このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

第1章: 新たな世界への目覚め


この村の絶対神、健一。彼の家は毎夜、酔いどれの宴と淫蕩な笑い声に包まれていた。

健一は神であるにもかかわらず、その姿は崩れ、薄汚れた衣服に染み付いた酒の匂いが漂っていた。彼の手には常に酒瓶が握られ、その目はいつも虚ろだった。

「おい、もっと酒を持ってこい!」健一は低く唸るように命じた。
しわがれた声と共に、彼の手元の酒瓶が空になったことを示すかのように床に転がり落ちた。

妾たち、ミア、アリス、エミリー、リリーはその場に居合わせていたが、彼の目には彼女たちの顔も形も映っていなかった。ただ、その日の気分で無作為に手を伸ばし、その身体を弄ぶだけだった。
彼の手は粗雑で、触れられる度に妾たちの心には恐怖が染み込んでいった。

「うう、もう飽きた...」健一は独り言のように呟いた。毎日同じことの繰り返しに、彼の中の虚無感が増していくばかりだった。

そんなある日、忠実な臣下であるチャーリーが宮殿に現れた。

彼の顔には深い憂いが浮かんでいた。
「健一様、財政が厳しい状況です。民の80パーセントが飢餓で亡くなり、国は崩壊の危機に瀕しています。」

「またか...」
健一は垂れ流した鼻水を手でぬぐい、
悪態をついた。
「それで?どうすればいい?」

彼は鼻をすすり、チャーリーを見つめたが、その目には何の感情も宿っていなかった。

「税金の取り立てが過酷すぎたのです。
民の収入の80パーセントを徴収していたために、ほとんどの者が飢えて死んでしまいました。生き残ったのは20人のみです。」

健一は考えるそぶりを見せたが、その思考は僅か30秒程度のものだった。
彼の手は再び酒瓶を握り締め、ぐいっと飲み干した。
「その20人を海賊10人と盗賊10人にしろ。略奪してこい。財政難など一気に解決してやる。」

「了解しました、健一様。」
チャーリーは頭を下げ、退場した。

健一は宴の中、妾たちのもとに酔っ払いながら軽口を叩く。「おい、ミア、お前、その乳、もっと揉んでやるからさ。そうすりゃ俺の気分も上がるんだ。」

ミアは強制的に笑顔を浮かべ、健一に応える。
「は、はい、健一様。すみません、もっと頑張ります。」
18/53ページ
スキ