長編
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「誰だお前、うん?」
そう問い掛けるのは暁の外套を羽織り、金髪で髷のように結んで左目が前髪で見えない男。桔梗は暁の新しいメンバーだと思って直ぐにニッコリと笑ってみせた。
『暁の方ですね!私は桔梗と言います。よろしくお願いします』
「お前みたいなやついなかったぞ?新入りか、うん?」
『いえ、先程長期任務から数年ぶりに帰還しました。恐らく今お会いしたのが初めてかと!』
「なるほどな〜。オイラはデイダラ、宜しくな」
デイダラは飛段と同じように親指で自分を指した。見た目と声とは反対に可愛らしい反応をされて桔梗はふふっと笑った。
自分の持っている荷物を早く起きたいため、ではと軽く手を振って自分の部屋へ戻って、床へドサッと置く。
『デイダラ、か』
長期任務から帰ってきた桔梗はペインから少しばかり休暇を貰った。
朝日が昇る晴天の日、久しぶりに趣味の園芸をしようとアジトの外へ出ると、長期間離れていたのに綺麗に色鮮やかな花が咲いていた。おそらく小南か鬼鮫が水をやっていのだろう。
『後でお礼言っておかなくちゃね』
真っ直ぐに上を向いて紫色に咲く花を手に取ると、ふんわりと花のいい香りが漂う。
花はとても正直でまるで人間のようだと桔梗は思う。愛情、つまり水をやらなければ立派に育たないし、光、光合成をさせなければいつまで経っても大きくならない。そして大きくなってもいずれは枯れてしまいその生涯を尽きてしまう。
「桔梗、って言ったか、うん?」
『わっ?!』
綺麗な花に思いを寄せていると、突然後ろから声をかけられて驚いた。と、同時にブチッと音がしてデイダラは後ろから覗くと、桔梗が手に取っていた花を折ってしまっていた。
「わ、わりぃ」
『ふふ、大丈夫よ』
桔梗は折れた花の茎の根元を折って、立ち上がってデイダラのほうに向いた。風に吹かれて桔梗の長い髪を揺らして、持っている花とは違う、ふんわりとした桔梗の良い香りがする。
『(どうしたんだろう・・・?)』
見とれているデイダラを不思議に思って、桔梗は頭を傾げるとデイダラは我に返って手で頭をかいた。
「そそその花は何て名前なんだ、うん?」
『ああこれ?これはね・・・』
『桔梗っていう花なの』
「桔梗?聞いたことねぇな」
『そうでしょ?育てるのはあまり難しくないのだけれど、今はもう咲いてないの』
「なんでなんだ?」
桔梗は両手で持っている一凛の花に思いを寄せているように、少しばかり寂しい顔をして笑った。
『醜い人間によって、ね』
「…そうか」
寂しい笑顔を作る桔梗を見てデイダラは抱きしめたくなったが、その手を握り締めて自身に言うことを聞かせるように止めた。
ああまただ。彼女を見ると胸がきつく締まる感じ、そして徐々に暖かくなっていく。最近デイダラは、桔梗と挨拶を交わしてから生まれて初めて体感する”これ”はいったい何なのか悩まされていた。体調を崩して体が熱くっているわけでもなく、怒りで体が興奮して熱くなっているわけでもない。
俯いて固まるデイダラを不思議に思った桔梗は少し肩をたたいた。
『デイダラ?どうしたの?』
「わ!い、いやなんでもねぇ、うん」
『そう?それならいいんだけど』
桔梗は植木鉢に植える桔梗に、持っていた花をそえた。そして片手で印を結ぶと花びらにはしずくが垂れてきて、土も濡れていった。彼女の初めての印を見てデイダラは驚いた。
「な、なんだその忍術、うん!?」
『あれ言ってなかったっけ?』
「聞いてないぞ!?」
「氷遁!?」
『そう、氷遁が得意なの』
アジトの外にあるベンチに腰を掛けたデイダラと桔梗は、桔梗が得意とする忍術の話をしていた。桔梗が聞くに、デイダラは今日は任務が入っていないらしい。芸術活動の息抜きとして窓の外を見ると桔梗がいたので話しかけたのだと。
「氷遁って実在するんだな。オイラ初めて出会ったぞ氷遁使い、うん」
『同じ氷遁っていう名前で別の一族が血継限界として使っていると聞いたことあるけど、私の使う忍術のそんな感じなの』
「なるほどなぁ」
初めて氷遁を使う桔梗に出会えて嬉しいのか、先ほど俯いて何かを考え込むデイダラはどこか消えていた。桔梗は安心して目をキラキラさせて話を聞くデイダラに微笑んだ。
「!?オイラちょっと芸術を作ってくる、うん」
『わ、わかった。行ってらっしゃい』
突然立ってアジトへ戻るデイダラの背中を見て、桔梗は頭を傾げて不思議に思った。
