短編
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『キミの好きが欲しい』の番外編。もしもの話。
「――何処…?ここ…」
目を覚ますと私は見知らぬ教室?の机に突っ伏していた。
「あ、よかった。目が覚めたんだね」
「大丈夫……?」
声のした方を勢いよく見れば、そこにはセーラー服の可愛い女の子と、黒い学ランにキャップを目深にかぶった男の子が私の様子を心配そうに伺っていた。
「あなたたちは……?」
警戒心剥き出しにそう聞いた私に二人は慌てた様子で自己紹介してきた。
女の子は赤松楓さん。
男の子は最原終一くん。
自己紹介を終えた私達はどうしてここにいるのかという経緯を話した後、誘拐なんじゃないかという結論に至った。
そんな……なんで私みたいな平凡な女子高生が誘拐なんてされるの?
不安を抱きつつ、教室を探索していると、肩を叩かれた。
ビックリしながら振り返ると赤松さんが申し訳なさそうに眉尻を下げた。
「あ、ごめん。別に脅かそうと思ったわけじゃなくて、苗字さんに聞きたいことがあって……」
「大丈夫だよ。気にしないで!」
どうしたの?と聞けば赤松さんは制服のスカートを両手で持って広げて見せた。
「私の制服と苗字さんの制服って同じだよね?同じ学校なのかなって気になって……」
「やっぱりそうだよね…?私も気になってたんだ」
「それに私、苗字さんに見覚えがあるんだ……なんかずっと前から君を知ってる気がする」
真剣な表情の赤松さんに見つめられ、私は堪えかねて目を逸らした。
「えぇっと、赤松さん。そんなに見られると緊張するっていうか……」
「うーん。気のせいじゃないと思うんだけどな……だとしたらこの気持ちに説明がつかないし……」
「え?」
「ううん。なんでもない。探索の邪魔してごめんね」
そういうと赤松さんは黒板の方を調べに行ってしまった。
そんな赤松さんと入れ違いに頭を捻って赤松さんのさっきの言動の意味を考えていた私に最原くんが声をかけてきた。
「苗字さん。どうしたの?」
「あ、うん。さっき赤松さんに私と知り合いな気がするって言われて……」
「えっ!?」
「……?」
「あ、いや、僕も赤松さんと同じで苗字さんと知り合いな気がしたから……」
そう言った最原くんに今度は私が驚きで声を上げたくなった。
「うーん……。でも、赤松さんに見覚えはないしなぁ…僕の勘違いかな?でも、だとしたら……」
じっと最原くんに見つめられる。
私は困惑しながらその瞳を見つめ返すと、最原くんはやがて顔を赤く染めた。
「……僕の君へのこの気持ちは…」
「…えっ?」
「あ、ううん。なんでもないよ。それより、一通り調べたけどこの教室には何も見当たらないね。赤松さんはどう?」
話を切り上げるように赤松さんに声をかけた最原くんに、なんだかスッキリしない気分の私の心はモヤモヤした。
それから、話し合った結果。不気味な教室から出ようということになり、私が警戒しながら扉を開こうとした瞬間――
「待って」
「っ!?う、うん」
扉に伸ばそうとした手を最原くんに掴まれ、私は動きを止める。
彼を見ると真剣な顔をしていた。
「何が起こるかわからないから、僕が先に行くよ」
「…っ…ありがとう…」
「……ふーん。君も中々やるね」
「あ、赤松さん…。…その、何が言いたいの?」
「別になんでもないよ?」
意味深な笑みを浮かべる赤松さんに最原くんはなんとも言えない表情を浮かべ、こほんっとわざとらしい咳払いをしてから扉に手を掛けた。
「大丈夫。苗字さんは私が守るからね」
扉が開く直前。そう言って赤松さんが私の手を握った。
私たちはまだ、この扉の先に待ち受けている恐怖を想像もしていないのであった。
「ここは……!?」
どうやら寝てしまっていたらしい。
机から飛び起きた私は、勢い余って誰かにぶつかってしまった。
「いったぁ……」
床に崩れ落ちた私の横には頭を抑え蹲るリュックを背負った可愛い女の子がいた。
「赤松さん。だから言ったじゃないか、そんなに近づいたら駄目だよって」
その声に振り返ると学ランに黒いキャップをかぶった青年が立っていて、こちらを心配そうに見つめていた。
「えー。だって、あんまりにも彼女の寝顔が天使みたいに可愛いかったんだもん」
「だもんって……」
「可愛い子とお近付きになりたいのってこの世に生きとし生けるもの全ての共通認識だって思うんだよ。ね!」
目をキラキラ輝かせて気持ちいいまでにそう言いきった彼女に苦笑した青年はやがて、私に手を差し伸べて眉尻を下げた。
「大丈夫?怪我とかしてない?」
「あ、うん。ありがとう」
その手を素直に取り、立ち上がらせてもらうといつの間にか復活して立ち上がっていた女の子が私と男の子の手をチョップで切り離した。
「最原くん!抜け駆けは禁止だよ!」
「えっ、別にそんなつもりないよ!」
「むぅ…。怪しい……」
「……まぁ、否定はできないけど」
何故だか火花を散らす二人に私は困惑する。
そもそも一体ここは何処なんだろう?
