうのも仕方ない事だよね……まぁ、だからこそ僕は大丈夫だって事を――今更逃がす気なんて更々無いし、寧ろ逃げたら赦さないよ、って事を根気良く教えてあげなきゃね。)……ねぇ、未彩ちゃん?」
未彩「ハッ、ハイ……何で、しょうか……?(さ、流石に挙動不審過ぎた、か……? だとしても、それで藤咲先生の本心が聴けるのであれば……俺は、そういう終わりには、あの2人の事で慣れ――)」
満「ちょっと質問するけど……未彩ちゃんが今この場所に居る理由って、そもそも何だっけ?」
未彩「……え? あぁ、ええと……1時間目の終わりに藤咲先生からメールが来て、2時間目の後の休み時間に此処へ来て欲しいと……」
満「当然だけど正解だね。じゃあ、昨日の昼休みはどんな理由で何処へ行って何をしていたっけ?」
未彩「昨日の昼休みは……昨日の20分休みの時に貴方に直接『また昼休みに』と言われたので此処へ来て、今日の様に互いの趣味の、話を……」
満「フフ、正解。じゃあ、昨日の20分休みはどうだっけ?」
未彩「……2時間目が終了した直後に貴方からのメールで、呼び出されて……」
満「大正解!! ちなみに、20分休みでは未彩ちゃんがアリスプロの過去作について色々教えてくれて、昼休みにはその中で僕が聴いてみたいって言った曲の試し聴きを君のスマートフォンからさせてくれたよね♪ それから、昨日の夜は僕が21時49分にメールで君に声を掛けて、22時11分頃から0時6分頃まで通話アプリで――」
未彩「……。」
満「……フフッ、これで分かった? 僕は何も奪われていないし、君は何も奪っていないって事。まぁ、君がそれを僕に与えられていると思ってくれているのならそれはそれで嬉しいけど……だからって申し訳無さなんて感じなくて良いんだよ? だって、僕達はある種の運命共同体だから……ね?」
未彩「えっと、それは……確かに……」
満「(あー……常識的にはマズい事だと思いながら本心では喜んでいる事が隠しきれていない無自覚な上目遣いの困り顔、正直ゾクゾクするなぁ……ずっと奪ってしまう側だと思っていた自分が実は奪われる側になっていました、なんて内容、そりゃあ一般常識では困っちゃうよねぇ……まぁ、僕は君がその一般常識から外れたタイプである事は勿論、だからこそ本当は僕に縋りたくて堪らなくなっている事さえも十二分に理解しているからこの話をしたんだけどね? フフッ……今回は分かり易く安心させてあげようかな!)……ねぇ、未彩ちゃん。」
未彩「……何、でしょう……?」
満「僕に赦されていたいなら、これからも僕だけの君で居てね? ……僕に赦されなかった奴の末路は君がよーく知っている事の筈でしょ? まぁアレは端から偽物だった訳だけど、僕は君を本物だとずーっと信じているし……だからこそ、赦せなくされたらもっと酷い目に遭わせちゃう筈だから、それが嫌なら……このままで居ようね?(※少し不気味な笑顔)」
未彩「ッ!!(……嗚呼、俺は本当に頭がおかしくなってしまったのかもしれない……こんな事、普通ではないと分かっているのに、なのに……!!) こ……このままで、居させていただきます……(※僅かに赤面)」
満「そう、それが最善策だよ? だから、しっかり続けようね♪(本当、君の試し行為は他の奴等には唯の面倒事でも僕にとっては最大のチャンスだよ……だって、そんな君には僕しかいないし逃げ道だって既に無いんだって事をこんなに簡単且つ安全に教え込めるんだから!!)」
未彩「(ハァ……逃げ道は無いと脅された事がどうしようもなく嬉しくて安堵できる事だったなんて、流石に口に出しては言えないな……いやまぁ、このままで居ると返した時点で言ってしまったも同然、かも、しれない、が……うう、恥ずかしい……。)」
論名「(……本当、未彩と藤咲先生って強烈な『割れ鍋に綴じ蓋』だよね。まぁ、未彩に関しては割と前からあんな気質だと知っていたし、藤咲先生も本気になると大変な人だろうという予想自体はしていたけど……実際に見る機会があるなんて、世界は小さな切っ掛けで大きく変わる時がある事の証明かな、これは。)」
登場人物:
藤咲 満 (元々は強烈な人間不信の筈なのに気が付けば未彩への信頼と好意とそれ故の執着心が物凄い事になっているヤンデレ男。先生、教えるべき事はそれじゃないです。)
清上院 未彩 (一般人相手だと加害者側になるが異常者相手だと被害者側になるヤンヘラ少女。これはある種のリバーシブルなのか?)
