未知の未来
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「…この事、テレサは知ってるの?」
更に俯く目の前の聖隷。
「(たぶんテレサは知ってて、この子を放置しているんだろうな)」
知らない筈はない。
あえて自由にさせているのは気にも留めていないからだと踏んだノア。
「その羅針盤は君の?」
「…街外れの……倒れてた人から」
「…は?」
「っ…!」
ノアの「は?」に何故かビクリと聖隷の肩が跳ね上がる。
決してノアは怒っているのではなく、人が倒れている事に疑問を持っただけで。
「怒ってないから、そんなにビックリしないで。しかし…人が何で…」
街の外で人が倒れているとは、わけありとしか考えられなかった。
しかしノアは街から離れるわけにもいかない。
「…とりあえず、それ返そうか。一人で行ける?」
「……命令なら」
「命令……そうね」
聖隷は聖寮にとって道具でしかない。
無理矢理意志を封じ込めている。
同じ生きている"ヒト"であっても。
ノアの目は聖隷の持っている羅針盤にいく。
「(羅針盤の"何か"に惹かれた…のかな)…この事はテレサには言わないでいてあげる」
「どうして?」
「『どうして』か。何となくだよ」
「まあ行っておいで」と言えば、聖隷は小さく頷いて来た道を戻って行った。
「…倉庫に入ったのは機具確認の為、と」
報告書に纏めるとすれば、そのように書くしかないだろう。
ノアは薄々だが、船の組合が抜け道に絡んでいると考えていた。
それがわかっていて行動に移さないのは、本人曰く「ただ面倒なだけ」らしい。
この先、テレサの聖隷二号はノアにとって敵となるのか味方になるのか。
それはまだ誰も知らない。
(…街が火事になってるんだけど)
テ(ノア…今まで何をしていたのかしら?)
(仕事。何かボロボロになってるけど、例の業魔にでもやられたの?)
テ(くっ…!)
エ(貴方という人は…)
(…あれ?二号君連れて行かれちゃった?)
NEXT:あとがき
更に俯く目の前の聖隷。
「(たぶんテレサは知ってて、この子を放置しているんだろうな)」
知らない筈はない。
あえて自由にさせているのは気にも留めていないからだと踏んだノア。
「その羅針盤は君の?」
「…街外れの……倒れてた人から」
「…は?」
「っ…!」
ノアの「は?」に何故かビクリと聖隷の肩が跳ね上がる。
決してノアは怒っているのではなく、人が倒れている事に疑問を持っただけで。
「怒ってないから、そんなにビックリしないで。しかし…人が何で…」
街の外で人が倒れているとは、わけありとしか考えられなかった。
しかしノアは街から離れるわけにもいかない。
「…とりあえず、それ返そうか。一人で行ける?」
「……命令なら」
「命令……そうね」
聖隷は聖寮にとって道具でしかない。
無理矢理意志を封じ込めている。
同じ生きている"ヒト"であっても。
ノアの目は聖隷の持っている羅針盤にいく。
「(羅針盤の"何か"に惹かれた…のかな)…この事はテレサには言わないでいてあげる」
「どうして?」
「『どうして』か。何となくだよ」
「まあ行っておいで」と言えば、聖隷は小さく頷いて来た道を戻って行った。
「…倉庫に入ったのは機具確認の為、と」
報告書に纏めるとすれば、そのように書くしかないだろう。
ノアは薄々だが、船の組合が抜け道に絡んでいると考えていた。
それがわかっていて行動に移さないのは、本人曰く「ただ面倒なだけ」らしい。
この先、テレサの聖隷二号はノアにとって敵となるのか味方になるのか。
それはまだ誰も知らない。
(…街が火事になってるんだけど)
テ(ノア…今まで何をしていたのかしら?)
(仕事。何かボロボロになってるけど、例の業魔にでもやられたの?)
テ(くっ…!)
エ(貴方という人は…)
(…あれ?二号君連れて行かれちゃった?)
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