第1話:新たなる闇と新たなる戦士
熱斗は警報の故障かと思ったが、どうやらそうではないらしく祐一朗と岬と名人が顔を見合わせて焦っている。
「これは……」
「博士! ウイルスです! 今度はサイバー空間に!」
「なんだって!?」
その会話を聞いて熱斗達も顔を見合わせた。
外にも中にもウイルスだなんて久しぶりの異常事態である。
まずはこの指令室が正常に動く為にも内部のウイルスを一掃しなければ、と思った熱斗が前に出て、
「じゃあ、俺が」
クロスフュージョンを解いてウイルスをやっつける、と言おうとしたが、そう言い切る前に祐一朗がそれを静止した。
「いや待て熱斗、お前はクロスフュージョンを維持したままでいてくれ。現実世界で戦えるのは今此処にいる人間の中ではお前だけだ。」
「で、でもそれじゃあ中のウイルスは誰が……」
ネットセイバーとしての責任感が余計に熱斗を迷わせ、クロスフュージョンを維持することとそれを解いて内側で戦う事、どちらが優先すべき事柄なのか分からなくする。
どちらも自分が戦うべきだというのに、どちらかを捨てなければいけないなんて、とある種の躊躇いに苛まれる熱斗の肩の上に、ポン、と軽く誰かの手が置かれた。
振り返ると、そこにはメイルが立っている。
「メイルちゃん?」
「大丈夫、電脳世界の方は私達に任せて!」
メイルはポケットからPETを取り出してニコッと微笑んで見せてきた。
その隣ではデカオが同じくポケットからPETを取り出しニカッと笑っている。
更にその傍にはPETを取り出した岬の姿もある。
熱斗が、え? どういうこと? と言いたげな顔をしていると、岬が口を開く。
「サイバー空間は俺達に任せてくれ。大丈夫、そう簡単にやられたりはしないさ。」
そう言ってグッと親指を立てる岬は何処か頼もしく、熱斗は数秒の沈黙の後に大きく、うん! と頷いた。
そして岬とメイルとデカオは指令室のコントロールパネルに近付き、それぞれのPETをプラグイン端子に向ける。
「プラグイン! ロール、トランスミッション!」
「プラグイン! ガッツマン、トランスミッション!」
「プラグイン! プリズマン、トランスミッション!」
その直後三人のPETから人の目には見えない赤外線の光が伸び、その光に乗って三人のナビ――ロール、ガッツマン、プリズマンが一斉に科学省の電脳の中へと飛び込んだ。
名人は巨大モニターの表示を三人が到着した場所に切り替え、少しでも三人が戦いやすいようにサポートする。
画面に映った場所は確かにどこもかしこもウイルスだらけで、これはこの三人でも少しキツイのではないか? と熱斗は少し不安になった。
それでもロール達は怯む事無くウイルスに立ち向かい、一匹一匹片っ端からデリートを続ける。
三人が降り立った場所にマルモコが大量に突進してきた。
ロール達はそれぞれのタイミングで宙に飛び上がり、マルモコ達の突進を避ける。
そして、
「ハートスラッシュ!」
ロールが高度を下げながら放ったハートスラッシュが、突進してきたマルモコ達をデリートする。
そして三人が地面に着地すると今度はメットール達が一斉に衝撃波(ショックウエーブ)を放ってきた。
ロールとプリズマンはその直線の軌道から横にそれてそれらを避ける。
ガッツマンはそのような回避行動はとらなかった代わりに、両手を一つの黒いハンマーに変えて掲げ、
「ガッツハンマー!」
力を込めて床に叩きつけた。
メットール達の衝撃波よりも威力が高く範囲も広い衝撃波がメットール達の衝撃波を打ち消しながら進み、最終的にメットール達をはね飛ばしてデリートする。
また、上空に浮いている雨雲型ウイルス――クモンペ達はプリズマンが使用したバトルチップ『プリズム』とそれにより増幅された『メガキャノン』によって一掃された。
それらの様子を見てこれなら三人でも行けるかもしれない! と思い直した熱斗が密かに片手でガッツポーズを見せた時、あの耳障りな警報がまたけたたましい警告音を響かせ始めた。
現実世界と電脳世界の両方に戸惑いと緊張が走る。
名人は画面を一時的に切り替え、警報の理由を探った。
そしてその理由にたどり着いた時、名人は驚きの声を上げる。
「……誰だ! コイツは!」
熱斗達の視線の前方にあるモニターに映っていたのは先ほどまで熱斗達がいたクロスフュージョン関係の実験室の前の廊下で、そこにはウイルス達はいなかったがその代わりに紫色をした一体のネットナビらしき姿が確認できた。
ネットナビは監視カメラの位置を知っているのか、それとも探しているだけなのか、それは分からないが目線がカメラに向けられている。
しかししばらくするとそのナビはカメラから視線を外し、クロスフュージョン関係の実験室と廊下を繋ぐ扉へと視線を向けた。
そしてまるで自分がそこの研究員であるかのような手慣れた手つきで扉のロックを解除し、室内に足を踏み入れる。
これはあのネビュラによる最初の侵攻の時と同様、何か大切なデータ、部品を奪うかこの施設を破壊しに来たのでは、と考えた祐一朗が熱斗に指示を飛ばす。
