短編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
王馬小吉誕生日記念作品。(平和な世界でお送りします。)
今日は王馬くんの誕生日。
私は密かに王馬くんが好きだけれど、この気持ちを伝えられずにいる。
だからそう、今日はチャンスなのだ。
いつもはどう話しかけていいか悩んでいるところをからかわれてお終いだけれど、今日は「誕生日おめでとう!」と声をかけてプレゼントを渡せばいいのだ。
――うん。目的がはっきりしてるから今日は大丈夫。
私はそう自分に言い聞かせて、プレゼントの入った紙袋を手に家を出た。
ちなみに決意を固めて学園に登校するまで20分はかかった。でもまぁダッシュしたらなんとか遅刻せずに済みそうだ。
学園に着いて、急いで下駄箱に靴を仕舞い上履きに履き替えようとしたところで、背後から肩を叩かれた。
「あっれー?苗字ちゃんじゃん。今日は早いんだね!」
「っ……!お、王馬く」
「んー?何かオレに用があるの?」
振り返ったら、王馬くんの顔が近い。
私は半ばパニックになりつつ、とりあえず近すぎる王馬くんから離れようと、一歩下がってすぐに背中が下駄箱にぶつかった。
「ちょっとちょっと!なんで逃げるんだよっ!」
「っ!?え……?」
「遠いよー!苗字ちゃんが遠すぎる……」
王馬くんの両手が私の顔の横の下駄箱に……。
壁ドン……。いや、この場合は下駄箱ドン……?ってそんな場合じゃない!
「そ、の……王馬くん。近い…」
「オレに何か言うことあるんでしょ?」
言うまで逃がしてあげないよ。
耳元でそう囁かれて私の顔は火が出そうなぐらい熱くなる。
もう王馬くん絶対にわかっててやってるよね!?え、私の気持ちバレてる……?と背中に嫌な汗を流しながら、この状況を打破したくて私は持っていた紙袋を彼の意外と鍛えられた胸に力なく押し付けた。
「これ、プレゼントです」
「!」
「王馬くん。お誕生日おめでとう。私、王馬くんに出会えて良かった……」
「っ…!…苗字ちゃん」
驚いた様子の王馬くんの頬が僅かに赤く染まり、やがて満面の笑みに変わった。
あぁ。好きだなぁ…。
「私、王馬くんが好きだよ」
「………。えー!うっそだぁ」
「本当だよ」
一瞬の動揺を見逃さずにそう言って笑えば王馬くんは意地悪く笑った。
「オレも苗字ちゃんのこと、大っ嫌いだよ」
そう言って意地悪く微笑んだ王馬くんは私の唇に軽く口付けた。
