限りある時間の中で
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詩「乃愛姉?」
魅「大丈夫?」
どこか悪いの?と心配した二人が乃愛の顔を覗き込む。
自分は何年も生きられない事を二人は知らない。
知っているのは体が強くない事だけ。
これは乃愛があえて母の茜に頼んでいた。
二人が色んな事を知りたい年頃になると、きっと乃愛の事を聞いてくるかもしれない。
それだけは避けたかった。
しかし、それも時間の問題。
いつかは必ず知る時が来る。
その時、二人は乃愛の事をどう思うだろうか。
黙っていた事を怒るだろうか。
それとも悲しむだろうか。
「…大丈夫」
「ごめんね」と二人の頭を撫でる。
自分は何一つ姉らしい事をしてあげられていない。
これから先は…自分は生きていない。
双子の成長が見られない。
だから…
少しだけでも…今は二人の側にいたい。
「…庭でいいなら、少し歩こうか」
魅「いいの?」
詩「本当?」
「いいよ。でも手を引いてくれると、もっと嬉しいな」
魅&詩「うん!」
元気よく返事をした二人は縁側から立った。
「あ…その前に、誰かに私が散歩に出る事を言わないと」
魅「魅音が言ってくる!」
詩「じゃあ詩音は、玄関まで乃愛姉と一緒!」
「魅音、走っちゃ駄目…って、もういない」
それぞれ役割が決まった事で起こす行動は早い。
しかし先程、詩音に言ったとは言え廊下を走るなと言ったばかり。
怒られなければいいのだが。
詩「行こ!」
「…うん。じゃあ先に行って魅音を待っていようか」
この時間の一瞬、一秒でも大切にしたい。
自分の命が尽きるその時まで…
NEXT:あとがき
魅「大丈夫?」
どこか悪いの?と心配した二人が乃愛の顔を覗き込む。
自分は何年も生きられない事を二人は知らない。
知っているのは体が強くない事だけ。
これは乃愛があえて母の茜に頼んでいた。
二人が色んな事を知りたい年頃になると、きっと乃愛の事を聞いてくるかもしれない。
それだけは避けたかった。
しかし、それも時間の問題。
いつかは必ず知る時が来る。
その時、二人は乃愛の事をどう思うだろうか。
黙っていた事を怒るだろうか。
それとも悲しむだろうか。
「…大丈夫」
「ごめんね」と二人の頭を撫でる。
自分は何一つ姉らしい事をしてあげられていない。
これから先は…自分は生きていない。
双子の成長が見られない。
だから…
少しだけでも…今は二人の側にいたい。
「…庭でいいなら、少し歩こうか」
魅「いいの?」
詩「本当?」
「いいよ。でも手を引いてくれると、もっと嬉しいな」
魅&詩「うん!」
元気よく返事をした二人は縁側から立った。
「あ…その前に、誰かに私が散歩に出る事を言わないと」
魅「魅音が言ってくる!」
詩「じゃあ詩音は、玄関まで乃愛姉と一緒!」
「魅音、走っちゃ駄目…って、もういない」
それぞれ役割が決まった事で起こす行動は早い。
しかし先程、詩音に言ったとは言え廊下を走るなと言ったばかり。
怒られなければいいのだが。
詩「行こ!」
「…うん。じゃあ先に行って魅音を待っていようか」
この時間の一瞬、一秒でも大切にしたい。
自分の命が尽きるその時まで…
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