世界の違い
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翠の言いたい事はつまり。
命を奪うと言う『心の痛み』を背負って自らが生きていれば、それは奪われた人に対する悼 みにもなる。
だからと言って『人を殺す』事に快楽を覚えてしまったら、それは人として最低な事。
「……強いな、翠は」
「強くなんかないって。それに、ここで生きて行くにはそれしか方法がないんだ」
それは乃愛のいた世界では考えられなかった。
小さい頃から育った場所が違うだけで、自分と比べてこんなにも差があるのか。
そう思うと、いかに自分の世界が平和なのか思い知らされる。
「皆もその中で生きてるんだよね…」
「でも、ご主人様は優しいよな」
「優しい…のかな」
「知らない人とは言え、相手をそれだけ想っているんだ。ちゃんとその人にも届くって」
そういう思いやりも大事なんだ。
「……だといいな」
翠にそう言われて、乃愛は改めて誓った。
「翠」
「どうした?」
「ありがとう。翠のおかげで前に進めるよ」
「よ、よせよ。あたしは何もしてないって」
照れた様子の翠に乃愛は笑みが零れた。
自分はまだ、ここにいてもいいんだと。
NEXT:あとがき
命を奪うと言う『心の痛み』を背負って自らが生きていれば、それは奪われた人に対する
だからと言って『人を殺す』事に快楽を覚えてしまったら、それは人として最低な事。
「……強いな、翠は」
「強くなんかないって。それに、ここで生きて行くにはそれしか方法がないんだ」
それは乃愛のいた世界では考えられなかった。
小さい頃から育った場所が違うだけで、自分と比べてこんなにも差があるのか。
そう思うと、いかに自分の世界が平和なのか思い知らされる。
「皆もその中で生きてるんだよね…」
「でも、ご主人様は優しいよな」
「優しい…のかな」
「知らない人とは言え、相手をそれだけ想っているんだ。ちゃんとその人にも届くって」
そういう思いやりも大事なんだ。
「……だといいな」
翠にそう言われて、乃愛は改めて誓った。
「翠」
「どうした?」
「ありがとう。翠のおかげで前に進めるよ」
「よ、よせよ。あたしは何もしてないって」
照れた様子の翠に乃愛は笑みが零れた。
自分はまだ、ここにいてもいいんだと。
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