想い羽ばたき、空へと消ゆ
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「……今、何て言った……緒川…」
翼と奏が歌うライブ会場でノイズが出現し、そこで奏は絶唱を唄った。
頭を鈍器で殴られたような衝撃に、雷騎は立ち眩 みを起こす。
緒『…奏さんは残った観客を守る為、その身を散「んな事聞きたいんじゃねぇッ!!」』
八つ当たりだとわかっていた。
ぶつけようのない怒りと悲しみを電話越しの相手へとぶつける。
「なんでッ……なんでお前なんだよッッ…奏ぇ…ッ!!」
携帯を持つ手に力が入り、ミシミシと嫌な音が鳴る。
そんなのはお構いなしに、雷騎は現場へと向かう。
着いた会場はボロボロに崩れ落ち、所々に炭化した後が残っていた。
舞台の下りた先、観客席に近い位置に、見慣れた青色の髪の少女が蹲 っていた。
「………つば、さ」
翼「ッ……雷騎…さん…」
震えた声で翼の名を呼ぶ。
グシャグシャになった顔に、未だ涙は止めどなく溢れ出している。
「……かなで…は…」
翼「……、…」
「な、ぁ……奏は「ごめんなさい…」……んで…」
何で謝るんだと、理解出来なかった。
答えは二つある。
一つ目は"言えない"から。
二つ目は"守れなかった"から。
翼「…私が…一番側にいた私が…止められなかった……」
「………………」
「ごめんなさい…ごめんなさい…」と壊れたテープのように、うわ言を繰り返す翼。
空を仰ぎ見た雷騎は、そのまま膝から崩れ落ちた。
「(…約束……守れなかった……)」
ディナーの招待も、伝えたい言葉も伝えられず。
「…………かな、で……」
END
翼と奏が歌うライブ会場でノイズが出現し、そこで奏は絶唱を唄った。
頭を鈍器で殴られたような衝撃に、雷騎は立ち
緒『…奏さんは残った観客を守る為、その身を散「んな事聞きたいんじゃねぇッ!!」』
八つ当たりだとわかっていた。
ぶつけようのない怒りと悲しみを電話越しの相手へとぶつける。
「なんでッ……なんでお前なんだよッッ…奏ぇ…ッ!!」
携帯を持つ手に力が入り、ミシミシと嫌な音が鳴る。
そんなのはお構いなしに、雷騎は現場へと向かう。
着いた会場はボロボロに崩れ落ち、所々に炭化した後が残っていた。
舞台の下りた先、観客席に近い位置に、見慣れた青色の髪の少女が
「………つば、さ」
翼「ッ……雷騎…さん…」
震えた声で翼の名を呼ぶ。
グシャグシャになった顔に、未だ涙は止めどなく溢れ出している。
「……かなで…は…」
翼「……、…」
「な、ぁ……奏は「ごめんなさい…」……んで…」
何で謝るんだと、理解出来なかった。
答えは二つある。
一つ目は"言えない"から。
二つ目は"守れなかった"から。
翼「…私が…一番側にいた私が…止められなかった……」
「………………」
「ごめんなさい…ごめんなさい…」と壊れたテープのように、うわ言を繰り返す翼。
空を仰ぎ見た雷騎は、そのまま膝から崩れ落ちた。
「(…約束……守れなかった……)」
ディナーの招待も、伝えたい言葉も伝えられず。
「…………かな、で……」
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