その声の主を聞くと、マリアはどうでもよくなっていた記憶が一気に昼間の事を思い出させた。

「何？」
「部屋入っていいか？ここじゃちょっと…」

さっさと用件を言えばいいのにと思いながらも鍵の掛かっていた扉を開けて、中へ入れた。

「…あのさ、一つ聞いていいか？」
「早く言いなさい」

ライキの声を聞きたくないかのように、どうしても早口になってしまう。

「そんな怒んないでくれよ。俺はただ…」
「貴方に何がわかるって言うの！」
「……マリア？」

珍しく声を荒げるマリアに一瞬、ライキの動きが止まった。

「そんなにあの子といたいのならいればいいじゃない！」
「あの子って…ソフィアの事か？」
「他に誰がいるのよ！」
「ちょ、ちょっと待ってくれ！お前勘違いして…！」
「黙って」




ガチャ




「おいおい、やり過ぎだろ！？てか銃はまずいって…！」

いきなり銃を取り出しライキに標準を定める。
勿論セーフティもしてある。
撃つ気など全くもってないのだが、脅すには十分な効き目だった。

「………なの」
「へ！？」




「ライキは私にとって……何なの」




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