身に覚えが全くないなんてまさか誘拐……?
私はそこそこ有名で巷では超高校級だなんて言われているから、そのせいでトラブルに巻き込まれてる?
それに、そもそも彼等は……?
「あの……あなたたちは?」
「あ、自己紹介がまだだったね」
「ごめん。すっかり忘れてた……」
そう言って彼らと自己紹介を交わした。
女の子は超高校級のピアニストの赤松楓さん。
男の子は超高校級の探偵の最原終一くん。
なんだか彼らに見覚えがある気がしたのは超高校級だからだろうか?
少し誘拐犯の一味なんじゃないかと疑ってしまったことに心の中で謝りつつ、どうしてここにいるのかを3人で話合った。
けれど、3人ともここに来た経緯は全く思い出せず、今のところは、何者かに攫われ意識を失っている間にここに連れてこられたという結論に至った。
3人も超高校級がいるなんて、他の超高校級の生徒も集められているんじゃないかということを推測し、この教室から外の様子を確認するのは不可能だと教室を一通り調べ終わった後思っていたら――
「とりあえず、ずっとここにいても仕方ないし教室から出てみようか」
同じことを思っていたらしい赤松さんが、扉に手をかける直前に振り返った。
「あ、名前ちゃん。私、キミに一目惚れしちゃったかも。だから、ここから出れたら返事聞かせて欲しいな」
そう言って悪戯な笑みを浮かべた赤松さんに私は目を瞬かせた。
「ま、待って!僕もその、君が好きだよ!だから、ここから出れたら…返事聞かせてください」
赤い顔で真剣にそう告げた最原くんに状況を理解した私の顔はみるみる熱を帯びていった。
告白……された?
この状況で?
しかも、二人に!?
予想外の出来事にオーバーヒートしそうなぐらい熱くなった私の頬に、赤松さんは触れてきた。
「名前ちゃん。凄く可愛い」
熱の篭った瞳に見つめられ、私は気が気じゃない。
最原くんに助けを求めるように視線を向ければ、彼はムッとした顔をしていて、私と赤松さんの間に割って入ってきた。
「赤松さん。やめなよ」
「……最原くんも男の子だね」
「当たり前のこと言わないでよ」
「ふふっ。それもそうだね」
「もう。そうだよ」
なんだか仲悪いのか仲が良いのかわからない2人のやりとりに、それとも混乱しすぎたせいか笑みが溢れた。すると、それに気づいた赤松さんが嬉しそうに笑った。
「あ、やっと笑ったね!」
「えっ?」
「ずっと不安そうな顔してたからさ。うん、やっぱり名前ちゃん笑った方が可愛いよ!ね、最原くんもそう思うでしょ?」
「うん。僕も可愛い……っ、と、思う……」
言ってから気づいたのか顔を赤くして帽子を深くかぶり直した最原くんが改めて扉に手を掛けた。
「それじゃあ、名前さん。赤松さん。行くよ」
「……うん」
「準備はOKだよ!って、君もどさくさに紛れて名前で呼ばないでよ!」
「……それ、赤松さんが言う?」
言い合っている赤松さんと最原くんのことは今は気にしないでおく。それよりも、今はこのよくわからない状況を打破するのが先だと思ったから。
扉を開く直前、横にいた最原くんが私に聞こえるぐらいの声で言った。
「君のことは何があっても絶対僕が守るからね」
その言葉を心強く感じながらも、扉の先の世界に不安を感じた。
これから先何があるかわからないけれど、最原くんと赤松さんがいればなんとかなりそうな気がして、けれど不安な気持ちを誤魔化すように2人の手を握って扉の外へと足を踏み出した。
「――何処…?ここ…」
目を覚ますと私は見知らぬ教室?の机に突っ伏していた。
「あ、よかった。目が覚めたんだね」
「大丈夫……?」
声のした方を勢いよく見れば、そこにはセーラー服の可愛い女の子と、黒い学ランにキャップを目深にかぶった男の子が私の様子を心配そうに伺っていた。
「あなたたちは……?」
警戒心剥き出しにそう聞いた私に二人は慌てた様子で自己紹介してきた。
女の子は赤松楓さん。
男の子は最原終一くん。
自己紹介を終えた私達はどうしてここにいるのかという経緯を話した後、誘拐なんじゃないかという結論に至った。
そんな……なんで私みたいな平凡な女子高生が誘拐なんてされるの?
