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結果、戦は勝利を収めた。
堅は怪我をしてはいたが、死ぬ事はなかった。
雷騎の腕を一本、犠牲にして。
「俺としては、誰かが死なれるより腕一本の犠牲だけで済んだ事に感謝なんだが…」
城で治療を終え、自室で休養を取っていた雷騎。
しかし目の前には数人の女性が睨みを効かして、雷騎を見下ろしていた。
「…何故だ」
雪「あら。わかっていて言ってるのかしら?」
「いや、だから…」
蓮「兄様は、たかが一本と仰るかもしれません。ですが…」
「でも堅様は死ななかった」
蓮「兄様…」
兄と慕う人が大怪我をしてまで失ったものは大きい。
それでも母を失う事にならなかったのは事実、嬉しかった。
複雑な気持ちだった。
祭「これでは儂との弓勝負も出来なくなってしまったではないか」
「すまない、祭。俺としては一度は勝ってみたかったな」
時折、祭と弓で的当ての勝負をしていた。
言わずもがな、弓で祭に勝てる者は誰もいなかった。
それでも雷騎は祭の次に弓に向いていた。
と言うのも、以前の祭の癖から何まで知っている雷騎だから言える事だが。
冥「雷騎の怪我を理由に、雪蓮が仕事をしなくなってしまうのでな」
「……ちょっと待て」
それは自分の責任じゃない。
どう考えても雪蓮だよな。
冥「そう思うのなら、早く治せ」
「…心読んだか?」
冥「さあな」
雷騎は思った。
前より強くなってないか、こいつら。
「(でも…)」
こうして一緒にいられるのが、何よりも幸せだ。
NEXT:あとがき
堅は怪我をしてはいたが、死ぬ事はなかった。
雷騎の腕を一本、犠牲にして。
「俺としては、誰かが死なれるより腕一本の犠牲だけで済んだ事に感謝なんだが…」
城で治療を終え、自室で休養を取っていた雷騎。
しかし目の前には数人の女性が睨みを効かして、雷騎を見下ろしていた。
「…何故だ」
雪「あら。わかっていて言ってるのかしら?」
「いや、だから…」
蓮「兄様は、たかが一本と仰るかもしれません。ですが…」
「でも堅様は死ななかった」
蓮「兄様…」
兄と慕う人が大怪我をしてまで失ったものは大きい。
それでも母を失う事にならなかったのは事実、嬉しかった。
複雑な気持ちだった。
祭「これでは儂との弓勝負も出来なくなってしまったではないか」
「すまない、祭。俺としては一度は勝ってみたかったな」
時折、祭と弓で的当ての勝負をしていた。
言わずもがな、弓で祭に勝てる者は誰もいなかった。
それでも雷騎は祭の次に弓に向いていた。
と言うのも、以前の祭の癖から何まで知っている雷騎だから言える事だが。
冥「雷騎の怪我を理由に、雪蓮が仕事をしなくなってしまうのでな」
「……ちょっと待て」
それは自分の責任じゃない。
どう考えても雪蓮だよな。
冥「そう思うのなら、早く治せ」
「…心読んだか?」
冥「さあな」
雷騎は思った。
前より強くなってないか、こいつら。
「(でも…)」
こうして一緒にいられるのが、何よりも幸せだ。
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