それから暫くしてからだった。
オペレーターが「ライキさんに通信がきてます」と言われ、それを受信した。

『やっほー！ライキ。元気にして…』

ブツンッ

画面に現れた姿を確認してすぐに後悔した。
奴に関わると話が長くなる。
そう、このまま何もなかった事に…

『ちょっと！何も切らなくてもいいじゃん！』

…出来る訳もなく。

「すまん、手が滑った」
『ようには見えなかったけど…ま、いっか』

ライキが唯一よかった事と言えば、彼女はあまり深く考えない性格だ。
言い換えれば単細胞なのだが。

「俺は元気だよソロモン。そっちはどうだ？ダヴィデも元気にしてるか？」
ソ『勿論元気だよ！けどダヴィデは相変わらず構ってくれないんだー』
？『構う構わないの前に用件をさっさと言いなさい』
「おおダヴィデ、久し振りだな」
『ええ』

隣でブーブー言ってるソロモンを放って置き、後から現れたダヴィデは続ける。

「用件って言ってたけど…何かあったのか？」
ダ『それは…』

何故か歯切れの悪いダヴィデに、何やらにやにやするソロモンが割って入って来た。

ソ『ダヴィデはライキに早く戻って来てほしいんだよ』
ダ『ちょっ、余計な事は…』
ソ『余計じゃなーいー！あたしだってライキに会いたいのに』
ダ『誰も会いたいなんて…！』
ソ『通信入れる事に否定しなかったのは何処の誰かな～？』

これはもう完全にソロモンのペースに乗せられている。
だが一瞬にしてそれは逆転した。

ダ『ち、違うから！その…




面倒なのよ、こいつが』




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