陽だまりのお兄さん

響「あ、鳴弥さんだ!おはようございます!」
「ああ、おはよう響ちゃん。未来も、おはよう」

三人は学校の寮に寝泊まりしているが、登校時はいつも待ち合わせている場所がある。

未「おはよう。もう…響、お兄ちゃんは待っててくれたんだから、先に言う事あるでしょ?」
響「あー、その…待たせてしまって、ごめんなさい…」
「気にするな。響の"それ"は、いつもの事だしな」
響「鳴弥さんまでそんな事言うんですか~!?」

からかう言い方をして響を困らせる鳴弥。
だが、あまりやり過ぎると妹の未来から怒られるので、やめた。
少し歩くと、前に翼とクリスがいた。
どうやら翼は、あのフロンティア事変の中で、クリスが一度だけ翼を「先輩」と言っていたのが発覚。
事が事だったとは言え、あれから呼んでくれていないのが、少し寂しいらしく。
しかもここで黙っていられなかった響がクリスにちょっかいを出すもんで、逆に締め上げられてしまっていた。

「それだと、俺なんかいつも『おい』とか『なぁ』しか言われてないが?」
ク「お前は男だからいいんだよ!」
「どういう理屈だ?それ」

つまりは普段の皆と同じ呼ばれ方をしている鳴弥。

翼「雪音は恥ずかしいのでしょう。鳴弥君の事を先輩と呼ぶのが」
ク「な、何余計な事を…ッ!」

指摘されて顔がカァッと熱くなるクリス。




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