"私"を見て
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「はぁ…」
夕方でも人通りの多い街中を一人歩き、溜息を吐く。
リディアンの制服のまま手ぶらで歩いているのが不思議なのか、通り過ぎる人がチラチラと見る。
「(…うっとうしい)」
それがまた、乃愛を苛立たせている事を知らずに。
しかし、それを掻き消す警報が。
「ッ!?こんな時にノイズって…!」
とにかく逃げなければ。
シェルターを目指して逃げ惑う人々に紛れる乃愛だったが、道の隅っこで小さくなって動かない子供が目に入った。
「ッ…面倒ね…!」
口では言いながらも、子供を立たせて手を引いた。
しかし一足遅かったのか、行く先にノイズが見えたので遠回りする。
だが知らない路地を通る事で…
「行き止まり…!?」
子供を隅に、自分が盾になる形で前に立つ。
子「お、ねぇちゃ…」
「ぁ…」
ふと、昔を思い出した。
両親が炭化したあの時、姉もこのように自分を庇ってくれたっけ…と。
「(私……悪い子だ…)」
唯一両親の血をわけて残された姉妹。
窮地に立たされても妹を想ってくれている姉。
「(姉さんも…こんな感じだったのかな…)」
目の前に影が迫る。
「(…私……)」
奏「人の妹に手を出すな」
槍がノイズを貫いた。
「姉さん…」
奏「大丈夫か!?」
「……うん」
奏「そっか…よかった」
珍しく余裕のなかった表情から安堵に変わる。
すぐ側には翼もいた。
奏「翼」
翼「ええ」
軽い合図を送り合うと、奏は乃愛と子供を連れて離脱した。
.
夕方でも人通りの多い街中を一人歩き、溜息を吐く。
リディアンの制服のまま手ぶらで歩いているのが不思議なのか、通り過ぎる人がチラチラと見る。
「(…うっとうしい)」
それがまた、乃愛を苛立たせている事を知らずに。
しかし、それを掻き消す警報が。
「ッ!?こんな時にノイズって…!」
とにかく逃げなければ。
シェルターを目指して逃げ惑う人々に紛れる乃愛だったが、道の隅っこで小さくなって動かない子供が目に入った。
「ッ…面倒ね…!」
口では言いながらも、子供を立たせて手を引いた。
しかし一足遅かったのか、行く先にノイズが見えたので遠回りする。
だが知らない路地を通る事で…
「行き止まり…!?」
子供を隅に、自分が盾になる形で前に立つ。
子「お、ねぇちゃ…」
「ぁ…」
ふと、昔を思い出した。
両親が炭化したあの時、姉もこのように自分を庇ってくれたっけ…と。
「(私……悪い子だ…)」
唯一両親の血をわけて残された姉妹。
窮地に立たされても妹を想ってくれている姉。
「(姉さんも…こんな感じだったのかな…)」
目の前に影が迫る。
「(…私……)」
奏「人の妹に手を出すな」
槍がノイズを貫いた。
「姉さん…」
奏「大丈夫か!?」
「……うん」
奏「そっか…よかった」
珍しく余裕のなかった表情から安堵に変わる。
すぐ側には翼もいた。
奏「翼」
翼「ええ」
軽い合図を送り合うと、奏は乃愛と子供を連れて離脱した。
.