「しっかし、あの生意気ライキにこうも早く子供が出来るなんてね」
「生意気は余計ですよミサトさん。それより加持さんと上手くいってるんですか？」
「ふんっ、それこそ余計なお世話よ！」
「ちょっ！頭撫でないで下さいよ！」

もう子供じゃないんですから！




ここに来たのは他でもない。
復興の手伝いを少しでもしたくて来たのだ。
しかし今のマリに働いてもらうわけにはいかないのでライキだけになる。
そもそもライキだけが来る予定だったのにマリが聞かずついて来たのだが。

「しかしレイも更に美人になったなぁ！いい旦那見つけろよ？」
「…………ライキ」
「何だ？」

作業をしていた手を止める。
……まさかすでに結婚しているとか！？
相手は誰だ？
だがそんな思いを覆す言葉が返ってきた。

「あの子がいないわ」

は？

レイの視線を辿って行くとそこに座っていた筈のマリがいなくなっていた。

「あいつまた勝手な行動して…！」

その場を離れて捜しに行く。
自由奔放も未だに健在なマリだった。

「ライキ君、しっかり旦那として親として自覚してきたみたいね」
「ええ」
「あの調子じゃ、子供が産まれたらもっと気が休まらなくなるんじゃないかしら」

そのには微笑ましい会話がされていたとか。




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