episode2〜務め
Dream Name
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かくかくしかじか、私は入部した経緯について話をした。
〈あれほど貞治には気を付けろと言ったのに。〉
その通りです。本当に申し訳ない。
〈でも、そっちの監督が理由知った上で
了承しているなら願った話なんじゃないか?〉
『そうなのよ!今日の見学も結構収穫あったよ。』
蓮二くんは割とあっさり、良い判断だと褒めてくれた。
けど、そうもいかないのは……。
〈本気で言っているのか?蓮二。
男子テニス部のマネージャーだぞ。
(名前)に変な虫がついたらどうするつもりだ。
あの時みたく、すぐに駆けつけてやれないぞ。〉
親父臭いことを言う弦一郎。
だから、左助くんにもおじさんって言われるのよ。
『変な虫なんていないよ。皆優しいよ。
今日の帰りもわざわざ家まで送ってくれたし。
それに来なくて良いわよ。遠いでしょ。』
〈なっ?!(名前)の方こそ反抗期ではないのか?!〉
そんなわけないでしょう。
全く、大袈裟なんだから。
〈弦一郎もかなり心配しているみたいなんだ。
……理解してくれないか?〉
今日の練習もいつもより30%ほど
集中出来ていなかったと蓮二くんが言う。
『……。心配してくれてありがとう。
弦一郎のそういう優しいところ好きよ。
でも、私は大丈夫だから。』
一応感謝だけはする。
『で、そっちはなんだったのよ。
メールくれたでしょ。大方、赤也の事だと思うけど。』
あぁ。と弦一郎が小さめに返事をする。
〈(名前)。弦一郎の様子が少しおかしいから、
俺が代わりに話そう。〉
そしてまた、蓮二くんに電話が代わる。
『え。急に?大丈夫なの?』
〈あぁ。問題ない。思春期というやつだ。〉
思春期?
『ふーん。あの弦一郎がねぇ。ふふ。』
〈その様子だと何か勘違いしてるな。〉
え?勘違い?
〈まぁ、いい。赤也の件、話すぞ。〉
なんだか、蓮二くんにはぐらかされたけど
彼は今日あった弦一郎と赤也の出来事を話し始めた。
〈実は今日のホームルームの後……〉
赤也が私のことを探し回っていたらしい。
そして、廊下に出ようとした弦一郎と
廊下から弦一郎の教室に向かって走ってきた赤也が衝突。
弦一郎がぶつかった時に出てしまった鼻血を処理している間、
同じクラスになった柳生が弦一郎の代わりに
私がいないと騒ぐ赤也を説得させたという。
『へぇ。流石柳生。』
どうやら今私は職業研修中らしい。
それで、クラスは不明にしたまま
自分の力で私を見つけて欲しい……なんて。
『まるでゲームじゃない。』
某ボーダー服の男を探せ!じゃないのよ。
〈あぁ。そのせいもあってか、今日の赤也の集中力は
通常より23%上昇していた。〉
へぇ。弦一郎とは真逆ね。
『そっか。でも、赤也が元気そうで良かった。』
〈今はな。真実を知ったらそうも言ってられないぞ。〉
そうだよね……。ごめんね赤也。
『それと明日の遠征なんだけどさ……。
会場立海なんだよね。不味いよね。』
〈柿ノ木とやってる1、2年のあれか。それは不味いな。〉
ですよね〜〜。
『君達レギュラー陣が参加する事はないって
分かってるんだけど、学校の敷地内に入るからさ。
万が一を考えたら不安で。』
なるほどな。と蓮二くんが相槌を打った。
〈出来るだけフォローはしよう。賭けにはなってしまうが、
テニスコートには近寄らないよう赤也に釘は刺しておく。
俺らは参加しないだけで、
通常の授業を受けるために学校へ来るからな。〉
いつもの練習試合だと言えばどうにかなると蓮二くんは言う。
でも、もし青学とやっている事が分かったら
