二人で一つ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
普段の私が強くなろうと努力しているのはわかっている。
それでも到底及ばない事は沢山ある。
それは今の私でさえも。
力だけが全てではないのもわかっている。
しかし、思いだけでは助ける事は出来ない。
何一つ。
それに…いつもの私は甘過ぎる。
甘過ぎるからこそ心配でならない。
「…雷騎」
「ん…」
「私が出ていない時、あいつが危ない目に遭っていたら…助けてやってくれ」
あいつとは、もう一人の自分の事。
宗朗がいなければ今の十兵衛は覚醒しない。
それこそ四六時中ずっといるわけではない。
「…ああ。任せろ」
だったら、雷騎は雷騎なりに出来る事をするだけ。
それが十兵衛の為になるのなら。
「言っておくが、この事は誰にも話すな。言えばどうなるか…」
「わ、わかってる!だからいちいち刀に手をかけるな!」
違う意味で雷騎は十兵衛が心配でならなかった。
「頭が痛いよ~…」
「おはよう十兵衛。大丈夫…なわけないよな」
あの十兵衛が出ている時、今の彼女に記憶は残らない。
だからか自分が何で頭痛をしているのかわかっていない。
「うう~ん…」
頭を抱えながらフラフラとした足取りでやって来た十兵衛。
しかし雷騎を見た瞬間、何か思い出したのか言い出した。
「昨日の夢に十兵衛が出てきてね、お礼を言ってほしいって言ってたの」
「お礼って…俺にか?」
「うん。だからありがとう!」
今の十兵衛は無垢だから言う事に何の疑問も持たない。
ただ、あの十兵衛が直接言わないのは照れているだけ。
そうわかるようになったと思うと、二人の十兵衛に今まで以上に少しは近付けたのではないか。
そう感じたい。
(でも何でお礼なのかな?)
(それは…言ったら今度もう一人の十兵衛に会った時、俺殺されそう)
(十兵衛はそんな事しないよ)
(じゃあ夢ではなんて言ってたんだ?)
(…あれ?忘れちゃった)
(まあ夢だからな)
NEXT:あとがき
それでも到底及ばない事は沢山ある。
それは今の私でさえも。
力だけが全てではないのもわかっている。
しかし、思いだけでは助ける事は出来ない。
何一つ。
それに…いつもの私は甘過ぎる。
甘過ぎるからこそ心配でならない。
「…雷騎」
「ん…」
「私が出ていない時、あいつが危ない目に遭っていたら…助けてやってくれ」
あいつとは、もう一人の自分の事。
宗朗がいなければ今の十兵衛は覚醒しない。
それこそ四六時中ずっといるわけではない。
「…ああ。任せろ」
だったら、雷騎は雷騎なりに出来る事をするだけ。
それが十兵衛の為になるのなら。
「言っておくが、この事は誰にも話すな。言えばどうなるか…」
「わ、わかってる!だからいちいち刀に手をかけるな!」
違う意味で雷騎は十兵衛が心配でならなかった。
「頭が痛いよ~…」
「おはよう十兵衛。大丈夫…なわけないよな」
あの十兵衛が出ている時、今の彼女に記憶は残らない。
だからか自分が何で頭痛をしているのかわかっていない。
「うう~ん…」
頭を抱えながらフラフラとした足取りでやって来た十兵衛。
しかし雷騎を見た瞬間、何か思い出したのか言い出した。
「昨日の夢に十兵衛が出てきてね、お礼を言ってほしいって言ってたの」
「お礼って…俺にか?」
「うん。だからありがとう!」
今の十兵衛は無垢だから言う事に何の疑問も持たない。
ただ、あの十兵衛が直接言わないのは照れているだけ。
そうわかるようになったと思うと、二人の十兵衛に今まで以上に少しは近付けたのではないか。
そう感じたい。
(でも何でお礼なのかな?)
(それは…言ったら今度もう一人の十兵衛に会った時、俺殺されそう)
(十兵衛はそんな事しないよ)
(じゃあ夢ではなんて言ってたんだ?)
(…あれ?忘れちゃった)
(まあ夢だからな)
NEXT:あとがき