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旅路

「シャロンちゃん。うちもシャロンちゃんの言いたいことはわかるし、怒りたいのも分かる。でもな、姫ちゃんのあの顔覚悟を決めた顔や。」
「…エイス…?どういうこと…?」
「もしかしたら姫ちゃん、シャロンちゃん守るために自分を犠牲にするんかもしれへん。」
「…?!それってどういうこと!?」
「姫ちゃん、ああ見えて人を巻き添えにしたくないという考えちゃうんかな。姫ちゃんに使えた時から思ってたんやが…、姫ちゃんのお兄ちゃんいたの知ってるやろ?お兄ちゃんの話になる度に姫ちゃん悲しそうな顔してるんや。あくまでうちの推測だから分からないけど多分あれは、もう2度誰も傷つけないってことじゃないかって思ったんだけどな…。」
私は頭が真っ白になっていた。
「…エイス…?私ソフィにとんでもない仕打ちしたのかな…?」
「シャロンちゃん。今は姫ちゃんおらんし人気のない森を選んだ。泣いてええで。無理して抱え込まなくてもええ。」
私は声が出なかった。静かに泣いた。
エイスは多分私の心情を察したからソフィとクライヴさんのところから離したんだと思う。
多分あのままいたら私の心が壊れるとそう判断したのかソフィに予め頼まれたのかわからないけど、国を離れて執事の国で勉強して氷の国に戻ってソフィに仕えて旅にでてはじめて泣いた。
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