どうなるか分からない。
赤也は手塚くんに一目を置いているから。
だから賭けになる。
『分かった。蓮二くんありがとう。本当に頼りになるね。』
〈……そうか。力になれているなら俺としても嬉しい。
ところで、この件。精市には話したのか?〉
……。
『話してないよ。……そのうち話すよ。』
もちろん赤也にも。
〈そうか。なら良いが。……たまには見舞いに行ってやれ。
寂しがってたぞ。お前の事を待っているみたいだ。〉
『……そうなんだ。』
苦手なんだよなぁ……。
どこか人をからかうような感じで……
というか絶対遊ばれてる。
『蓮二くんが一緒に行ってくれるなら、行こうかな。』
〈構わないが……二人で話したいからと
俺が外で待たされる確率95%〉
私からしたら、二人で話すような事なんてないんだけど。
『そしたら私が幸村くん追い出す。』
〈病人を追い出すな。〉
へへ。冗談だよ。
『地区大会が落ち着いたら行こう。お見舞い。
優勝の報告を持ってね。』
〈ああ。分かった。〉
約束だよ。と私は蓮二くんに言った。
『あれから全く声が聞こえないんだけど、
弦一郎大丈夫そう?』
蓮二くんに代わってから
一言も喋らなくなった弦一郎。
大丈夫なんだろうか。
〈まだ顔が赤いが大丈夫だろう。〉
『そう。熱中症には気を付けて。蓮二くんも。』
〈ああ。心得よう。〉
『あ!あと、明日。遠征の帰りに
真田家寄るからって伝えといてもらえるかな?』
入部届けのサインを貰いに行かないと。
〈そうか。分かった。〉
『それじゃあ、弦一郎もダウンしてるみたいだし
電話切るよ。』
〈ああ。明日は気を抜くなよ。〉
蓮二くんも心配性なんだから。
『うん。ありがとう。またね。』
また。そう彼が返答したのを聞いて、
私は通話を切った。
地区大会の後に、幸村くんのお見舞いか……。
なんだか久しぶりに会うかも。
そうだ。あれ持っていこうかな。
私は、遠征の準備をしながら
幸村くんの見舞いのことを考えていた。
〈あれほど貞治には気を付けろと言ったのに。〉
その通りです。本当に申し訳ない。
〈でも、そっちの監督が理由知った上で
了承しているなら願った話なんじゃないか?〉
『そうなのよ!今日の見学も結構収穫あったよ。』
蓮二くんは割とあっさり、良い判断だと褒めてくれた。
けど、そうもいかないのは……。
〈本気で言っているのか?蓮二。
男子テニス部のマネージャーだぞ。
(名前)に変な虫がついたらどうするつもりだ。
あの時みたく、すぐに駆けつけてやれないぞ。〉
親父臭いことを言う弦一郎。
だから、左助くんにもおじさんって言われるのよ。
『変な虫なんていないよ。皆優しいよ。
今日の帰りもわざわざ家まで送ってくれたし。
それに来なくて良いわよ。遠いでしょ。』
〈なっ?!(名前)の方こそ反抗期ではないのか?!〉
そんなわけないでしょう。
全く、大袈裟なんだから。
〈弦一郎もかなり心配しているみたいなんだ。
……理解してくれないか?〉
今日の練習もいつもより30%ほど
集中出来ていなかったと蓮二くんが言う。
『……。心配してくれてありがとう。
弦一郎のそういう優しいところ好きよ。
でも、私は大丈夫だから。』
一応感謝だけはする。
『で、そっちはなんだったのよ。
メールくれたでしょ。大方、赤也の事だと思うけど。』
あぁ。と弦一郎が小さめに返事をする。
〈(名前)。弦一郎の様子が少しおかしいから、
俺が代わりに話そう。〉
そしてまた、蓮二くんに電話が代わる。
『え。急に?大丈夫なの?』
〈あぁ。問題ない。思春期というやつだ。〉
思春期?
『ふーん。あの弦一郎がねぇ。ふふ。』
〈その様子だと何か勘違いしてるな。〉
え?勘違い?