『私、何かまずいこと言ったかな・・・』
そう問い掛けるのは暁の外套を羽織り、金髪で髷のように結んで左目が前髪で見えない男。桔梗は暁の新しいメンバーだと思って直ぐにニッコリと笑ってみせた。
『暁の方ですね!私は桔梗と言います。よろしくお願いします』
「お前みたいなやついなかったぞ?新入りか、うん?」
『いえ、先程長期任務から数年ぶりに帰還しました。恐らく今お会いしたのが初めてかと!』
「なるほどな〜。オイラはデイダラ、宜しくな」
デイダラは飛段と同じように親指で自分を指した。見た目と声とは反対に可愛らしい反応をされて桔梗はふふっと笑った。
自分の持っている荷物を早く起きたいため、ではと軽く手を振って自分の部屋へ戻って、床へドサッと置く。
『デイダラ、か』
長期任務から帰ってきた桔梗はペインから少しばかり休暇を貰った。
朝日が昇る晴天の日、久しぶりに趣味の園芸をしようとアジトの外へ出ると、長期間離れていたのに綺麗に色鮮やかな花が咲いていた。おそらく小南か鬼鮫が水をやっていのだろう。
『後でお礼言っておかなくちゃね』
真っ直ぐに上を向いて紫色に咲く花を手に取ると、ふんわりと花のいい香りが漂う。
花はとても正直でまるで人間のようだと桔梗は思う。愛情、つまり水をやらなければ立派に育たないし、光、光合成をさせなければいつまで経っても大きくならない。そして大きくなってもいずれは枯れてしまいその生涯を尽きてしまう。
「桔梗、って言ったか、うん?」
『わっ?!』
綺麗な花に思いを寄せていると、突然後ろから声をかけられて驚いた。と、同時にブチッと音がしてデイダラは後ろから覗くと、桔梗が手に取っていた花を折ってしまっていた。
「わ、わりぃ」
『ふふ、大丈夫よ』
桔梗は折れた花の茎の根元を折って、立ち上がってデイダラのほうに向いた。風に吹かれて桔梗の長い髪を揺らして、持っている花とは違う、ふんわりとした桔梗の良い香りがする。
『(どうしたんだろう・・・?)』
見とれているデイダラを不思議に思って、桔梗は頭を傾げるとデイダラは我に返って手で頭をかいた。
「そそその花は何て名前なんだ、うん?」
『ああこれ?これはね・・・』
『桔梗っていう花なの』
「桔梗?聞いたことねぇな」
『そうでしょ?育てるのはあまり難しくないのだけれど、今はもう咲いてないの』
「なんでなんだ?」
桔梗は両手で持っている一凛の花に思いを寄せているように、少しばかり寂しい顔をして笑った。
『醜い人間によって、ね』
「…そうか」
寂しい笑顔を作る桔梗を見てデイダラは抱きしめたくなったが、その手を握り締めて自身に言うことを聞かせるように止めた。
ああまただ。彼女を見ると胸がきつく締まる感じ、そして徐々に暖かくなっていく。最近デイダラは、桔梗と挨拶を交わしてから生まれて初めて体感する”これ”はいったい何なのか悩まされていた。体調を崩して体が熱くっているわけでもなく、怒りで体が興奮して熱くなっているわけでもない。
俯いて固まるデイダラを不思議に思った桔梗は少し肩をたたいた。
『デイダラ?どうしたの?』
「わ!い、いやなんでもねぇ、うん」
『そう?それならいいんだけど』
桔梗は植木鉢に植える桔梗に、持っていた花をそえた。そして片手で印を結ぶと花びらにはしずくが垂れてきて、土も濡れていった。彼女の初めての印を見てデイダラは驚いた。
「な、なんだその忍術、うん!?」
『あれ言ってなかったっけ?』
「聞いてないぞ!?」
「氷遁!?」
『そう、氷遁が得意なの』
アジトの外にあるベンチに腰を掛けたデイダラと桔梗は、桔梗が得意とする忍術の話をしていた。桔梗が聞くに、デイダラは今日は任務が入っていないらしい。芸術活動の息抜きとして窓の外を見ると桔梗がいたので話しかけたのだと。
「氷遁って実在するんだな。オイラ初めて出会ったぞ氷遁使い、うん」
『同じ氷遁っていう名前で別の一族が血継限界として使っていると聞いたことあるけど、私の使う忍術のそんな感じなの』
「なるほどなぁ」
初めて氷遁を使う桔梗に出会えて嬉しいのか、先ほど俯いて何かを考え込むデイダラはどこか消えていた。桔梗は安心して目をキラキラさせて話を聞くデイダラに微笑んだ。
「!?オイラちょっと芸術を作ってくる、うん」
『わ、わかった。行ってらっしゃい』
突然立ってアジトへ戻るデイダラの背中を見て、桔梗は頭を傾げて不思議に思った。
『私、何かまずいこと言ったかな・・・』