episode2〜務め
Dream Name
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「どうじゃ?ウチのテニス部は。
やっぱ立海とは違うかね?」
練習が終わり、私は竜崎先生と一緒に
職員室へと向かっていた。
カゴを使ったスマッシュのコントロール練習
プレイスタイルに合わせたレシーブ練習
フォアとバックを交互に打つ練習
そして試合形式の練習
色んな練習を見させて貰った。
『確かに立海とは全然違いました。』
それはどっちの方が、練習頑張ってるとかキツいとか
そう言った練習量の違いではない。
どちらも同じくらい汗だくになるまで
キツい練習をしている。
立海と青学の違い。
それは
『なんて言うか……素敵だなと思いました。
青学のテニス部は、
仲間と切磋琢磨している感じがしました。』
部の雰囲気。
これが全然違かった。
立海はどちらかと言えば、"自己鍛錬"かな。
自分の力を高めるって感じ。
元々才能があって強い人達の集まりだったから
相手のペースに合わせるってよりも
とにかく自分の力を付けて勝利に貢献しているように
見えたのかもしれないけれど。
青学は、仲間とミスをフォローし合い、支え合って
お互いがライバルとして成長してきたんだなって感じた。
どうやらここでは校内ランキング戦といって
毎月1回2、3年全員参加でレギュラー争いをしているらしい。
丁度、今週の土曜にも開催されるそうだ。
「そうかい。お前さんも見る目があるね。
立海の奴らも勿体ないことをしたね。
うちとしては万々歳だが。」
竜崎先生そう言って私を褒めてくれた。
『へへ、ありがとうございます。』
「それじゃあ、ここで待ってておくれ。
すぐに持ってくるからね。」
職員室前に着いた私達。
竜崎先生は入部届けと遠征のプリントを持ってくると言い、
中へ入っていった。
遠征かぁ。どこに行くんだろう。
日帰りって言ってたし、
そこまで遠くないところだと思うんだけど。
「お待たせ。これが入部届けで、
こっちが明日のことについて書かれてる紙だよ。」
竜崎先生から2枚のプリントを貰う。
『ありがとうございます。』
「入部届けの方は親御さんのサインも必要だから、
家に帰ったら記入して貰って、水曜日にもってきておくれ。」
つまり、明日は学校には来ないからその次の日。
水曜日に竜崎先生の所に持っていけば
受け取ってもらえるという話。
『分かりました。』
「それでこっちね。」
入部届けの話が終わると今度は、
遠征の方の紙の説明が始まる。
「明日の朝7時に青学の校門に集合。
バスを呼んでるから、テニス部の奴らと乗ってもらって。
参加校がうちと柿ノ木中とそれから……
お前さんのいた所、立海大附属中学。」
ちょいちょい。竜崎先生??
サラッととんでもないこと言ってません?
立海?……R I K K A I ?
「元々は立海と柿ノ木の練習試合に
うちが混ぜてもらったようなもんだからね!
場所は、立海のテニスコートを借りる予定だよ。」
確かに、数ヶ月くらい前から
2年や1年は柿ノ木中と練習試合を組ませてもらってたのは
私も知っていたけど……。
「ま、まぁ!分からないことがあれば
手塚か大石に聞いておくれ。
じゃあ、アタシは仕事が残ってるからこれで!」
何も言わない私に、不味かったかもしれないと
先生は思ったのだろう。
気を付けて帰るんだよと言うと
竜崎先生は逃げるように職員室の中へ入っていった。
はぁ……分からないことだらけなんですが……。
どうしたら良いのさ。
私は貰ったプリントを鞄の中へしまって校舎を出た。
「那須さん。」
靴を履いて昇降口を出ると、
ジャージから制服に着替え終わった不二くんが待っていた。
その後ろには桃城くんと海堂くん。
「良かったら一緒に帰ろう。家まで送るよ。」
『え。』
思ってもいなかった不二くんの誘いに戸惑う。
「先輩一緒に帰りましょー!」
「……ふしゅー。」
なんだか凄い面子。どうして不二くんがこの2人と?
『えっと……その。私、明日の遠征の件で
手塚くんに聞きたいことがあったのですが……。』
そうそう。さっきの件。
もう少し詳しく知っておかないと心の準備が……。
「なんで手塚?僕達じゃ答えられないこと?」
見た目ニコニコしてはいるが、
不二くんの、その圧力は半端ないものだった。
『うーん。』
不二くん達じゃだめってこともないんだろうけど。
先生は手塚くんか大石くんに聞いてと言ってたしなと思う。
「あ〜!!いた!!(名前)ちゃん!!」
遠くの方から菊丸くんが私を見つけて
こちらに向かって走ってくる。
菊丸くんの近くには、河村くんもいた。
「……英二。」
不二くんがポツリと呟いたけれど
きっとその声は菊丸くんには届いていない。
「オレも皆と一緒に帰るにゃ〜!」
その後を追って河村くんも
「なんかごめんね。お邪魔だった?」
「ううん。大丈夫だよ、タカさん。
丁度、那須さんにも声を掛けていたところだったんだ。」
「そうだったんだ。もう少ししたら手塚と大石も
部室の鍵閉めてからこっちに来ると思うけど、誘うかい?」
手塚くん…!
