雪音さんちのお姉さん・3
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数日後の朝、台所と寝室では二つの足音がバタついていた。
「やっばい…!本部に遅れちゃうッ!!」
「なんで起こしてくれなかったんだよッ!って、あたしの制服どこにいった…!?」
「人の事言えないでしょッ!!制服は脱衣所に纏めてるッ!あと鞄はリビングッ!はいこれ、今日のお弁当ッ!」
「え?お、おう…」
簡単な朝食を作りつつ、二人分のお弁当も作るノア。
一方のクリスは、寝室にある筈のリディアンの制服を探していた。
しかし、それは既にノアによって準備が済まされている事を知ると、戸惑いを表しながらも脱衣所へと向かった。
ノアの作ったクリスのお弁当は、鞄の側のテーブルへと置かれる。
今更だが二人して寝坊したのは、お互いが信用し初めている証拠でもあった。
目覚ましの一つくらいしなくても相手が先に目覚めるだろう。
そうしたら起こしに来てくれる筈。
それが偶然にも、お互いが重なったが為に起きた事だった。
朝食を終えると、ノアは早々に片付け始める。
「クリスは先に行きなさい。貴女が学校遅れるわけにもいかないでしょう」
「あ、あんたはどうすんだよ?遅れるんじゃ…」
「私一人遅れたくらい、本部には友里さんや藤尭君もいるんだから、代わりくらい大丈夫……あ、待ってクリス」
尾が引かれる形で玄関へと行くクリスを引き止める。
慌てて着た制服だからか襟や裾が捲れてしまっていたのを、ノアはサッと直していく。
「ちょ、いいって…これくらい言ってくれりゃ自分で直せる…ッ」
「いいから………はい、これでよし」
最後にクリスの肩をポンッと叩く。
アメジストの大きな目が、きょとんとしてノアを見ていた。
「(…ホント、ママそっくりになっちゃって)」
父親似のノアと、母親似のクリス。
クリスはどう思っているか知らないが、少なくともノアはそう思っていた。
「い、いってくる…」
「うん、いってらっしゃい。気を付けてね」
静かに閉まる扉を最後に、ノアが改めて時刻を確認すると、途端に体温が下がった。
「……遅刻確定…」
.
「やっばい…!本部に遅れちゃうッ!!」
「なんで起こしてくれなかったんだよッ!って、あたしの制服どこにいった…!?」
「人の事言えないでしょッ!!制服は脱衣所に纏めてるッ!あと鞄はリビングッ!はいこれ、今日のお弁当ッ!」
「え?お、おう…」
簡単な朝食を作りつつ、二人分のお弁当も作るノア。
一方のクリスは、寝室にある筈のリディアンの制服を探していた。
しかし、それは既にノアによって準備が済まされている事を知ると、戸惑いを表しながらも脱衣所へと向かった。
ノアの作ったクリスのお弁当は、鞄の側のテーブルへと置かれる。
今更だが二人して寝坊したのは、お互いが信用し初めている証拠でもあった。
目覚ましの一つくらいしなくても相手が先に目覚めるだろう。
そうしたら起こしに来てくれる筈。
それが偶然にも、お互いが重なったが為に起きた事だった。
朝食を終えると、ノアは早々に片付け始める。
「クリスは先に行きなさい。貴女が学校遅れるわけにもいかないでしょう」
「あ、あんたはどうすんだよ?遅れるんじゃ…」
「私一人遅れたくらい、本部には友里さんや藤尭君もいるんだから、代わりくらい大丈夫……あ、待ってクリス」
尾が引かれる形で玄関へと行くクリスを引き止める。
慌てて着た制服だからか襟や裾が捲れてしまっていたのを、ノアはサッと直していく。
「ちょ、いいって…これくらい言ってくれりゃ自分で直せる…ッ」
「いいから………はい、これでよし」
最後にクリスの肩をポンッと叩く。
アメジストの大きな目が、きょとんとしてノアを見ていた。
「(…ホント、ママそっくりになっちゃって)」
父親似のノアと、母親似のクリス。
クリスはどう思っているか知らないが、少なくともノアはそう思っていた。
「い、いってくる…」
「うん、いってらっしゃい。気を付けてね」
静かに閉まる扉を最後に、ノアが改めて時刻を確認すると、途端に体温が下がった。
「……遅刻確定…」
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