脆く砕けた日々
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
この日、ニコとは別の友達に会いに行った帰りの夜だった。
緋の夜と言われる真っ赤な月に覆われた空の下で、ノアは現在の状況が理解出来ずにいた。
「何……これ…」
村には業魔で溢れかえっていた。
家にいる筈の姉と弟の無事を確認したくて兎に角走る。
足の速いノアにとって逃げる事は簡単だったが、家には誰もいなかった。
そこに、祠のある森の方角から光の柱が立ち昇った。
それは数年前にも見た、姉のセリカが亡くなった時と同じ。
嫌な予感がした。
「ベル姉…!ラフィ…!」
祠の前には数人の聖隷とセリカの夫アーサー、そして…
「ベル姉!!」
ボロボロになって倒れているベルベットがいた。
しかしその左腕は人外のものに変化している。
「ベル姉…!これは…」
「ノア…来てしまったのか」
ノアの姿を見たアーサーは、今までの優しいアーサーではなかった。
冷たく、非情。
「アーサー義兄さんが…やったんだ」
ベルベットの周りには、村の人達の死体が幾つも転がっていた。
「…いいや。ベルベットだ」
「嘘を言うな!!」
護身用に身に付けている剣を抜く。
「よく、も…!よくも皆を!ベル姉さんを!!」
「…」
何度も斬りつけようとしても、いなされるばかり。
この場にライフィセットがいない事に気付いたノアは言った。
「ラフィはどうしたあ!!」
「あの子はもういない。死んだのだよ」
「え…」
.
緋の夜と言われる真っ赤な月に覆われた空の下で、ノアは現在の状況が理解出来ずにいた。
「何……これ…」
村には業魔で溢れかえっていた。
家にいる筈の姉と弟の無事を確認したくて兎に角走る。
足の速いノアにとって逃げる事は簡単だったが、家には誰もいなかった。
そこに、祠のある森の方角から光の柱が立ち昇った。
それは数年前にも見た、姉のセリカが亡くなった時と同じ。
嫌な予感がした。
「ベル姉…!ラフィ…!」
祠の前には数人の聖隷とセリカの夫アーサー、そして…
「ベル姉!!」
ボロボロになって倒れているベルベットがいた。
しかしその左腕は人外のものに変化している。
「ベル姉…!これは…」
「ノア…来てしまったのか」
ノアの姿を見たアーサーは、今までの優しいアーサーではなかった。
冷たく、非情。
「アーサー義兄さんが…やったんだ」
ベルベットの周りには、村の人達の死体が幾つも転がっていた。
「…いいや。ベルベットだ」
「嘘を言うな!!」
護身用に身に付けている剣を抜く。
「よく、も…!よくも皆を!ベル姉さんを!!」
「…」
何度も斬りつけようとしても、いなされるばかり。
この場にライフィセットがいない事に気付いたノアは言った。
「ラフィはどうしたあ!!」
「あの子はもういない。死んだのだよ」
「え…」
.