不安を抱きつつ、教室を探索していると、肩を叩かれた。
ビックリしながら振り返ると赤松さんが申し訳なさそうに眉尻を下げた。
「あ、ごめん。別に脅かそうと思ったわけじゃなくて、苗字さんに聞きたいことがあって……」
「大丈夫だよ。気にしないで!」
どうしたの?と聞けば赤松さんは制服のスカートを両手で持って広げて見せた。
「私の制服と苗字さんの制服って同じだよね?同じ学校なのかなって気になって……」
「やっぱりそうだよね…?私も気になってたんだ」
「それに私、苗字さんに見覚えがあるんだ……なんかずっと前から君を知ってる気がする」
真剣な表情の赤松さんに見つめられ、私は堪えかねて目を逸らした。
「えぇっと、赤松さん。そんなに見られると緊張するっていうか……」
「うーん。気のせいじゃないと思うんだけどな……だとしたらこの気持ちに説明がつかないし……」
「え?」
「ううん。なんでもない。探索の邪魔してごめんね」
そういうと赤松さんは黒板の方を調べに行ってしまった。
そんな赤松さんと入れ違いに頭を捻って赤松さんのさっきの言動の意味を考えていた私に最原くんが声をかけてきた。
「苗字さん。どうしたの?」
「あ、うん。さっき赤松さんに私と知り合いな気がするって言われて……」
「えっ!?」
「……?」
「あ、いや、僕も赤松さんと同じで苗字さんと知り合いな気がしたから……」
そう言った最原くんに今度は私が驚きで声を上げたくなった。
「うーん……。でも、赤松さんに見覚えはないしなぁ…僕の勘違いかな?でも、だとしたら……」
じっと最原くんに見つめられる。
私は困惑しながらその瞳を見つめ返すと、最原くんはやがて顔を赤く染めた。
「……僕の君へのこの気持ちは…」
「…えっ?」
「あ、ううん。なんでもないよ。それより、一通り調べたけどこの教室には何も見当たらないね。赤松さんはどう?」
話を切り上げるように赤松さんに声をかけた最原くんに、なんだかスッキリしない気分の私の心はモヤモヤした。
それから、話し合った結果。不気味な教室から出ようということになり、私が警戒しながら扉を開こうとした瞬間――
「待って」
「っ!?う、うん」
扉に伸ばそうとした手を最原くんに掴まれ、私は動きを止める。
彼を見ると真剣な顔をしていた。
「何が起こるかわからないから、僕が先に行くよ」
「…っ…ありがとう…」
「……ふーん。君も中々やるね」
「あ、赤松さん…。…その、何が言いたいの?」
「別になんでもないよ?」
意味深な笑みを浮かべる赤松さんに最原くんはなんとも言えない表情を浮かべ、こほんっとわざとらしい咳払いをしてから扉に手を掛けた。
「大丈夫。苗字さんは私が守るからね」
扉が開く直前。そう言って赤松さんが私の手を握った。
私たちはまだ、この扉の先に待ち受けている恐怖を想像もしていないのであった。
「ここは……!?」
どうやら寝てしまっていたらしい。
机から飛び起きた私は、勢い余って誰かにぶつかってしまった。
「いったぁ……」
床に崩れ落ちた私の横には頭を抑え蹲るリュックを背負った可愛い女の子がいた。
「赤松さん。だから言ったじゃないか、そんなに近づいたら駄目だよって」
その声に振り返ると学ランに黒いキャップをかぶった青年が立っていて、こちらを心配そうに見つめていた。
「えー。だって、あんまりにも彼女の寝顔が天使みたいに可愛いかったんだもん」
「だもんって……」
「可愛い子とお近付きになりたいのってこの世に生きとし生けるもの全ての共通認識だって思うんだよ。ね!」
目をキラキラ輝かせて気持ちいいまでにそう言いきった彼女に苦笑した青年はやがて、私に手を差し伸べて眉尻を下げた。
「大丈夫?怪我とかしてない?」
「あ、うん。ありがとう」
その手を素直に取り、立ち上がらせてもらうといつの間にか復活して立ち上がっていた女の子が私と男の子の手をチョップで切り離した。
「最原くん!抜け駆けは禁止だよ!」
「えっ、別にそんなつもりないよ!」
「むぅ…。怪しい……」
「……まぁ、否定はできないけど」
何故だか火花を散らす二人に私は困惑する。
そもそも一体ここは何処なんだろう?
