この愛を受け取って

「………………」
未「……ひ、響…」

怯えたような潤んだ目に、響はドキリとした。
至近距離で見つめ合う中、お互いの息づかいだけが聞こえる。
ようやく、はっとした響が上体を起こそうとして、部屋の入口に人影がある事に気付く。

ク「お、おおお…お前らッ……な、な…何をッ…!」
「ク、クリスッ!?」

勘違いとは言え、現場を目撃したクリスは真っ赤になって二人を指差す。

「違ッ…違うからッ!俺は何もしてないッ!!」
ク「だ、だったらッ!それは何だってんだよッ!!」
「へッ……?」

クリスの指摘によく見ると、押し倒された未来の服がはだけて肩が剥き出しに。
そして、ほんのりと赤みを帯びた未来の頬。

未「…響」
「う、うあぁぁぁぁッ!?」
ク「ちょっ、おまッ!?」

理解した響がベットから飛び出したものの、今度はその姿を見たクリスが狼狽える。
それもその筈、今の響は就寝時の姿…つまりTシャツとトランクスのみ。
年頃の女の子が、同年代の男の子の下着姿を見る事があるわけなく。

ク「このッ……ドスケベ野郎ッッ!!」
「だから違ぐぶあッ!?」

クリスの一発が見事に命中した響は床に倒れ、気が付くと朝を迎えていたとか。









未(ところで、どうしてクリスは響の部屋に…?)
ク(ええッ!?あ、ああ…いや…そ、それは…)
未(…今度一緒に部屋行ってみる?)
ク(……ぁ、ぅ…)

ゾクッ

(あ、あれ…?なんか寒気が…)




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