過保護なセブンスター
夢小説設定
この小説の夢小説設定二人組シンガーソングライターユニット「こんばらりあ」
マネージャー→東海林(40代男性)、木野(20代女性歳下)
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耳を疑った。
「えっ、一人で大阪遠征?」
「うんー。2週間後に大阪でトークイベの仕事が来てね、潔はこっちで別仕事が入ってるから、私だけ行くことになったの。初めてのピン遠征〜」
磨の話によれば、トークイベントの主催者がこんばらりあのファンで、いつか自分の主催するイベントに二人を呼ぶことが夢だったらしい。潔が別仕事で行けない旨は伝えたものの、磨だけでも来てほしいと言われたのだそうだ。
「そんな……磨ちゃん一人で大丈夫なん?」
「もう、潔と同じこと言わないでよ。私25だよ? それに木野さんも一緒なんだから、一人じゃないし」
「そらそうやけどさ……」
R-指定は磨が心配でたまらない。彼女が自分よりも何倍もしっかりしていることはわかっている。が、なにせこの可愛さである。どこぞの馬の骨に「お菓子をあげるからおいで」と手招きされれば持ち前の人懐っこさを発揮してどこかへ連れ去られてしまうかもしれない。いささか恋人のフィルターがかかり過ぎているように思えるが、R-指定の目には眼前でにこにこしている磨がそう映っているのである。
「まあ、1泊して観光する間もなく帰ってくるから。次の日またこっちで仕事あるしね〜……というわけで。その日だけ夕飯は作り置きしとくから、それ食べてね」
「わ、わかった……」
R-指定は了承の返事をしつつ、密かに手元の携帯電話で自分のマネージャーの連絡先を開いた。
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斯くして、磨はR-指定とともに東京駅は八重洲口の改札を抜けていた。なぜR-指定も一緒なのか。ことの発端は昨夜に遡る。
——え、恭平さんも明日大阪で仕事入ったの?
——おん。なんか、大阪で知り合いがイベントるらしいんやけど、出演者に空きができた言うてて
——そうなの。大阪で知り合い……ってことはUC?
——いや、Creepyで
いくら知り合いといえど、前日に急に仕事が決まるなんてことあるんだなあ。そう思いつつ今に至るわけである。新幹線のりばの前に行くと松永と、自分と彼らのマネージャーが一緒に待っていた。いや、なぜこちらも一緒なのか。それに——
「おはようございます。……なんで東海林さん? 木野さんは?」
「ああ、木野は潔についてもらっていてな。今日は俺が一緒に行く。たまにはトレードしてみるのもいいだろ?」
「はあ……で、どうして森さんと一緒に?」
「それはまあ、たまたま集合時間も一緒だし、同じ事務所だから」
肩を並べて口を揃える二人に丸め込まれつつ、新幹線に乗り込む。車両は一緒であるものの、さすがに座席は少々離れているようだ。だがそれでも同じ時間の新幹線であることに磨は首を傾げる。
「新幹線も一緒って……そんなことあるんですかね」
「いやあ……たまたまじゃないか?」
ふと前を向くと、4列先の座席から通路にひょこっと出てきてこちらを覗く顔が見える。ニット帽と眼鏡を装着している恋人は目が合うと自分に向かって小さく手を振る。なんだか修学旅行でこっそり手を振り合うカップルみたいだなあ、などと思いつつ小さく手を振り返した。
約2時間半の新幹線での旅を終え、磨一行は新大阪駅にその足を降ろした。ツアーくらいでしかまだ行ったことがない恋人の故郷に、磨は密かに彼の子供時代に思いを馳せた。
「まだイベントの集合時間まで余裕あるし、先にホテル入っとくか」
「は〜い」
ちらと隣で話す3人を見ると、あちらも先にホテルへ向かうらしい。偶然の同行旅もここまでのようである。用意された車に乗る寸前、彼らのマネージャーである森に会釈をして、R-指定と松永には「ライブ頑張ってね」という口パクのおまけ付きで手を振った。
発進した車の中で東海林と談笑する。次に控えるライブのセットリストの話、今制作している歌詞の話、潔一人で大丈夫かなあという話などおしゃべり好きな磨は話題に事欠かない。が、彼女の口がふいに止まる。視線の先のバックミラーには、見覚えのある車が自分の乗る車に続くように走っていた。
「あれ、恭平さんと松永さんの車に似てません……?」
「あ〜、確かに似てるな。もしかしたら同じホテルなのかもしれないな」
「え〜? まさかあ」
