冷たい氷を溶かすのは
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何処までも、あいつは決めた事は曲げなかった。
ベ「我が名は災禍!災禍の顕主、ベルベットだ!!」
特等対魔士を呼び出す為に街の人々を巻き込む。
自ら宣言する事で、いかに恐ろしい者を見ているか知らしめる。
「…損な役回りだな」
ベ「仕方ないでしょ。じゃなきゃ、あいつらは来ない」
意志は固い。
それがベルベット。
だけど…
「(むしろ俺らは…悪に染まりつつある)」
皆それをわかっててベルベットと共にいる。
俺だってそう。
『災禍だろうが何だろうが、ベルベットはベルベットだ。他の誰でもない自分の心と身体、だろ?』
ベ『…ええ』
そう言ったのは記憶に新しい。
地脈での出来事の後から、ベルベットは少しだけ素直になったと思う。
それまでの彼女は正直、"獣"に近かった。
俺でも手の付けようがないぐらい。
ベ「こんな所で何してるの?」
騒ぎを聞きつけて特等対魔士がやって来るまで自由にしていた時だった。
火山へ向かう洞窟内にいた俺にベルベットが声を掛けて来た。
側にはライフィセットもいる。
「何も。ただ…ここまで来るとは思ってなかったからな」
ベ「そうね」
「ライフィセットも、よく頑張ったな」
ラ「僕は何も。皆がいたから、ここまで来れたんだ」
「そうか」
壁にもたれかかったまま火山の方角を見る。
それからゆっくりと顔を動かして二人を視界に入れる。
ベ「…何?そんなにジロジロと見て」
「見ちゃ悪いか?」
俺の考えが正しければ、恐らくベルベットは自分が眠りについて穢れを喰らい続ける。
そうする事で…守られるものがあるから。
本人が今はそう思ってなくても、気付くのは時間の問題。
ベ「悪くないけど…気持ち悪いわよ」
「きっ…!?そんな言い方はないだろ!」
ベ「あと、目がいやらしい」
「いやらしくは…なくもない、か…」
ベ「やっぱりそうじゃない!」
「今のは違う!」
ラ「あっはは!」
「…ライフィセット?」
ラ「ご、ごめん…けど、二人のやり取りが面白くって」
ライフィセットは本当によく笑うようになった。
初めは人形のように命令された事しか出来なかったのに。
これも全部、ベルベットのおかげだ。
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ベ「我が名は災禍!災禍の顕主、ベルベットだ!!」
特等対魔士を呼び出す為に街の人々を巻き込む。
自ら宣言する事で、いかに恐ろしい者を見ているか知らしめる。
「…損な役回りだな」
ベ「仕方ないでしょ。じゃなきゃ、あいつらは来ない」
意志は固い。
それがベルベット。
だけど…
「(むしろ俺らは…悪に染まりつつある)」
皆それをわかっててベルベットと共にいる。
俺だってそう。
『災禍だろうが何だろうが、ベルベットはベルベットだ。他の誰でもない自分の心と身体、だろ?』
ベ『…ええ』
そう言ったのは記憶に新しい。
地脈での出来事の後から、ベルベットは少しだけ素直になったと思う。
それまでの彼女は正直、"獣"に近かった。
俺でも手の付けようがないぐらい。
ベ「こんな所で何してるの?」
騒ぎを聞きつけて特等対魔士がやって来るまで自由にしていた時だった。
火山へ向かう洞窟内にいた俺にベルベットが声を掛けて来た。
側にはライフィセットもいる。
「何も。ただ…ここまで来るとは思ってなかったからな」
ベ「そうね」
「ライフィセットも、よく頑張ったな」
ラ「僕は何も。皆がいたから、ここまで来れたんだ」
「そうか」
壁にもたれかかったまま火山の方角を見る。
それからゆっくりと顔を動かして二人を視界に入れる。
ベ「…何?そんなにジロジロと見て」
「見ちゃ悪いか?」
俺の考えが正しければ、恐らくベルベットは自分が眠りについて穢れを喰らい続ける。
そうする事で…守られるものがあるから。
本人が今はそう思ってなくても、気付くのは時間の問題。
ベ「悪くないけど…気持ち悪いわよ」
「きっ…!?そんな言い方はないだろ!」
ベ「あと、目がいやらしい」
「いやらしくは…なくもない、か…」
ベ「やっぱりそうじゃない!」
「今のは違う!」
ラ「あっはは!」
「…ライフィセット?」
ラ「ご、ごめん…けど、二人のやり取りが面白くって」
ライフィセットは本当によく笑うようになった。
初めは人形のように命令された事しか出来なかったのに。
これも全部、ベルベットのおかげだ。
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