出た、ダヴィデお得意の面倒発言。
じゃなくて今この子は何処を指している？

ソ『って、あたし！？』
ダ『あんた以外に誰がいるのよ。ライキ、早く戻ってこいつを何とかして』
ソ『だからダヴィデだって…』
「あー…わかったよ。近い内にまた寄るから」
ソ『ホント！？やったぁ！！』

ソロモンが大はしゃぎしてる横で、ダヴィデは心なしか羨ましそうに見ている気がした。
ダヴィデはソロモンと違って思っている事はあまり口にしない性格だ。
だからこう言ってあげたらいいだろうか。

「ダヴィデ、お前の言いたい事も俺はわかってるつもりだ。だからまた会えるの楽しみにしてるよ」
ダ『…………』

そして少し間が空いた後。

ブツンッ

一方的に向こうから通信が切られた。

「…何で？」









よくよく考えたら、それぞれの惑星によってライキの扱い方が違う。
アルビレオは遊び相手。
よく盤を使ったゲームをする。
エスペラントは客人で、尚且つ資源探しの手伝い。
レグルスは…一言で言うとパシリだ。
この前だって…

ヒ「おいライキ、そろそろ酒が切れる。持って来い」
「…どうやれって言うんだヒルダ。今の状況わかって言ってんの？」

酒の入った瓶の注ぎ口がグラスに滴を落とし始めた。
残っているのは、そのグラスのみ。
船の倉も恐らくカラになったのだろう。

ヒ「貴様なら自由に船を行き来しているだろう。私はそうはいかん」
「俺だってホイホイ行き来出来るわけない。それなりの時間を見てだなぁ…」
ヒ「何だ」
「…いえ」

私の言う事が聞けないのか、と睨みを効かせてライキを黙らせる。
この皇帝様は一度怒らせるととんでもない事になり兼ねん。

レ「ヒルダ様～、ない物はないんですから仕方ないですよ」

今言ったこの子、レベッカはヒルダ様大好きっ子で、ある意味艦内では有名になっている。

「だよな？」
レ「けど愛しのヒルダ様をあんまり待たせると…どうなるかわかっているのでありますか？ライキさん」

…だからこの子もヒルダ関連で怒らせるとヤバい。
冗談抜きでバズーカで撃たれる。
それだけは避けなくては。

ヒ「ちっ…今一度チャンスをやろうライキ。次に来る時は特上のを用意しろ。いいな？」
「…仰せのままに」

ライキは思った。
この人を嫁にすると、酒が三度の飯になり酒浸りの日々が続いてしまうのだろうと。
……しないけど。

ヒ「何か…言ったか？」
「いいえ？何でもｺﾞｻﾞｲﾏｾﾝ…」

最早、語尾が聞き取れなくなるぐらいライキは気が小さくなっていく一方だった。




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