彼の記憶
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彼…無一郎さんが柱になってから、私は身の周りのお世話係に任命された。
初めの印象は、どこかぼうっとされていて何を考えているのか、よくわからない人。
ちょっとした記憶障害を持っているからか、数ヵ月経っても私を覚えてくれない事に少なからず落ち込んでいた時だった。
「ねぇ」
「…あ、無一郎さん。すみません、少し考え事をしていました」
「何を考えてたの?」
驚いた。
自身にとって有益にならないものは後回しする無一郎さんが、私の話に耳を傾けてくれた事に。
「あ、えっと…今日のお夕食の献立を」
慌ててそう答えると、間を置いた無一郎さんは。
「…ふろふき大根」
「…はい?」
「ふろふき大根が食べたい」
まさかの注文だったが私は嬉しかった。
なんせ無一郎さんが好物を作ってほしいと言ってくれたのだから。
「…はい!腕によりをかけて作りますね!」
.
初めの印象は、どこかぼうっとされていて何を考えているのか、よくわからない人。
ちょっとした記憶障害を持っているからか、数ヵ月経っても私を覚えてくれない事に少なからず落ち込んでいた時だった。
「ねぇ」
「…あ、無一郎さん。すみません、少し考え事をしていました」
「何を考えてたの?」
驚いた。
自身にとって有益にならないものは後回しする無一郎さんが、私の話に耳を傾けてくれた事に。
「あ、えっと…今日のお夕食の献立を」
慌ててそう答えると、間を置いた無一郎さんは。
「…ふろふき大根」
「…はい?」
「ふろふき大根が食べたい」
まさかの注文だったが私は嬉しかった。
なんせ無一郎さんが好物を作ってほしいと言ってくれたのだから。
「…はい!腕によりをかけて作りますね!」
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