「……な？」
「『な？』じゃない！！どうしてもっと早く言わなかったのよ！？」
「これ以上、リタに重いものを背負わすわけにもいかないから」

アスピオの崩壊。
タルカロンの塔の出現。
星喰みの撃破。
大好きな魔導器（ブラスティア）の消滅。

少し前まで切羽詰まった状況が続いていただけあって、リタには自由になる時間をあげたかった。

「だからって何で…！」
「…ごめん」
「っ…」
「こういうのは自分が一番わかってるんだ」

赤く、黒く光を放つ心臓魔導器（カディスブラスティア）。
明らかに前よりも動きが鈍い。
…そんなに長くは生きられないだろう。
こんな自分がリタの側にいていいのか？
そう思うと、口から自然と言葉が出た。

「だからさ…リタ









俺を忘れて」









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