ノアとクリスが住む家。
現在クリスは学校での授業を終えて帰っている頃、ノアはソファーで寝転がっていた。
本来ならノアも学校へと行っており、翼と同じ学年の筈なのだが、所謂サボりをしている。
登校は、クリスに先に行かせて後から行く…ように見せかけて休んだのだ。

「(帰って来たら煩いでしょうね)」

なんて軽く思いつつ、ペンダントの聖遺物を持ち上げる。
初めて得た心の拠(よ)り所だったフィーネから捨てられ、命からがら逃げる形で二課に保護された。
ノアにはロンギヌス、クリスにはイチイバルを持たせたままで。

「にしても…"聖"遺物なわりに、私の"これ"は…」

よりによって"神殺し"なんだ。

「姉貴！何で学校来なかったんだよッ！」

バンッとリビングの扉が開け放たれ、いつの間にか妹のクリスが帰宅。
しかし気付いている筈のノアは、クリスに目を向ける事なく、未だに自身の聖遺物を見つめていた。




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