ある日の放課後物語。
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→いつもの道で帰ろう!
毎日通る馴れた道を選んだあなた。
すると商店街の入り口に差し掛かると、とても威勢のいい声が聞こえてきました。
「お好み焼きうっちゃんでーす!よろしゅうお願いしまーす!」
「あれ、右京?」
その声の主は、制服から馴染みの服に着替えたクラスメイトの久遠寺右京でした。
呼ばれた右京はあなたの方を見ます。
「なまえちゃんやんか。今帰りなん?」
「そうだよー右京に比べたら遅いけどね」
「んな関係ないて!ウチはこれからバリバリ稼がなあかんからな、だらだら学校におられんだけや」
にかっと笑った右京は、パチリとウインクをしました。様になるその姿にあなたもつられて笑います。
「ふふ、そっか。今は……呼び込み?」
「せやで」
右京は両手に持った券をあなたに見せます。
その券には"お好み焼きうっちゃん割引券"と書かれていました。
「うちん店、商店街からちょっと離れとるやろ?せやからたまーにこないして券配ってんねん」
「へぇ……」
「新しいお客さんを掴むんが一番やけどな、たまたま会った常連のお客さんと店では出来へん世間話したり、他の店の様子がどないしてるんか見たり……これはこれでええ刺激になるんや」
そう語った右京の横顔は、いつも見る学生の顔ではなく、プロ意識の高い職人の顔をしています。
真剣な眼差しは凛々しく、そんな右京をあなたは誇らしく感じました。
「そうなんだ……右京かっこいいね」
「な!?」
あなたの言葉に驚いた右京は、照れくさそうに笑いました。
「おおきに。なんや、つまらん話してごめんな?」
「全然!頑張ってる右京は素敵だよ」
「もう、やめてーな!褒めてもなんも出ぇへんで!」
ほんのり熱い頬を冷ますように、右京は右手を顔に向けてヒラヒラと動かします。
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