更に数年が経ち、フィーネの下でクリスはネフシュタンの鎧を纏い、響と翼を襲う。
それを二課のモニターで見ていたある人物は…




「………クリス……？」









フィーネから逃げる形で廃墟で身を潜めていたクリス。
突然誰も来る筈のない扉が開かれ、警戒していたが。

「…え？」
「ここにいたんだな」

自身と同じ銀髪、アメジストの瞳。
もう生きていないと思っていた人物が、目の前にいた。

「………にぃ……ッ…」

無意識に口に出そうになった言葉を飲み込み、払拭した。

「やっと逢えた…クリス」
「、…なん、で……生き…て…」
「死んでたほうがよかった？」
「そんなわけないッ！！」

キンッと耳を突く音が響いた。

「…遅くなって、ごめん」









バルベルデでの後、爆風で飛ばされた雷騎だったが偶然にも助かり事なきを得た。
暫く気を失っていたのか、気が付けば辺りは焼け野原となっていた。
父と母とクリスを捜すも、そこにあったのは両親の遺体。
クリスの姿はなかったが、遺体がない事から雷騎は諦めなかった。
そこで二課の存在を知り、雷騎とクリスの保護をしようとしていた風鳴弦十郎と合流。
事情を知った雷騎を二課に置き、そのまま一員となる。
やがてルナアタックと呼ばれる事件が落ち着いてきた頃、雷騎とクリスは一緒に住むようになった。
しかし、雷騎には一つの不満があった。




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