あるがままの君でいて
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自分以外に誰もいないこの静寂な部屋で本をめくる音は心地よかった。
ぎっしりと詰められている文字を丁寧に読んでいると、扉の向こう側からノックの音と聞きなれた声。
部屋の主、エステリーゼはパタパタと小走りで扉を開けに行った。
「ノア!お帰りなさい!」
「ちょっ!?」
扉を開けるなりすぐに相手に抱きついた。
ノアは少しよろけながらも、しっかりと支える。
ここで相手を抱えたまま倒れると騎士としてどうかと思う。
しかもエステリーゼはお姫様。
もし自分の所為で怪我でもさせてしまったらと考えるとゾッとする。
「任務お疲れ様でした。怪我はされてません?」
「私は大丈夫ですよエステリーゼ様。それよりもお洋服を整えて下さい」
優しく引き離すとエステリーゼは何故かむすっとした顔をしている。
「ノア、また元に戻ってます…約束したじゃないですか」
「約束……………っあ」
エステリーゼとの約束。
『二人の時、ノアは敬語を使わない』
数少ない話相手の中、同じ女性であるノアにはせめて普通に話してほしい。
それはエステリーゼの本音だった。
「ごめんエステリーゼ。任務してるとどうしても敬語が癖づくから」
二人して笑ったあと、部屋に案内され外の世界の話をするのもいつもの事だった。
昨日はこんな事があった。
今日はこんな事があった。
どんなに些細な内容でもエステリーゼは真剣にノアの話を聞いていく。
.
自分以外に誰もいないこの静寂な部屋で本をめくる音は心地よかった。
ぎっしりと詰められている文字を丁寧に読んでいると、扉の向こう側からノックの音と聞きなれた声。
部屋の主、エステリーゼはパタパタと小走りで扉を開けに行った。
「ノア!お帰りなさい!」
「ちょっ!?」
扉を開けるなりすぐに相手に抱きついた。
ノアは少しよろけながらも、しっかりと支える。
ここで相手を抱えたまま倒れると騎士としてどうかと思う。
しかもエステリーゼはお姫様。
もし自分の所為で怪我でもさせてしまったらと考えるとゾッとする。
「任務お疲れ様でした。怪我はされてません?」
「私は大丈夫ですよエステリーゼ様。それよりもお洋服を整えて下さい」
優しく引き離すとエステリーゼは何故かむすっとした顔をしている。
「ノア、また元に戻ってます…約束したじゃないですか」
「約束……………っあ」
エステリーゼとの約束。
『二人の時、ノアは敬語を使わない』
数少ない話相手の中、同じ女性であるノアにはせめて普通に話してほしい。
それはエステリーゼの本音だった。
「ごめんエステリーゼ。任務してるとどうしても敬語が癖づくから」
二人して笑ったあと、部屋に案内され外の世界の話をするのもいつもの事だった。
昨日はこんな事があった。
今日はこんな事があった。
どんなに些細な内容でもエステリーゼは真剣にノアの話を聞いていく。
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