死…んだ…




……誰が…




死んだ…って……




その隙にアーサーは剣を薙ぎ払い、ノアの腹を蹴った。

「げほっ…かはっ…！」
「私が求めているのは只一つ」

倒れ込んだノアの上に立って剣を逆手に持つ。
気を失っていたベルベットが、うっすらと目を開けた。
今からアルトリウスがしようとしている事に気付き、叫んだ。

「や、めろ…アルトリウスっ！！」
「それ故…切り捨てなければならない」
「…っ……！」

息を飲んだノアに向かって、その剣は突き下ろされた。
遠くなる意識の中、ノアは力のない手を懸命にベルベットへと伸ばした。

「ベル…ね……、…ぇ…」

ノアが最期に見たのは、自身から引き抜かれたその剣先が今度はベルベットに向かっていた所だった。




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