何故こんな事になってしまったのだろう。
少し前の自分に僅かながらに怒りを覚えた雷騎。
事の発端は数刻前。









信「な、何とか着いたな…」
「さすがに疲れた…」
毛「これ以上野宿は嫌よ」
大「そうですね。早いとこ宿に行きましょう」

空は夕日で赤く染まり、人々が家路に着く時間帯に一行は町に到着。
長旅の疲れもあってか皆グッタリしている。

小「あ、宿あったよ」

小文吾の指差す先に宿屋の暖簾。
満室じゃない事を祈りつつ入って行った。

「すみません。六人なんですけど、部屋ありますか？」
「ええ、空いてますよ。でも六人って…お客さん一人いませんが…」
「え？」

困っている店員に一行はそれぞれ確認する。
今いるのは雷騎、信乃、毛野、小文吾、大角。

信「あれ？荘助は？」

いつも何かと煩いあの荘助がいない。
周りを見ていると宿屋の入り口にいるにはいたが。

毛「伸びてるわよ」
信「こらーー！！」

既に寝ていた。

荘「グー……」
小「疲れが溜まってたのかな？」
「…すいません、あいつで六人です」

小文吾が荘助を背負ったのを確認して部屋に向かう。
着いた部屋を見ると、何と小部屋だった。
しかも三つ。
つまり。




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