酒に酔われて
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一「で、肝心の幽はまだ部屋か?」
「…立てんのだ。責めないでやってくれ」
一「そこまでか」
初めての情事で腰が立たなくなった幽は部屋に置いてきた。
代わりに雷騎が事のあらましを全てを話した。
一「案ずるな。例え幽が子を孕んだ所で何も変わるまい」
「幕府の重鎮が不在になるが?」
一「それはお主の責任じゃろう」
「…つまり俺が代わりをやれと」
一「他に誰がおる」
どこか棘のある言い方だが、雷騎はごもっともだと思った。
「姉さん」
一「何じゃ?」
「何年も前だが、俺と姉さんが酒を飲んだ後って今回のような…」
一「…」
「……まさか俺」
姉にまで手を出していたのかと、雷騎の顔は青褪めていく。
一「あ、あの時は弟に襲われるとは思わなんだ…しかし安心せい。余はまだ純粋故」
「…すまん…しかし、よく本人を前に言えたな」
一「誰のせいじゃ!余とて墓まで持って行きたい事の一つや二つくらいあるわっ」
当時の事を思い出したのか、一葉の顔は少し赤みを帯びていた。
一「雷騎、姉からの頼みじゃ。幽を幸せにしてやってくれ」
「断るわけないだろう。女性から恨まれるのはごめんだ」
一「主に余がな」
「(これだけ信頼し合っているのに、お互い認めないんだよな)」
一葉と幽の絆の深さは大きいが、お互いになぜか認め合わない。
いや、認めてはいるがあえて口にせずともわかっているのだ。
結果今回の情事で幽は孕まなかったが、今まで以上に雷騎にベッタリになったのは言うまでもない。
(姉さんの将軍命令で抱くまでもなかったか)
一(しかし、こうして公に出来たのだ。余のおかげであろう?)
幽(何故一葉様が胸を張って言うのですか)
(弟に先を越されたんだ。姉さんも双葉姉も行き遅れになるなよ?)
双(ふえっ!?)
一(まだ言うか!)
NEXT:あとがき
「…立てんのだ。責めないでやってくれ」
一「そこまでか」
初めての情事で腰が立たなくなった幽は部屋に置いてきた。
代わりに雷騎が事のあらましを全てを話した。
一「案ずるな。例え幽が子を孕んだ所で何も変わるまい」
「幕府の重鎮が不在になるが?」
一「それはお主の責任じゃろう」
「…つまり俺が代わりをやれと」
一「他に誰がおる」
どこか棘のある言い方だが、雷騎はごもっともだと思った。
「姉さん」
一「何じゃ?」
「何年も前だが、俺と姉さんが酒を飲んだ後って今回のような…」
一「…」
「……まさか俺」
姉にまで手を出していたのかと、雷騎の顔は青褪めていく。
一「あ、あの時は弟に襲われるとは思わなんだ…しかし安心せい。余はまだ純粋故」
「…すまん…しかし、よく本人を前に言えたな」
一「誰のせいじゃ!余とて墓まで持って行きたい事の一つや二つくらいあるわっ」
当時の事を思い出したのか、一葉の顔は少し赤みを帯びていた。
一「雷騎、姉からの頼みじゃ。幽を幸せにしてやってくれ」
「断るわけないだろう。女性から恨まれるのはごめんだ」
一「主に余がな」
「(これだけ信頼し合っているのに、お互い認めないんだよな)」
一葉と幽の絆の深さは大きいが、お互いになぜか認め合わない。
いや、認めてはいるがあえて口にせずともわかっているのだ。
結果今回の情事で幽は孕まなかったが、今まで以上に雷騎にベッタリになったのは言うまでもない。
(姉さんの将軍命令で抱くまでもなかったか)
一(しかし、こうして公に出来たのだ。余のおかげであろう?)
幽(何故一葉様が胸を張って言うのですか)
(弟に先を越されたんだ。姉さんも双葉姉も行き遅れになるなよ?)
双(ふえっ!?)
一(まだ言うか!)
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