気分屋の薔薇
「闇の鏡の前に立つあなたに問う」
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「シューちゃあああああああああん!!!!!」
「うるさい!」
「……」
食堂で席を取って待っててくれた2人にタックル(抱きつき)を
するとジョワちゃんは露骨に嫌そうな顔をし、
シューちゃんには思いっきり引き剥がされる。
「ごめん、今日先輩に誘われたから一緒に食べれない~」
「んーOK」
食事を進める2人に「それと」と付け加える様に言う。
「今日授業終わったら一緒にガトーショコラ食べよー」
「手作り?」
「クローバー先輩の」
「「よっしゃ、食う」」
2人は口を揃えて即答。
流石先輩の手作り。
2人に手をふり、食事の盛られたトレーを持って先輩を待つ。
何処かな先輩。とキョロキョロ見回しているとヌッと
顔に影が差す。
「ここにいらっしゃいましたか」
上を見上げるとオッドアイの人が私を見下ろしていた。
誰だ?
「えっと?」
「こちらです」
訳を聞く前に彼に案内された席に行くと
アーシェングロット先輩と、私を連れて来た人のそっくりさんが
座って待っていた。
「えーっと?? ありがとうございます」
「いえいえ」
席に座る様促され、おずおずと席に座る。
「先ほどはありがとうございました」
「いえ、こちらこそ」
にこり、と微笑む彼は問題ではない。
その両サイドの威圧感の方がよっぽど問題だ。
離れた場所からはコソコソと話し声が聞こえる。
まあ、別に私はやましい事など一つもないので
怖さとかは感じていない訳だが、辺りでは顔色の悪い人が
ちらほら見える。
「ん~、オキナメジナかなぁ」
「ああ、言われてみれば」
双子はそんなことを話しながら私を見る。
なんやねん。
「けど長いからメジナで良いや。よろしくねぇメジナちゃん」
語尾にハートやら音符が好きそうなご機嫌なトーンで
私にずいっと顔を寄せ、そう言う彼。
恐らくあだ名。
「こちらこそよろしくお願いします……?」
「先ほどはアズールがお世話になりました。
私はジェイド・リーチ。こちらはフロイド」
「あはっ。今度あれ俺にもやってよ~」
「えっと、私1年のレヴン・フラッシュです。
こちらこそお世話になりました。
えーっと、はいもちろん良いですよ」
なんでこうなったのかわからなかったが、
まあ気にしないことにした。
「遅くなりましたが、こちらがクーポン券になります」
「ありがとうございます!」
やった~。彼から喜んでそれを受け取り、
胸ポケットに入れていた手帳にそれを挟みしまう。
3人が食事に手をつけ始めたのを見計らい、私も
食事をする。
「メジナちゃんはビクビクしないんだねぇ~」
「?そうですね……?」
答え方がわからず、とりあえず無難な答え方をすると
「あはっ」と笑い彼は席を私の隣にかえ、頬を突く。
「?????」
意味がわからず私の思考が宇宙になるが、
まあ、良いかと思って食事を進める。
「ふふっ」
多分この双子はよくわからない思考なんだ、うん。
もう気にしないことにした。
「先輩、食べにくいです」
「ん~?」
そして、やめてくれと遠回しに伝えてもやめてくれない。
「フロイド、僕のところの寮生を困らせるのは
やめてくれないかい?」
「あ、寮長~お疲れ様ですー」
声の方を見れば腕組みをした寮長が佇んでいた。
「あ、金魚ちゃ~ん」
「すみません、面白かったものでついつい」
「全く……」
フロイド先輩の手が止まったので、とりあえず食事を
再開する。
「僕は良かれと思って昼食に誘ったのですが……」
「少しでも止めるそぶりをしておくべきだったね」
なんか面倒なことになりそうな空気を察知したので
とりあえずさっさと食事を済ませよう。
「別にメジナちゃんも嫌がってないんだしさ~
良いじゃん」
「そうですよ、レヴンさんが嫌がる様な事は
一切していませんよ?」
ニヤニヤ、と悪い様な笑みを浮かべて寮長に迫る。
「先輩達、リドル先輩に難癖つけないでくださいよ。
それはそうと用事があったんですよね?」
「あはは、生意気~。話に入ってくんじゃねぇよ」
少しムッとして先輩達に言えばフロイド先輩は
最初こそは穏やかそうな声色だったが、
言葉を一旦切ると低く圧をかける様に
不機嫌そうにして私を睨みつける。
ビキッと顔が力むのが嫌でもわかった。
「あ”???」
自分でも驚くほど低い声が出たのがわかった。
ジェイド先輩が目を見開き、
不穏な空気を感じ取ったリドル先輩、アーシェングロット先輩が
双方に落ち着く様に促す。
「レヴン!カッとなりやすいのは君の悪い癖だよ」
「……はい、寮長」
フロイド先輩もアーシェングロット先輩のおかげで
ほんの少し落ち着いた様だが、不機嫌なままで
何処かへ行ってしまった。
「……お邪魔したね、行くよレヴン」
「はい、寮長」
先輩方に一例だけし、トレーを持って寮長の後に続く。
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────
─
「お前馬鹿なの???????」
「え、いやっ……」
「なんでやべえ奴に喧嘩売っちゃう訳???」
リドル先輩の後を追ってやってきた場所には
シューちゃんとジョワちゃんが仁王立ちで待っていた。
トレイ先輩の話によると、2人がリドル先輩を呼んでくれて、
その後見かけたトレイ先輩とダイヤモンド先輩に訳を話して
なんとかしようとしてくれていたらしい。
そして、今。
2人から猛説教をくらっている。
どうやら、あの双子は噂になるほどやばい奴ららしい。
「聞いてんの???」
「アッ、ハイ、聞いてますっ」
「「はぁ~~~~っ」」
2人の盛大なため息に先輩達も苦笑。
それから数分後説教を終えた2人は次の
授業の準備をすると言って大食堂を去った。
「まだ僕の話は終わってない。……お分かりだね?」
「あっ……」
察し。となったところでクローバー先輩とダイヤモンド先輩に
ヘルプの視線を投げるが「悪いな」とかわされて終わった。
「
弁明の余地は与えられず、大食堂に寮長の声が響き渡った。