『ぜひいっ……。』
ぜひ一緒に
そう言おうとしたのに。
「いや、いいよ。」
不二くんに言葉を遮られた。
「そう?」
なんで。
「うん。手塚が大石を待ってるってことは
二人で話したいことあるんだと思うよ。僕達は先に帰ろう。」
そういうことなら仕方ないけれど……。
あまりにもタイミングよく遮るものだから、
なんだか腑に落ちない感じがした。
「じゃあ、行こうか。家どの辺?」
断っても着いてきそうな感じがした私は
素直に不二くん達に送られることにした。
やっぱ立海とは違うかね?」
練習が終わり、私は竜崎先生と一緒に
職員室へと向かっていた。
カゴを使ったスマッシュのコントロール練習
プレイスタイルに合わせたレシーブ練習
フォアとバックを交互に打つ練習
そして試合形式の練習
色んな練習を見させて貰った。
『確かに立海とは全然違いました。』
それはどっちの方が、練習頑張ってるとかキツいとか
そう言った練習量の違いではない。
どちらも同じくらい汗だくになるまで
キツい練習をしている。
立海と青学の違い。
それは
『なんて言うか……素敵だなと思いました。
青学のテニス部は、
仲間と切磋琢磨している感じがしました。』
部の雰囲気。
これが全然違かった。
立海はどちらかと言えば、"自己鍛錬"かな。
自分の力を高めるって感じ。
元々才能があって強い人達の集まりだったから
相手のペースに合わせるってよりも
とにかく自分の力を付けて勝利に貢献しているように
見えたのかもしれないけれど。
青学は、仲間とミスをフォローし合い、支え合って
お互いがライバルとして成長してきたんだなって感じた。
どうやらここでは校内ランキング戦といって
毎月1回2、3年全員参加でレギュラー争いをしているらしい。
丁度、今週の土曜にも開催されるそうだ。
「そうかい。お前さんも見る目があるね。
立海の奴らも勿体ないことをしたね。
うちとしては万々歳だが。」
竜崎先生そう言って私を褒めてくれた。
『へへ、ありがとうございます。』
「それじゃあ、ここで待ってておくれ。
すぐに持ってくるからね。」
職員室前に着いた私達。
竜崎先生は入部届けと遠征のプリントを持ってくると言い、
中へ入っていった。
遠征かぁ。どこに行くんだろう。
日帰りって言ってたし、
そこまで遠くないところだと思うんだけど。
「お待たせ。これが入部届けで、
こっちが明日のことについて書かれてる紙だよ。」
竜崎先生から2枚のプリントを貰う。
『ありがとうございます。』
「入部届けの方は親御さんのサインも必要だから、
家に帰ったら記入して貰って、水曜日にもってきておくれ。」
つまり、明日は学校には来ないからその次の日。
水曜日に竜崎先生の所に持っていけば
受け取ってもらえるという話。
『分かりました。』
「それでこっちね。」
入部届けの話が終わると今度は、
遠征の方の紙の説明が始まる。
「明日の朝7時に青学の校門に集合。
バスを呼んでるから、テニス部の奴らと乗ってもらって。
参加校がうちと柿ノ木中とそれから……
お前さんのいた所、立海大附属中学。」
ちょいちょい。竜崎先生??
サラッととんでもないこと言ってません?
立海?……R I K K A I ?
「元々は立海と柿ノ木の練習試合に
うちが混ぜてもらったようなもんだからね!
場所は、立海のテニスコートを借りる予定だよ。」
確かに、数ヶ月くらい前から
2年や1年は柿ノ木中と練習試合を組ませてもらってたのは
私も知っていたけど……。
「ま、まぁ!分からないことがあれば
手塚か大石に聞いておくれ。
じゃあ、アタシは仕事が残ってるからこれで!」
何も言わない私に、不味かったかもしれないと
先生は思ったのだろう。
気を付けて帰るんだよと言うと
竜崎先生は逃げるように職員室の中へ入っていった。
はぁ……分からないことだらけなんですが……。
どうしたら良いのさ。
私は貰ったプリントを鞄の中へしまって校舎を出た。
「那須さん。」
靴を履いて昇降口を出ると、
ジャージから制服に着替え終わった不二くんが待っていた。
その後ろには桃城くんと海堂くん。
「良かったら一緒に帰ろう。家まで送るよ。」
『え。』
思ってもいなかった不二くんの誘いに戸惑う。
「先輩一緒に帰りましょー!」
「……ふしゅー。」
なんだか凄い面子。どうして不二くんがこの2人と?
『えっと……その。私、明日の遠征の件で
手塚くんに聞きたいことがあったのですが……。』
そうそう。さっきの件。
もう少し詳しく知っておかないと心の準備が……。
「なんで手塚?僕達じゃ答えられないこと?」
見た目ニコニコしてはいるが、
不二くんの、その圧力は半端ないものだった。
『うーん。』
不二くん達じゃだめってこともないんだろうけど。
先生は手塚くんか大石くんに聞いてと言ってたしなと思う。
「あ〜!!いた!!(名前)ちゃん!!」
遠くの方から菊丸くんが私を見つけて
こちらに向かって走ってくる。
菊丸くんの近くには、河村くんもいた。
「……英二。」
不二くんがポツリと呟いたけれど
きっとその声は菊丸くんには届いていない。
「オレも皆と一緒に帰るにゃ〜!」
その後を追って河村くんも
「なんかごめんね。お邪魔だった?」
「ううん。大丈夫だよ、タカさん。
丁度、那須さんにも声を掛けていたところだったんだ。」
「そうだったんだ。もう少ししたら手塚と大石も
部室の鍵閉めてからこっちに来ると思うけど、誘うかい?」
手塚くん…!
『ぜひいっ……。』
ぜひ一緒に
そう言おうとしたのに。
「いや、いいよ。」
不二くんに言葉を遮られた。
「そう?」
なんで。
「うん。手塚が大石を待ってるってことは
二人で話したいことあるんだと思うよ。僕達は先に帰ろう。」
そういうことなら仕方ないけれど……。
あまりにもタイミングよく遮るものだから、
なんだか腑に落ちない感じがした。
「じゃあ、行こうか。家どの辺?」
断っても着いてきそうな感じがした私は
素直に不二くん達に送られることにした。