清上院 論名 (観察はするが立場としては飽く迄も他人事を貫く達観者。尚、今回は未彩が階段を上る様子を偶然見かけたので別の階段で屋上に出て死角から様子を窺っていた模様。)
※藤咲 満のヤンデレ化に注意※
≪場所:屋上≫
満「それでね、その曲は初期Kokkoの雰囲気に結構似ている感じがしてね、中でも僕が特に気に入っている所は――」
未彩「……。(以前は藤咲先生から音楽の話が出た事など殆ど無かった気がすると言うのに、あの頃から急にこういう話が増えた気がするな……やはり、俺に合わせる為に無理をさせてしまっているのではないだろうか……。)」
満「――っていう歌詞なんだけどさ、Kokkoが好きな未彩ちゃんもそういうの好きかなって思って……ねぇ、未彩ちゃん?」
未彩「えっ? あ、あぁ……俺もそういう歌詞は好きですよ。」
満「……未彩ちゃん、どうかしたの? なんだかちょっと上の空に見えたけど……何か、悩み事?」
未彩「いや、その、そういう訳では……(ない、と言えば嘘になるかもしれないが……こんな事を本人に言う訳にはいかないじゃないか! こんな、例え当たっていたとしてもそれはそれで返答に困らせてしまう話など、俺には……クソッ、どうして俺はこうも他人の本心を上手く察せないんだ!? だから俺はマサナにも真波にも……なのにッ!!)」
満「そう? うーん、じゃあ……この話はあんまり楽しくなかったかな?」
未彩「そ、そんな事はありません! こういう曲の話は滅多に出来る事ではないですし、とても楽しいです……(楽しいからこそ、不安になるんです……俺の楽しみの為だけに、貴方へ余計な苦労を背負わせてしまっているのではないかと、何度も……。)」
満「(……成程、ねぇ……この様子だと、また不安になっている感じかな? 僕が未彩ちゃんと一緒に居たり会話をしたりしているのは飽く迄も気を遣っているだけなんじゃないか、本当は違う人と居たり違う事をしたりしたいんじゃないか、って……僕はそんな事絶対に無いんだけど、未彩ちゃんはマサナくんや真波ちゃんという前例を知っているし、そう考えちゃうのも仕方ない事だよね……まぁ、だからこそ僕は大丈夫だって事を――今更逃がす気なんて更々無いし、寧ろ逃げたら赦さないよ、って事を根気良く教えてあげなきゃね。)……ねぇ、未彩ちゃん?」
未彩「ハッ、ハイ……何で、しょうか……?(さ、流石に挙動不審過ぎた、か……? だとしても、それで藤咲先生の本心が聴けるのであれば……俺は、そういう終わりには、あの2人の事で慣れ――)」
満「ちょっと質問するけど……未彩ちゃんが今この場所に居る理由って、そもそも何だっけ?」
未彩「……え? あぁ、ええと……1時間目の終わりに藤咲先生からメールが来て、2時間目の後の休み時間に此処へ来て欲しいと……」
満「当然だけど正解だね。じゃあ、昨日の昼休みはどんな理由で何処へ行って何をしていたっけ?」
未彩「昨日の昼休みは……昨日の20分休みの時に貴方に直接『また昼休みに』と言われたので此処へ来て、今日の様に互いの趣味の、話を……」
満「フフ、正解。じゃあ、昨日の20分休みはどうだっけ?」
未彩「……2時間目が終了した直後に貴方からのメールで、呼び出されて……」
