"私"を見て
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夢主side in
私は天羽乃愛。
そう、あの有名な歌手ツヴァイウイングの片翼を姉に持っている。
だけど私は姉が嫌いだ。
いや…正確には姉ではなく、"天羽"の名前が嫌い。
リディアンに通う私を見る生徒達の目。
あれは…
A「ねぇ、あの人…?あの天羽さんの妹って言われてる…」
B「そう。だけど話さないほうがいいよ。天羽さん…奏さんの話は特に」
A「あ、聞いた事ある。なんか他の子にキツい事言ったって」
B「お姉さんのほうは有名だから、余計に…」
「………………」
『余計に…』の先は聞かなくてもわかった。
ライブでの姉のイメージが強いが故に、私の言動が気に食わないのだろう。
それに私から言い出したのではなく、始めに相手が聞いてきたのが悪い。
それは私にとって、気分のいい話ではなかったってだけ。
…キツい事を言ったのは本当だけど。
翼「乃愛…」
いつからいたのか翼がいて、私と陰口を言う彼女達の間に立って歩いてくれる。
…別にそんな事してくれなくても。
「そうしてくれるのはありがたいけど」
意味がないんだ、そんな事。
そう言うと翼は悲しそうな顔をする。
翼「…なぜ言い返さないの?」
「言い返した所で、私が口に出すのは相手を傷付ける言葉だけ。時間の無駄」
翼「…優しいのね」
そうじゃない。
こうする事で、私は"歪む"しかなかった。
翼は"本当の私"を知っている。
だから『優しい』なんて言葉が出てくるんだ。
「やめて気持ち悪い」
翼「家では本当の乃愛を見せてほしいって、奏も言っ「やめてッ!!」……乃愛…」
シン…と静まり返った辺り。
そのまま私は、立ち止まる翼を置いて教室へと向かった。
「(奏奏奏奏奏ッ…!!皆、姉さんの話ばっかりッ!!)」
誰も"私"を見てくれない。
誰も私を乃愛として見てくれない。
天羽乃愛は…どう足掻いても"天羽乃愛"なんだ。
夢主side out
.
私は天羽乃愛。
そう、あの有名な歌手ツヴァイウイングの片翼を姉に持っている。
だけど私は姉が嫌いだ。
いや…正確には姉ではなく、"天羽"の名前が嫌い。
リディアンに通う私を見る生徒達の目。
あれは…
A「ねぇ、あの人…?あの天羽さんの妹って言われてる…」
B「そう。だけど話さないほうがいいよ。天羽さん…奏さんの話は特に」
A「あ、聞いた事ある。なんか他の子にキツい事言ったって」
B「お姉さんのほうは有名だから、余計に…」
「………………」
『余計に…』の先は聞かなくてもわかった。
ライブでの姉のイメージが強いが故に、私の言動が気に食わないのだろう。
それに私から言い出したのではなく、始めに相手が聞いてきたのが悪い。
それは私にとって、気分のいい話ではなかったってだけ。
…キツい事を言ったのは本当だけど。
翼「乃愛…」
いつからいたのか翼がいて、私と陰口を言う彼女達の間に立って歩いてくれる。
…別にそんな事してくれなくても。
「そうしてくれるのはありがたいけど」
意味がないんだ、そんな事。
そう言うと翼は悲しそうな顔をする。
翼「…なぜ言い返さないの?」
「言い返した所で、私が口に出すのは相手を傷付ける言葉だけ。時間の無駄」
翼「…優しいのね」
そうじゃない。
こうする事で、私は"歪む"しかなかった。
翼は"本当の私"を知っている。
だから『優しい』なんて言葉が出てくるんだ。
「やめて気持ち悪い」
翼「家では本当の乃愛を見せてほしいって、奏も言っ「やめてッ!!」……乃愛…」
シン…と静まり返った辺り。
そのまま私は、立ち止まる翼を置いて教室へと向かった。
「(奏奏奏奏奏ッ…!!皆、姉さんの話ばっかりッ!!)」
誰も"私"を見てくれない。
誰も私を乃愛として見てくれない。
天羽乃愛は…どう足掻いても"天羽乃愛"なんだ。
夢主side out
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