「これは……」
「博士! ウイルスです! 今度はサイバー空間に!」
「なんだって!?」
その会話を聞いて熱斗達も顔を見合わせた。
外にも中にもウイルスだなんて久しぶりの異常事態である。
まずはこの指令室が正常に動く為にも内部のウイルスを一掃しなければ、と思った熱斗が前に出て、
「じゃあ、俺が」
クロスフュージョンを解いてウイルスをやっつける、と言おうとしたが、そう言い切る前に祐一朗がそれを静止した。
「いや待て熱斗、お前はクロスフュージョンを維持したままでいてくれ。現実世界で戦えるのは今此処にいる人間の中ではお前だけだ。」
「で、でもそれじゃあ中のウイルスは誰が……」
ネットセイバーとしての責任感が余計に熱斗を迷わせ、クロスフュージョンを維持することとそれを解いて内側で戦う事、どちらが優先すべき事柄なのか分からなくする。
どちらも自分が戦うべきだというのに、どちらかを捨てなければいけないなんて、とある種の躊躇いに苛まれる熱斗の肩の上に、ポン、と軽く誰かの手が置かれた。
振り返ると、そこにはメイルが立っている。
「メイルちゃん?」
「大丈夫、電脳世界の方は私達に任せて!」
メイルはポケットからPETを取り出してニコッと微笑んで見せてきた。
その隣ではデカオが同じくポケットからPETを取り出しニカッと笑っている。
更にその傍にはPETを取り出した岬の姿もある。
熱斗が、え? どういうこと? と言いたげな顔をしていると、岬が口を開く。
「サイバー空間は俺達に任せてくれ。大丈夫、そう簡単にやられたりはしないさ。」
そう言ってグッと親指を立てる岬は何処か頼もしく、熱斗は数秒の沈黙の後に大きく、うん! と頷いた。
そして岬とメイルとデカオは指令室のコントロールパネルに近付き、それぞれのPETをプラグイン端子に向ける。
「プラグイン! ロール、トランスミッション!」
「プラグイン! ガッツマン、トランスミッション!」
「プラグイン! プリズマン、トランスミッション!」
その直後三人のPETから人の目には見えない赤外線の光が伸び、その光に乗って三人のナビ――ロール、ガッツマン、プリズマンが一斉に科学省の電脳の中へと飛び込んだ。
名人は巨大モニターの表示を三人が到着した場所に切り替え、少しでも三人が戦いやすいようにサポートする。
画面に映った場所は確かにどこもかしこもウイルスだらけで、これはこの三人でも少しキツイのではないか? と熱斗は少し不安になった。
それでもロール達は怯む事無くウイルスに立ち向かい、一匹一匹片っ端からデリートを続ける。
三人が降り立った場所にマルモコが大量に突進してきた。
ロール達はそれぞれのタイミングで宙に飛び上がり、マルモコ達の突進を避ける。
そして、
「ハートスラッシュ!」
ロールが高度を下げながら放ったハートスラッシュが、突進してきたマルモコ達をデリートする。
そして三人が地面に着地すると今度はメットール達が一斉に衝撃波(ショックウエーブ)を放ってきた。
ロールとプリズマンはその直線の軌道から横にそれてそれらを避ける。
ガッツマンはそのような回避行動はとらなかった代わりに、両手を一つの黒いハンマーに変えて掲げ、
「ガッツハンマー!」
力を込めて床に叩きつけた。
メットール達の衝撃波よりも威力が高く範囲も広い衝撃波がメットール達の衝撃波を打ち消しながら進み、最終的にメットール達をはね飛ばしてデリートする。
また、上空に浮いている雨雲型ウイルス――クモンペ達はプリズマンが使用したバトルチップ『プリズム』とそれにより増幅された『メガキャノン』によって一掃された。
それらの様子を見てこれなら三人でも行けるかもしれない! と思い直した熱斗が密かに片手でガッツポーズを見せた時、あの耳障りな警報がまたけたたましい警告音を響かせ始めた。
現実世界と電脳世界の両方に戸惑いと緊張が走る。
名人は画面を一時的に切り替え、警報の理由を探った。
そしてその理由にたどり着いた時、名人は驚きの声を上げる。
「……誰だ! コイツは!」
熱斗達の視線の前方にあるモニターに映っていたのは先ほどまで熱斗達がいたクロスフュージョン関係の実験室の前の廊下で、そこにはウイルス達はいなかったがその代わりに紫色をした一体のネットナビらしき姿が確認できた。
ネットナビは監視カメラの位置を知っているのか、それとも探しているだけなのか、それは分からないが目線がカメラに向けられている。
しかししばらくするとそのナビはカメラから視線を外し、クロスフュージョン関係の実験室と廊下を繋ぐ扉へと視線を向けた。
そしてまるで自分がそこの研究員であるかのような手慣れた手つきで扉のロックを解除し、室内に足を踏み入れる。
これはあのネビュラによる最初の侵攻の時と同様、何か大切なデータ、部品を奪うかこの施設を破壊しに来たのでは、と考えた祐一朗が熱斗に指示を飛ばす。