ある日の放課後物語。
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八宝斎に手を掴まれたまま走っていると遠くから声が聞こえました。
「待てじじいー!!」
走りながら後ろを振り返ったあなたは、見慣れたチャイナ服の少年を捉えます。
「弟子って、やっぱり……。おじいさん、またなんかしたの?」
「なまえちゃんまでわしを疑うのか!」
足を止めてあなたを見た八宝斎は、ぼろぼろと大粒の涙を流します。
目元を押さえ、えーんえーんと年甲斐にもなく声をあげる八宝斎に、あなたは苦笑いしました。
「そ、そんな泣かなくても……」
「ひどいわいっ!ひどいわいっ!いたいけな老人の話に耳を傾けもせず、わしが悪いと決め付けるなど……!!」
「え、あの……」
「なまえちゃんがそんな冷たい子じゃとは思わんかったわい!!」
うるうると濡れた瞳で見てくる八宝斎に思わず声を詰まらせ、動きが止まったあなた。
その瞬間を待っていたとばかりに、八宝斎はニヤリと口角をあげました。
「こうなったらその胸で慰めてもらうぞおおおいっ!」
「ひっ!」
突如ゲヘゲヘと下品に笑いながら、あなたの胸へ飛び込もうと両手を広げてジャンプした八宝斎。
気味の悪い笑顔が迫ってきます……が。
「あにしてんだ、このエロじじい!!!」
すんでのところであなたの前に割り込んだ少年――乱馬が八宝斎を殴り飛ばしたお陰で、あなたに抱きつくことはありませんでした。
「おのれ乱馬!わしとなまえちゃんの甘美なひとときを邪魔しおって……!」
「明らかに嫌がられてんだろ!大丈夫か?なまえ」
「うん、ありがとう」
「ぐぬぬぬ……老人の楽しみを奪うでなーい!!」
再びあなたに向かって飛び付こうと両手を広げ走ってくる八宝斎でしたが……、
「ファイト~!」
「「「「「オー!!」」」」」
1・2・1・2・1・2……、、、
「な、なんと可憐な…!」
前を通り過ぎたランニング中の少女たちに目を奪われてしまいました。
わかりやすいほどカクンッと方向を変えた八宝斎は、あなたの元へ来ることなく鼻の下を伸ばしながら少女たちの後ろを追いかけていきます。
「お~!スゥィート~~♪」
ブルマ姿の少女たちはその先の角を曲がると八宝斎もそれに続き、戻ってくることはありません。
あなたと乱馬は取り残されてしまいました。
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