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翡翠の薔薇15





ーーーそうだよ……そうだ、ワタシ…






「ヒッ…!?」







『なにがムリなんだい?』







ーーー…あの男……に……








ギャ「##NAME1##…?」





右肩を強く掴んでガタガタと震えだした##NAME1##は虚ろな目でどこかを見つめている





「…あぁ……ぁ……」







『もう疲れたのかい?』








ーーー何が、こんなの知らない…だよ……あんなに…あんなにっ…!!







ギャ「##NAME1##っ?しっかりしてっ」





頬を叩いて呼びかけても状態は悪化していくばかり







「ゃ…だっ、……ぃ…、ぎゃ…りっ…!」






『 ゆ っ く り 寝 よ う ね 』








パキ・・










何か、割れるような音を耳にした





そしたら右手に痛みが…






ギャ「………え?」






##NAME1##の頬に添えている右手




手首まですっぽりと氷に覆われていた




##NAME1##の頬に貼り付けられた状態で凍っているようで動かせない







・・ピキ、ピキッ パキ・・・







薄い氷が音をたてながら、それでも速さは劣らず広がっていく



##NAME1##の顔が恐怖に歪んだまま凍っていき…



腕、手…、強く掴んでいる右肩が凍っていく…





ギャ「…##NAME1##?」






「………--ャ……リッ…!」





涙をいっぱいに溜めてずっと自分の名前を呼ぶ##NAME1##



それもあっという間に聞こえなくなっていく





ギャ「##NAME1##っ、どうなってんだこれ…っ」





肩に触れていた左手もひんやりと冷たくなってきた




だが完全に凍ってしまう前に力を入れればぱらぱらと薄い氷がとれた


これだけならなんとか動かせた




使えない右手からはもう腕まで凍ってきている







ーーー…まただ、また…苦しんでるのに助けてやれない






ギャ「………」





ただうろたえて名前を呼ぶくらいしかできない


こういう肝心な時に自分は動かないでただ見てるだけ


そうしたおかげで彼女がどれだけ苦しんでいるのか、




どれだけ怖くて震えたか、




どれだけ涙を流したか、




どれだけ助けを求めたか








ギャ「---…」







情けない





守ってやるんだ、そう言っておきながら何もできないなんて







ギャ「……所詮は口先だけか…」






ははっ…、と乾いた笑いが出た





またいつの間にか広がってきた左手の氷を握ってぱらぱらと落とした




悴(かじか)んだ左手を怖がったまま凍ってしまった頬にそっと添える


そして頬で固まった溢れ出た涙を確かめるように撫でた




そのままもう上半身を凍らせた##NAME1##の上に倒れこむ






ギャ「…情けないな」




少し前に花束のブーケから取れた青いリボンをポケットから取り出した
床と頭の間に手を回して氷を引き剥がす


そのまま抱きしめ凍った髪を撫でる






ギャ「……ごめんな、##NAME1##…

助けてあげられなくて…
頼りにならなくて…

怖いよな……ちゃんと怖いって言ってくれたのに…何もしなかった…

それどころか信じなくて傷付けて…」






割れるような音に肩や腕、頬が冷たくなっていく






ギャ「……ごめんな…これからは、ずっと側にいてやるからな……」









ーーーもう、泣かせなんてしない










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