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第1章: 新たな世界への目覚め

夜の闇が世界を包む頃、レイスは心の支えだった兄を失った痛みを胸に秘めて、神殿の周りをさまよっていた。

兄は無残にも通り魔に襲われ、命を落とした。

あの日のことは忘れられない。
黒いロープをまとい、右手には赤い目のタトゥーを刻んだ男が兄を殺したのだ。


そのショックで心を閉ざしたレイスは、神殿周辺に自生する植物を食べて、生き長らえる日々を送っていた。

生きる意味を見失いかけていたレイスの耳に、ある日、不思議な声が響いた。

「復讐することを忘れた悪か者め」と。

その声に導かれ、レイスは神殿の奥へと足を進めた。そこには古びた祭壇があり、

中央に一本の剣が置かれていた。

剣を手に取ると、レイスの心に再び燃え上がるものがあった。

「兄さん、私は忘れていない。仇を討つ」とレイスは誓った。

唯一の手がかりは、あの赤い目のタトゥーだけだった。


レイスは旅に出た。

各地を巡り、そのタトウーを持つ者の情報を求めて歩き続けた。

やがて、赤い目のタトゥーを入れた者たちが各地で通り魔のように人々を襲っていることを突き止めた。

街から街へ、レイスは通り魔の噂を追い求めた。旅の果てに、彼は故郷ウォーレンに辿り着いた。

その日の晩、レイスはついに目標を見つけた。

右手に赤い目のタトゥーを持つ男が、街の暗がりに立っていたのだ。

「お前が、兄を..」とレイスは静かに、しかし確固たる決意を持って男に歩み寄った。

男は狂気に満ちた目をしており、正気ではなかった。剣を振りかざし、レイスに襲いかかってきた。

剣術など学んだことのなかったレイスだが
神の剣の力で自分に向かってくる刃の避け方、
相手のどこを切れば致命傷になるのか、
それが全て分かる。

レイスは仇の男を一瞬で八つ裂きにした。

血の匂いが立ち込める中、レイスは深い息をついた。

レイスはその日初めて人を斬り殺したのだ。
その事実に恐怖し、後悔が押し寄せてきた。

「なんで笑ってるんだい?」とどこからか声が聞こえた。

「笑ってる?いや、そんなはずはない。
私はただ..」とレイスは戸惑った。

「自分は正しいことをしたんだ。最愛の兄の仇を殺したんだ」とレイスは自分に言い聞かせた。

「でも...人を斬るの、気持ちよかったね?」と再び声が聞こえた。

「そんなわけないだろ!」とレイスは反論したが、剣が肉を裂いて骨を断つ感触が脳裏に蘇った。

レイスはその瞬間を思い出し、ストンと座り込んだ。口を開け、涎を垂らしながら快惚な表情を浮かべ、舌を出し指を舐め、その指を股間へ潜らせた。全身が痙攣し、失禁した。


「また、人を斬るの気持ちよかった?」
と声が聞こえた。

「斬るの、気持ちよかった....」とレイスは息を切らし、歪んだ笑みを浮かべて答えた。

レイスは通り魔になった。

次々と罪のない人々を斬り続けた。
兄の仇を討つために始まった旅は、いつしか狂気と快楽の渦に巻き込まれ、彼女自身が新たな恐怖の象徴となっていった。

レイスは街を巡り、夜な夜な通行人を斬り続けた。

数人斬ると次の街へと移動し、また夜な夜な人を斬る。それは止められない快楽だった。

人を斬ったあとは喜びと達成感に震え、涎を垂らしながら股に指を滑らせ、悶え喘ぎ、失禁するのだった。

「やめられない...この感覚...」
とレイスは声に出して呟いた。

そんな生活を繰り返しているうちに、彼は元いた街ウォーレンへと帰ってきた。

街を巡り生活するために金が必要で、暫くの間酒場で働くことにした。

ある日、酒場に健一一行が現れた。
彼らは神器を持っていた。
その姿を見た瞬間、レイスの心に新たな欲望が芽生えた。

「コイツらの神器を奪えば、もっとすごい快楽に溺れることができる....」と、レイスは考えた。

彼女の瞳には狂気が宿り、歪んだ笑みが浮かんでいた。
「兄さん、僕はまだ終わらない。もっと、もっと...」とレイスは低く囁き、再び暗闇へと足を踏み入れるのだった。
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