〈まぁ、いい。赤也の件、話すぞ。〉
なんだか、蓮二くんにはぐらかされたけど
彼は今日あった弦一郎と赤也の出来事を話し始めた。
〈実は今日のホームルームの後……〉
赤也が私のことを探し回っていたらしい。
そして、廊下に出ようとした弦一郎と
廊下から弦一郎の教室に向かって走ってきた赤也が衝突。
弦一郎がぶつかった時に出てしまった鼻血を処理している間、
同じクラスになった柳生が弦一郎の代わりに
私がいないと騒ぐ赤也を説得させたという。
『へぇ。流石柳生。』
どうやら今私は職業研修中らしい。
それで、クラスは不明にしたまま
自分の力で私を見つけて欲しい……なんて。
『まるでゲームじゃない。』
某ボーダー服の男を探せ!じゃないのよ。
〈あぁ。そのせいもあってか、今日の赤也の集中力は
通常より23%上昇していた。〉
へぇ。弦一郎とは真逆ね。
『そっか。でも、赤也が元気そうで良かった。』
〈今はな。真実を知ったらそうも言ってられないぞ。〉
そうだよね……。ごめんね赤也。
『それと明日の遠征なんだけどさ……。
会場立海なんだよね。不味いよね。』
〈柿ノ木とやってる1、2年のあれか。それは不味いな。〉
ですよね〜〜。
『君達レギュラー陣が参加する事はないって
分かってるんだけど、学校の敷地内に入るからさ。
万が一を考えたら不安で。』
なるほどな。と蓮二くんが相槌を打った。
〈出来るだけフォローはしよう。賭けにはなってしまうが、
テニスコートには近寄らないよう赤也に釘は刺しておく。
俺らは参加しないだけで、
通常の授業を受けるために学校へ来るからな。〉
いつもの練習試合だと言えばどうにかなると蓮二くんは言う。
でも、もし青学とやっている事が分かったら
どうなるか分からない。
赤也は手塚くんに一目を置いているから。
だから賭けになる。
『分かった。蓮二くんありがとう。本当に頼りになるね。』
〈……そうか。力になれているなら俺としても嬉しい。
ところで、この件。精市には話したのか?〉
……。
『話してないよ。……そのうち話すよ。』
もちろん赤也にも。
〈そうか。なら良いが。……たまには見舞いに行ってやれ。
寂しがってたぞ。お前の事を待っているみたいだ。〉
『……そうなんだ。』
苦手なんだよなぁ……。
どこか人をからかうような感じで……
というか絶対遊ばれてる。
『蓮二くんが一緒に行ってくれるなら、行こうかな。』
〈構わないが……二人で話したいからと
俺が外で待たされる確率95%〉
私からしたら、二人で話すような事なんてないんだけど。
『そしたら私が幸村くん追い出す。』
〈病人を追い出すな。〉
へへ。冗談だよ。
『地区大会が落ち着いたら行こう。お見舞い。
優勝の報告を持ってね。』
〈ああ。分かった。〉
約束だよ。と私は蓮二くんに言った。
『あれから全く声が聞こえないんだけど、
弦一郎大丈夫そう?』
蓮二くんに代わってから
一言も喋らなくなった弦一郎。
大丈夫なんだろうか。
〈まだ顔が赤いが大丈夫だろう。〉
『そう。熱中症には気を付けて。蓮二くんも。』
〈ああ。心得よう。〉
『あ!あと、明日。遠征の帰りに
真田家寄るからって伝えといてもらえるかな?』
入部届けのサインを貰いに行かないと。
〈そうか。分かった。〉
『それじゃあ、弦一郎もダウンしてるみたいだし
電話切るよ。』
〈ああ。明日は気を抜くなよ。〉
蓮二くんも心配性なんだから。
『うん。ありがとう。またね。』
また。そう彼が返答したのを聞いて、
私は通話を切った。
地区大会の後に、幸村くんのお見舞いか……。
なんだか久しぶりに会うかも。
そうだ。あれ持っていこうかな。
私は、遠征の準備をしながら
幸村くんの見舞いのことを考えていた。