なんて笑っていたのが数分前。そのまさかである。後続車には本当にR-指定と松永が乗っていた上に本当に自分と同じホテルの駐車場へ入ってきたのだ。磨は信じられないと言わんばかりの顔でどんどん不信感を募らせ、訝しがる彼女に対してエヘエヘと胡散臭い笑みを浮かべるR-指定と松永をしり目にチェックインの手続きを済ませ、二組はそのままエレベーターに乗る。階数を示すボタンは1つしか点灯していない。まさかフロアまで同じだというのか。
「ええ……?」
偶然にしては出来すぎてはいないか、と思いつつ自分の部屋のドアに手をかける。ここで本当に暫しの別れだ。と挨拶をしようと振り返ると、なんと彼らは自分の部屋の斜向かいのドアを開けようとしていた。
「じゃあ、俺らこっちやから。ほなまた——」
「ちょっと待って」
磨の声に、R-指定と松永は肩を強張らせ、互いの目を見合わせた。
「なんで同じフロアで部屋まで近いんですか? さすがに偶然にしちゃ出来すぎてると思うんですけど」
磨が宿泊する部屋にて。
ベッドに脚と腕を組んで腰掛ける磨の前でR-指定、松永が正座させられていた。そうしろと言われたわけではないが、怒気を孕んだ今の磨の前では自然とこうなるほかない。
「いや、俺らもびっくり、しとるよ? な、な」
「う、うん。いや、こんな偶然あるんだなー……」
目を泳がせながら絞り出した言い訳も、自分たちを見下ろす磨の顔が真顔のまま動かないのを見た瞬間尻すぼみになっていく。怒っている。あの磨が。久しく見ていなかった彼女の本気の怒りの前ではどんな言い訳も通用しようもない。ゲームセットであることを悟るようにR-指定は俯きながら呟いた。
「や、やって、磨ちゃんが」
「みす」
「…… みすちゃんが心配やってんもん」
彼の言葉を聞き、磨は大きなため息をつく。そんなことだろうと思った。いったい自分はいくつだと思われているのだろうか。はじめてのおつかいとでも思われているのだろうか。
「……もう、私子供じゃないんですけど」
「恋人心配すんのに子供かどうかは関係ないやん」
R-指定のまっすぐこちらを見つめる目につい言葉が詰まる。彼は時々こうやって核心を突いてくるのだ。今の言葉だけは彼の方が正しい。だがその私情を仕事に持ち込み、ここまでするのはいささかやりすぎだと思う。現に松永や彼らのマネージャーだって巻き込んでいるのだ。磨は絆されそうになりながらも心を鬼にした。
「う……それは、そうだけど。でもこれはさすがに公私混同だと思いますよ。それに東海林さんだって着いてくれてるんですから。ねえ?」
磨に同意を求められたマネージャーは頷くと思いきや、ばつが悪そうに頭を掻いた。
「あー……みす、すまん。実は俺も知ってた」
「……は?」
「実はな……」
マネージャー——東海林の話によると、ことの発端は今から1週間前。
「……東海林さん、本気でみすを一人で大阪に行かせるつもりですか」
「行かせるつもり、って……そりゃ出演OKしたからな」
潔は苦虫を噛み潰したような顔をした。それを見た東海林がやれやれと言うようにため息をつく。
「あのなあ、みすもいち社会人なんだぞ? 一人で大阪行くくらいなんてことないだろ」
「わかってない。東海林さんなんっにもわかってない! みすですよ? あの好奇心旺盛な核弾頭が一人で未開の地なんか行ってみてくださいよ。どっか良さげな路地とか見つけたら一目散に駆けて行って二度と戻ってきませんから!」
潔は磨が心配でたまらない。彼女が自分よりも何倍もしっかりしていることはわかっている。が、楽しそうなことを見つけると瞬く間に心奪われてしまう性分であることもよく知っている。どこぞの馬の骨に「お菓子をあげるからおいで」と手招きされれば持ち前の人懐っこさを発揮してどこかへ連れ去られてしまう、なんてことはさすがになくとも、見たことがない裏路地なんて見つけてしまえば、先の言葉どおりふらっとそこへ消えてしまうに違いない。長い付き合いである自分には手に取るようにわかるのだ。
「落ち着けよ……」
「あ、そうだ。大阪には東海林さんが磨と行ってください」
「え? いや、磨には木野が同行するから」
「木野さんだって女の子でしょうが! 二人に何かあって、東海林さん責任取れるんですかあ!?」
東海林が潔の勢いに気圧されかけているところで、潔の携帯電話が鳴る。この大事な時になんだと肩をいからせて液晶画面を覗くと、差出人は磨の恋人であるR-指定だった。内容は自分も磨と同じ日に大阪での仕事が入った、というものだった。
