知らぬが仏
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「だいたいミツヒデはいつも私に『仕事を控えては?』とか『それではお体を崩します』とか同じ事を言うのです」
「そ、それはヨシテルを心配して…」
「それに前だって…」
夜、初めはヨシテルも控え目に呑み初めていたが徐々にペースが上がっていった。
頬には酒により赤みを帯び、何より口が廻る。
しかもその口調はいつもと違って砕けていた。
「はぁ…」
「雷騎!聞いているのですか!」
「き、聞いてるから。あと…近い」
「ならば結構。それはそうと、義昭ったらこの間…」
「(…近い事は無関心なのか)」
いつもの凛とした態度と違って、どこか色気のあるヨシテルと距離が近い。
目の前にして再度ため息を吐きそうになるが、ここは堪える。
そうしなければ、また何か言うだろう。
「……と言う事があってですね」
「そうか…(まさか絡み酒になるとはなぁ)」
それから暫く経った後、更に状況は悪化した。
「ふ……ふふっ…」
俯き、怪しく微笑んだのはヨシテルだ。
もう一度言おう、あのヨシテルが怪しく微笑んでいる。
勿論こうなるまでに雷騎は何度も止めた。
止めたのだが、この将軍様は飲むわ飲むわで既に出来上がった状態に。
しかもこんな時に限ってミツヒデと義昭は離れにいて、まさかヨシテルが酔っているとは思うまい。
「(もう…俺の手には負えん…)」
既に雷騎は諦めていた。
「さあ雷騎、もっと飲みましょう!今の私は凄く気分がいいのです!」
「まだ飲むつもりか!?いい加減にしろ!」
用意した酒はあの一升瓶だけ。
よく見るとヨシテルの持つ盃はカラで、本人はそれに気付くとむすっと頬を膨らます。
しかし雷騎の盃には丁度一杯分だけ残っているのがわかると、ヨシテルの目は輝きを増した。
「雷騎!それを…!」
「駄目だ!」
「なぜですか!?」
「これ以上は体壊っ…!?」
「壊す」と言う前に、ヨシテルは雷騎の胸ぐらを掴んで自身に引き寄せた。
酔っている筈なのに、どこにそんな力があるのかと一瞬思ったが、そこは曲がりなりにも戦国乙女と呼ばれるだけある。
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「そ、それはヨシテルを心配して…」
「それに前だって…」
夜、初めはヨシテルも控え目に呑み初めていたが徐々にペースが上がっていった。
頬には酒により赤みを帯び、何より口が廻る。
しかもその口調はいつもと違って砕けていた。
「はぁ…」
「雷騎!聞いているのですか!」
「き、聞いてるから。あと…近い」
「ならば結構。それはそうと、義昭ったらこの間…」
「(…近い事は無関心なのか)」
いつもの凛とした態度と違って、どこか色気のあるヨシテルと距離が近い。
目の前にして再度ため息を吐きそうになるが、ここは堪える。
そうしなければ、また何か言うだろう。
「……と言う事があってですね」
「そうか…(まさか絡み酒になるとはなぁ)」
それから暫く経った後、更に状況は悪化した。
「ふ……ふふっ…」
俯き、怪しく微笑んだのはヨシテルだ。
もう一度言おう、あのヨシテルが怪しく微笑んでいる。
勿論こうなるまでに雷騎は何度も止めた。
止めたのだが、この将軍様は飲むわ飲むわで既に出来上がった状態に。
しかもこんな時に限ってミツヒデと義昭は離れにいて、まさかヨシテルが酔っているとは思うまい。
「(もう…俺の手には負えん…)」
既に雷騎は諦めていた。
「さあ雷騎、もっと飲みましょう!今の私は凄く気分がいいのです!」
「まだ飲むつもりか!?いい加減にしろ!」
用意した酒はあの一升瓶だけ。
よく見るとヨシテルの持つ盃はカラで、本人はそれに気付くとむすっと頬を膨らます。
しかし雷騎の盃には丁度一杯分だけ残っているのがわかると、ヨシテルの目は輝きを増した。
「雷騎!それを…!」
「駄目だ!」
「なぜですか!?」
「これ以上は体壊っ…!?」
「壊す」と言う前に、ヨシテルは雷騎の胸ぐらを掴んで自身に引き寄せた。
酔っている筈なのに、どこにそんな力があるのかと一瞬思ったが、そこは曲がりなりにも戦国乙女と呼ばれるだけある。
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