身に覚えが全くないなんてまさか誘拐……?
私はそこそこ有名で巷では超高校級だなんて言われているから、そのせいでトラブルに巻き込まれてる?
それに、そもそも彼等は……?
「あの……あなたたちは?」
「あ、自己紹介がまだだったね」
「ごめん。すっかり忘れてた……」
そう言って彼らと自己紹介を交わした。
女の子は超高校級のピアニストの赤松楓さん。
男の子は超高校級の探偵の最原終一くん。
なんだか彼らに見覚えがある気がしたのは超高校級だからだろうか?
少し誘拐犯の一味なんじゃないかと疑ってしまったことに心の中で謝りつつ、どうしてここにいるのかを3人で話合った。
けれど、3人ともここに来た経緯は全く思い出せず、今のところは、何者かに攫われ意識を失っている間にここに連れてこられたという結論に至った。
3人も超高校級がいるなんて、他の超高校級の生徒も集められているんじゃないかということを推測し、この教室から外の様子を確認するのは不可能だと教室を一通り調べ終わった後思っていたら――
「とりあえず、ずっとここにいても仕方ないし教室から出てみようか」
同じことを思っていたらしい赤松さんが、扉に手をかける直前に振り返った。
「あ、名前ちゃん。私、キミに一目惚れしちゃったかも。だから、ここから出れたら返事聞かせて欲しいな」
そう言って悪戯な笑みを浮かべた赤松さんに私は目を瞬かせた。
「ま、待って!僕もその、君が好きだよ!だから、ここから出れたら…返事聞かせてください」
赤い顔で真剣にそう告げた最原くんに状況を理解した私の顔はみるみる熱を帯びていった。
告白……された?
この状況で?
しかも、二人に!?
予想外の出来事にオーバーヒートしそうなぐらい熱くなった私の頬に、赤松さんは触れてきた。
「名前ちゃん。凄く可愛い」
熱の篭った瞳に見つめられ、私は気が気じゃない。
最原くんに助けを求めるように視線を向ければ、彼はムッとした顔をしていて、私と赤松さんの間に割って入ってきた。
「赤松さん。やめなよ」
「……最原くんも男の子だね」
「当たり前のこと言わないでよ」
「ふふっ。それもそうだね」
「もう。そうだよ」
なんだか仲悪いのか仲が良いのかわからない2人のやりとりに、それとも混乱しすぎたせいか笑みが溢れた。すると、それに気づいた赤松さんが嬉しそうに笑った。
「あ、やっと笑ったね!」
「えっ?」
「ずっと不安そうな顔してたからさ。うん、やっぱり名前ちゃん笑った方が可愛いよ!ね、最原くんもそう思うでしょ?」
「うん。僕も可愛い……っ、と、思う……」
言ってから気づいたのか顔を赤くして帽子を深くかぶり直した最原くんが改めて扉に手を掛けた。
「それじゃあ、名前さん。赤松さん。行くよ」
「……うん」
「準備はOKだよ!って、君もどさくさに紛れて名前で呼ばないでよ!」
「……それ、赤松さんが言う?」
言い合っている赤松さんと最原くんのことは今は気にしないでおく。それよりも、今はこのよくわからない状況を打破するのが先だと思ったから。
扉を開く直前、横にいた最原くんが私に聞こえるぐらいの声で言った。
「君のことは何があっても絶対僕が守るからね」
その言葉を心強く感じながらも、扉の先の世界に不安を感じた。
これから先何があるかわからないけれど、最原くんと赤松さんがいればなんとかなりそうな気がして、けれど不安な気持ちを誤魔化すように2人の手を握って扉の外へと足を踏み出した。