満「大正解!! ちなみに、20分休みでは未彩ちゃんがアリスプロの過去作について色々教えてくれて、昼休みにはその中で僕が聴いてみたいって言った曲の試し聴きを君のスマートフォンからさせてくれたよね♪ それから、昨日の夜は僕が21時49分にメールで君に声を掛けて、22時11分頃から0時6分頃まで通話アプリで――」
未彩「……。」
満「……フフッ、これで分かった? 僕は何も奪われていないし、君は何も奪っていないって事。まぁ、君がそれを僕に与えられていると思ってくれているのならそれはそれで嬉しいけど……だからって申し訳無さなんて感じなくて良いんだよ? だって、僕達はある種の運命共同体だから……ね?」
未彩「えっと、それは……確かに……」
満「(あー……常識的にはマズい事だと思いながら本心では喜んでいる事が隠しきれていない無自覚な上目遣いの困り顔、正直ゾクゾクするなぁ……ずっと奪ってしまう側だと思っていた自分が実は奪われる側になっていました、なんて内容、そりゃあ一般常識では困っちゃうよねぇ……まぁ、僕は君がその一般常識から外れたタイプである事は勿論、だからこそ本当は僕に縋りたくて堪らなくなっている事さえも十二分に理解しているからこの話をしたんだけどね? フフッ……今回は分かり易く安心させてあげようかな!)……ねぇ、未彩ちゃん。」
未彩「……何、でしょう……?」
満「僕に赦されていたいなら、これからも僕だけの君で居てね? ……僕に赦されなかった奴の末路は君がよーく知っている事の筈でしょ? まぁアレは端から偽物だった訳だけど、僕は君を本物だとずーっと信じているし……だからこそ、赦せなくされたらもっと酷い目に遭わせちゃう筈だから、それが嫌なら……このままで居ようね?(※少し不気味な笑顔)」
未彩「ッ!!(……嗚呼、俺は本当に頭がおかしくなってしまったのかもしれない……こんな事、普通ではないと分かっているのに、なのに……!!) こ……このままで、居させていただきます……(※僅かに赤面)」
満「そう、それが最善策だよ? だから、しっかり続けようね♪(本当、君の試し行為は他の奴等には唯の面倒事でも僕にとっては最大のチャンスだよ……だって、そんな君には僕しかいないし逃げ道だって既に無いんだって事をこんなに簡単且つ安全に教え込めるんだから!!)」
未彩「(ハァ……逃げ道は無いと脅された事がどうしようもなく嬉しくて安堵できる事だったなんて、流石に口に出しては言えないな……いやまぁ、このままで居ると返した時点で言ってしまったも同然、かも、しれない、が……うう、恥ずかしい……。)」
論名「(……本当、未彩と藤咲先生って強烈な『割れ鍋に綴じ蓋』だよね。まぁ、未彩に関しては割と前からあんな気質だと知っていたし、藤咲先生も本気になると大変な人だろうという予想自体はしていたけど……実際に見る機会があるなんて、世界は小さな切っ掛けで大きく変わる時がある事の証明かな、これは。)」
登場人物:
藤咲 満 (元々は強烈な人間不信の筈なのに気が付けば未彩への信頼と好意とそれ故の執着心が物凄い事になっているヤンデレ男。先生、教えるべき事はそれじゃないです。)
清上院 未彩 (一般人相手だと加害者側になるが異常者相手だと被害者側になるヤンヘラ少女。これはある種のリバーシブルなのか?)
清上院 論名 (観察はするが立場としては飽く迄も他人事を貫く達観者。尚、今回は未彩が階段を上る様子を偶然見かけたので別の階段で屋上に出て死角から様子を窺っていた模様。)