そうだ、彼らも大阪へ行くのであれば、みんなで一緒に行けばいいのでは。そうすれば保護者の数も増えて磨も安全である。そう考えた潔はさらに勢いづいて東海林に詰め寄った。
「Rさんたちも来週大阪行くらしいですよ」
「えっ、そうなのか? 偶然だな」
「東海林さん。森さんと結託して同じ新幹線、同じホテルで近い部屋取ってください」
「いや、それはさすがに」
「できますよね? 同じ事務所なんだから。よろしく! お願い! します!!」
潔の剣幕にすっかり圧倒された東海林は、言われるままCreepy Nutsのマネージャーである森に連絡した、というわけである。
「……あいつ戦犯か」
「い、いや。俺もそうしてほしいって森さんに頼んだから……」
R-指定がおずおずと潔を庇う様子を見て頭を抱える。明日帰ったら潔は説教だなと思いつつまずは目の前の彼の説教が先だ。と磨は顔を上げた。
「もお〜……偶然同じ日に大阪で仕事入ったからって、松永さんと森さんまで巻き込んで……もう絶対駄目だからね。本当に、お二人ともすみません」
磨の言葉に森は肩をすくめて笑い、松永は首を振りつつ、最後の爆弾を投下した。
「いえいえ。ていうか、偶然じゃないよ。こいつが森さんに「この日に出れる大阪のライブないすか」って——」
「おい余計なこと言うな!」
R-指定が慌てて松永の口を塞ぐも、手遅れである。これはもはや心配性を通り越して——磨は過保護な親に嫌気がさした娘のように、先ほどよりさらい深いため息をつく。この日、人生で一番他人に対して「呆れかえる」という感情を覚えたのであった。
トークイベント、夕食と入浴を済ませ、磨は就寝前の制作に勤しんでいた。会場からホテルまでの道すがら面白そうな路地をいくつか見つけたが、周りが——というよりは過保護な相方と恋人が——さらに大騒ぎする未来が予想されたので今日はすべて足を踏み入れず我慢した。誰か自分を褒めてほしい。
結局あれ以降互いの部屋には行き来しないこと、仕事後のホテルの入り時間をずらすことであの場を収めた。R-指定は磨の呆れ顔にすっかり落ち込んでいたようだが、あの後仕事に支障はなかっただろうか。自分で怒っておきながらも心配になってしまう。あれから連絡もとっていないが、今彼はどうしているだろう。メッセージの1つでも入れておこうか、などと思ったその時、携帯電話が震えた。発信者は今気にかけていたR-指定その人である。通話アイコンをタップし、できる限り優しい声色で応えた。
「はい」
『……あ。えっと、みすちゃん』
「今は、磨でいいよ」
『……磨、ちゃん』
まだこちらの様子を窺っているような声色が、人が怒っている姿が苦手な彼らしい。磨はR-指定が自分の名前を呼んだところで耐えきれず吹き出した。
「っふふ。恭平さんビビりすぎ」
『や、やって……怒ってへんの?』
「もう怒ってないよ。あのね、今私も恭平さんに連絡しようかな〜って思ってたの」
『そっか。磨ちゃんは今何してたん?』
「私は今作詞中〜。恭平さん、は……煙草吸ってるでしょ?」
電話口から微かに聞こえる煙を吐く音を指すと、R-指定は自嘲するように笑った。
『おん。磨ちゃんの煙草吸ってる』
「え、私の? 私のやつ吸ってるの?」
『こんな近くおんのに会えへん思たらなんか寂しくてさ……メンソ慣れてへんからめっちゃスースーするわ』
磨はR-指定の寂しそうな声を聞くや否や立ち上がり、ハンガーに掛けられた上着を手に取った。
『……恭平さん、ちょっと待ってて。またかけ直す』
「え? わ、わかった……」
切話音の鳴る携帯電話を見つめつつ、R-指定は磨が纏う香りを吸い込む。彼女はどうしたのだろうか。かけ直すと言っていたものの、女々しい自分にまた呆れてしまったのだろうか。次また電話がかかってきた時、昼時のような声色をしていたらどうしよう。など悶々と考えながら煙草を短くしていると、着信音が部屋に響いた。慌てて電話に出る。
「は、はい」
『もしもし? ごめんね急に』
「ううん、大丈夫よ。磨ちゃん、どしたん?」
『ううん……』
磨の声が先ほどと変わらないことにとりあえずホッとしつつ、それであればどうしたのかと尋ねると、電話口からジッポーのフリントロックが火花を飛ばす独特の音、そして煙草を吸う時特有の呼吸音が聞こえた。
『……あ〜、やっぱ重たいね10ミリ。2倍だもんなあ』
「え?」
『えへへ、恭平さんが私の吸ってるって聞いて、その手があったか〜! って』
「俺の吸ってるん?」
『うん。だって、私も恭平さんに会いたいもん』
断言できる。目の前にいたら抱きしめていた。
