空が導く銀色

ロ「いつもって事は、その…仕事で…」
「ああ。それに、俺がこうして一ヶ所に留まるってのは珍しいんだぜ?今日は本当に偶ぜ「お前…スカイか?」…ん?」

掛けられた声に振り向くと、そこにはレヴィが立っていた。
その顔には、彼女にしては珍しく驚いて見えたロック。

「おお、レヴィじゃねぇか。久し振りだな」
レ「てめぇ今までどこにいやがった!!ああ!?」

今や二挺拳銃トゥーハンドと呼ばれるレヴィの力は、それはもう強い。
それこそ一般人とは比較してはならない。
先程の表情とはうって変わって、レヴィはスカイの胸ぐらを片手で掴み上げて怒鳴る。

「どこも何も、俺は俺の仕事をしてただけ。ここで会ったのも何かの運命…てか?」
レ「気色悪ぃ事言ってんじゃねぇ!!ぶっ殺……」

長身のスカイを空いたもう片方の手で肩を掴むレヴィ。
…のつもりだったが、違和感を感じた。

「…わかったら離してくれ。"片腕"なんだよ、こっちは」
レ「チッ…」

言われた通りにスカイを離し、バーカウンターの椅子にドカッと座る。

ロ「あの…片腕って…?」
「タチの悪い野良犬に喰い千切られてな。ご覧の有り様さ」

コートを右手で捲り上げると、そこにはある筈の左腕がなかった。
その様子を見たレヴィは目を細める。

レ「…相手は?」

するとスカイは親指を立てて、自らの首元をスーっと横に引く。
つまりは"殺った"。

「俺は狙ったエモノは逃がさない。特に、やられたままは性に合わねぇ」
レ「はっ!相手も災難だな。お前に狙われちゃあ」
「残念。これでも俺は一途なんだよ」
ロ「あのさ、今更だけど…二人は知り合い?」

ロックからしてみれば、レヴィとスカイとのやりとりが自然と行われている事に不思議で仕方なかった。




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