君の居場所
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ここはカン・バルク城。
その中に珍しく王から何も命令がなかったアグリアは退屈していた。
「チッ…」
…と言うより苛々していた。
前にイル・ファンで会ったレイアが昔の自分を引き摺り出した。
それからというもの、発散する場もなくずっと苛ついたままだった。
広間を移動していると前方から人影が見えた。
それは自分の幼馴染みであり四象刃 の補佐を務めている人物。
だが、アグリアはその人物が昔から苦手だった。
何でも見透かした様な目。
いつの間にか知らない間に人の心を覗いたんじゃないかと思われる言動。
そんな人物…ライキが自分の幼馴染みと思いたくもなかった。
「アグリア、暇してるみたいだな」
「あ?何だよ。用がなかったらさっさと消えな」
わざと目を合わせない。
そうするとライキは少し考える素振りをする。
「ああ、なるほど」と言うと今度は更に小さくしてある言葉を言った。
「……ナディア」
「その名前で呼ぶんじゃねぇ!!」
それはアグリアにとって禁句だった。
言われた本人はライキをギロッと睨みつける。
まるで『針』の様に鋭い目つきで。
「あの子…レイアだったか。そいつを見てると昔のお前を思い出すな」
「…………」
何が言いたいんだ、と言いたそうな目。
思わず武器を取った手に力が入る。
やっぱり見透かしているんだこいつは。
ああ、もういっその事…この男を殺してしまいたい。
二度と聞けない口にしてしまいたかった。
今も昔も苦手な事に変わりはなかった。
「お前あのレイアって子に……」
「それ以上言ったら殺すぞ!!」
訂正。
「嫉妬してんだろ」
嫌いだ。
.
その中に珍しく王から何も命令がなかったアグリアは退屈していた。
「チッ…」
…と言うより苛々していた。
前にイル・ファンで会ったレイアが昔の自分を引き摺り出した。
それからというもの、発散する場もなくずっと苛ついたままだった。
広間を移動していると前方から人影が見えた。
それは自分の幼馴染みであり
だが、アグリアはその人物が昔から苦手だった。
何でも見透かした様な目。
いつの間にか知らない間に人の心を覗いたんじゃないかと思われる言動。
そんな人物…ライキが自分の幼馴染みと思いたくもなかった。
「アグリア、暇してるみたいだな」
「あ?何だよ。用がなかったらさっさと消えな」
わざと目を合わせない。
そうするとライキは少し考える素振りをする。
「ああ、なるほど」と言うと今度は更に小さくしてある言葉を言った。
「……ナディア」
「その名前で呼ぶんじゃねぇ!!」
それはアグリアにとって禁句だった。
言われた本人はライキをギロッと睨みつける。
まるで『針』の様に鋭い目つきで。
「あの子…レイアだったか。そいつを見てると昔のお前を思い出すな」
「…………」
何が言いたいんだ、と言いたそうな目。
思わず武器を取った手に力が入る。
やっぱり見透かしているんだこいつは。
ああ、もういっその事…この男を殺してしまいたい。
二度と聞けない口にしてしまいたかった。
今も昔も苦手な事に変わりはなかった。
「お前あのレイアって子に……」
「それ以上言ったら殺すぞ!!」
訂正。
「嫉妬してんだろ」
嫌いだ。
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