知られざる風鳴
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風鳴翼は、より濃い血を受け継ぐ為に自身の母と祖父から産まれてきた子である。
父の八絋とは、血の意味では全く親子関係がない。
しかしそんな翼だが、ある時期まで本人も知らない事があった。
それは兄の存在である。
本来なら男児が受け継ぐ家系であり、翼は産まれてくる筈もなかった。
しかし産まれてきた男の子は、成長と共に知った本当の父親の存在を憎み、家を出た。
それから翼が誕生する事になった。
翼を、風鳴の次期頭主として。
「チッ…遠目で見るだけのつもりだったのによ」
久しぶりに叔父からの連絡で、急いで家に向かえと連絡があったから来たものの。
「何だよ、あの緑の女」
広い庭には妹と見られる翼と、テレビでも見たマリアがいた。
そして家の、要石を破壊したと思われる、見るからに普通ではない緑の女。
「…家に行けって言ったのは、この事かい」
弦十郎の言葉は間違ってはいないのだが、男…雷騎は腑に落ちなかった。
何しろ雷騎は、家を憎んでいても翼は憎んでいない。
故に伝えたかったのだろう。
"妹"が危機に晒されていると。
「…ガラじゃねぇが、手助けぐらいはしてやるか。んで、ちゃっちゃと行っちまおう」
用件だけ済まして去ればいいと、簡単に思っていた。
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父の八絋とは、血の意味では全く親子関係がない。
しかしそんな翼だが、ある時期まで本人も知らない事があった。
それは兄の存在である。
本来なら男児が受け継ぐ家系であり、翼は産まれてくる筈もなかった。
しかし産まれてきた男の子は、成長と共に知った本当の父親の存在を憎み、家を出た。
それから翼が誕生する事になった。
翼を、風鳴の次期頭主として。
「チッ…遠目で見るだけのつもりだったのによ」
久しぶりに叔父からの連絡で、急いで家に向かえと連絡があったから来たものの。
「何だよ、あの緑の女」
広い庭には妹と見られる翼と、テレビでも見たマリアがいた。
そして家の、要石を破壊したと思われる、見るからに普通ではない緑の女。
「…家に行けって言ったのは、この事かい」
弦十郎の言葉は間違ってはいないのだが、男…雷騎は腑に落ちなかった。
何しろ雷騎は、家を憎んでいても翼は憎んでいない。
故に伝えたかったのだろう。
"妹"が危機に晒されていると。
「…ガラじゃねぇが、手助けぐらいはしてやるか。んで、ちゃっちゃと行っちまおう」
用件だけ済まして去ればいいと、簡単に思っていた。
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