今まで誰に話しても「女々しい」と笑い飛ばされていた行為を彼女は笑うどころか、まるで妙案をもらったかのように感心し、わざわざコンビニエンスストアまで走って自分の吸っている銘柄を買って真似をしているというのだ。胸に湧いてくる言葉にできない気持ちに悶絶していると、磨は悪戯っぽい声でR-指定に問いかけた。
『ねえ、今までも泊まりの時やってた?』
「……おん、実は毎回やってる」
『マジで〜? 早く言ってよ。ああでも、わかるな。恭平さんがそばにいる感じがするもん。……クセになっちゃいそう』
色気を孕んだ声にR-指定の息が止まる。ああやっぱり、大阪までついてきてよかった。こんなに魅力的な恋人を誰も放っておくわけがないのだから。さっき煙草を買いに行った時も、言ってくれれば自分がついていったのに。どこぞの馬の骨に拐かされたりしなくて本当によかった。やはりいささか恋人のフィルターがかかりすぎているようにも思えるが、R-指定の心には電話口で耳をくすぐる磨がそう映っているのである。
『ちょっと恭平さん。またなんかいらんこと考えてなかった?』
「えっ? い、いいえ。そんなことないです」
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「もう! あんたね、私のこといくつだと思ってるわけ!?」
「ご、ごめんて……そんな怒んないでよ、みすのこと心配だったんだって」
翌日。朝一の新幹線で東京へ戻った磨は潔と楽屋で顔を合わせるなり彼女に雷を落としていた。怒られるのが苦手な潔は萎縮しつつ仁王立ちの磨に反論する。それは磨がもう本気で怒っていないことを長い付き合いゆえにわかっているからこそである。
「もう……心配してくれるのはありがたいけど、もう駄目だからね。松永さんと森さんにもご迷惑おかけしたんだから」
「森さんはわからないけど、松永さんはむしろ「まあみすさん一人は心配だよな」って言ってノリノリだったよ」
「マジか……唯一の良心だと思ってたのに……」
自分一人が大阪に行くというだけでこんなに周りの人間が自分を心配して、その気持ちのまま行動を起こすなんて。なんだかんだでありがたいと思うとともに、今後一人での遠征はしばらくやめておこう。磨はそう心に決めた。
「まあでも、いいことは知れたけどね」
「え? なんの話? ていうかいいことって?」
「うふふ、本番終わったら教えてあげる」
本番を終え、磨は自宅があるマンションのエレベーターにいた。彼はオフなので実家に顔を出してから遅めの新幹線でゆっくり帰ると聞いていたが、もうとっくに帰宅しているだろう。
本番直後、喫煙所で彼の煙草を吸いながら潔に昨夜のことを話した時を思い出す。
——ええ……? なにそれ、めちゃくちゃ可愛いじゃん
——でしょお? 目の前にいたら抱きしめてたわ
——うわ彼氏みたいなこと言うじゃん。いいねえ喫煙者同士の特権って感じで
自分が帰宅した時、やっと恋人として顔を合わせる彼が吸っているのは一体どちらだろう。自分のでも、セブンスターでも嬉しいな。そう思いながら磨はエレベーターを降り、自宅のドアに鍵を差し込んだ。
「おかえり、磨ちゃん」
「ただいま、恭平さん」
靴を揃えることも忘れて彼の胸に飛び込めば、彼の匂いに混じって吸い慣れた煙草の匂いがした。
「……ねえ、また私の吸ってた?」
「磨ちゃんも、俺の吸ってたやろ」
「あったり〜」
磨は再度R-指定の匂いを確かめるように彼の胸に顔を埋める。1日にも満たない時間だったはずなのにどうしてこんなに彼の匂いが恋しいのか。それはきっと、昨夜とさっき吸い込んだ彼の匂いの一部のせいだろう。
「……やっぱあれは応急処置って感じね」
「どういうこと?」
「煙草の匂いだけじゃ、足りないよ」
「……そっか」
R-指定もまた、磨の匂いを確かめるように首筋に顔を埋めた。彼女の匂いと彼女が愛用する香水に混じって、自分の煙草の匂いがする。今の磨は彼の、彼女と離れていた時間をもっと埋めたい、という欲を呼び起こすには十分だった。
「やったら、もっと俺の匂いがわかるようなこと、する?」
R-指定の声色が変わったのに顔を上げれば、悪戯っぽい笑みが磨の瞳を捕らえる。彼が何を考えているのかわかってしまった磨は挑発的な笑みを浮かべた。彼と離れていた時間をもっと埋めたいのは、磨もまた同じである。
「やだ、それってどんなこと?」
「言わなあかんの?」
「まだ夕飯の支度も何もしてないよ」
「ええから」
「……はい」
磨の返事を合図に二人は口づけを交わす——寸前で、彼女はR-指定を制止した。
「まだだめ。手洗いうがいしてからね」
「……はい」