秋「乃愛様～」

少し離れた所から秋子が駆け寄って来た。
走る度に彼女の持つ巨乳は相も変わらず揺れに揺れている。

「秋子ー！」
秋「え、ええ！？乃愛様！？」

乃愛も秋子に向かって駆け、正面から堂々と抱き着いた。

「あ～…やっぱり秋子の胸は落ち着くな～」

胸に深く顔を埋める乃愛。
それだけでなくスリスリとするものだから、される側にすればくすぐったい上に何とも恥ずかしい。

秋「あ、あああ…あのっ！乃愛様…！」
「美空姉がいたら、何でか知らないけど怒って出来ないからさ」

乃愛にされるがままの秋子だったが、その背後…つまり乃愛の後ろから見えたある姿に一気に顔が青褪めていった。

秋「そ、の…おん、たいしょ…」
「今は美空姉の事は気にしなくていいじゃない」

更にギュウッときつく抱き着いて堪能している為、乃愛は気付かなかった。

美「あたしが…何？」
「あ…」

振り返ると背中に黒い"何か"を背負った美空がいた。
その"何か"がもし護法五神であれば、三昧耶曼荼羅（さまやまんだら）が発動するのは時間の問題なわけで。

美「……乃愛」

低い声色に次は何を言い出すのかと周りは怯えた。
しかし…

美「抱き着くならあたしにしなさいって何度言えばわかるの！」
柘＆秋「そっち（っすか/ですか）！？」
松「はぁ…」

一気に緊張が解けた瞬間だった。
美空の場合極度に不機嫌になると「出家する」と言い出しかねないからだ。
そう、家出でなく出家。
もしそうなると今後の越後といい当主といい、どうなる事か。

「美空姉、妬かなくてもいいじゃない」
美「誰が！…秋子、そろそろ離しなさい」
秋「…はっ」

いつの間にか秋子は乃愛に抱き締め返す形で腕を回していた。
よく見ると自分の胸に押し付けているように見えなくもない。
これにはさすがの美空も黙ってはいなかった。




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