翡翠の薔薇17
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…ゲイリー? 誰?
なんて直球に言ったらまずい
どう答えようか困っていると女性は切なそうに笑った
『……やっぱりゲイリーじゃないわよね… ごめんなさいね、私はミランダ・シスター・バードと申します
貴方は?』
ギャ「え、あ… ギャリーよ」
『…よく似てるわ』
ギャ「…は?」
『貴方ゲイリーとそっくり、孫って似るのね』
そう言って上品に笑う女性、ミランダ
何者かは知らないけどとりあえず話が噛み合わなさそうな人だ
そういえば祖父の事なんて何一つ知らない
もう子供の頃にはいなかったし親に聞いたら自分が生まれる前に死んだらしい
祖父は自由気ままなひとで暇があればずっとどこかに出かけていたらしい
写真とかないのか聞いたが祖父は幼い頃から写真が大嫌いで写真を撮っていない
幼少期の写真は祖父の親の墓の中、結婚式などの祖母と写っている写真は祖母の墓の中にあるという
ただ唯一祖父と仲の良い絵描きが2人の絵を描いた絵画がどこかにあるらしいが親はその場所を一切口にしない
『…ところで、どうして貴方はココにいるのかしら』
昔の事を考えていたらミランダが笑顔で聞いてきた
今はナゼかその笑顔が怖い
ギャ「……そ、それは…」
『ここは普通の人が入れるような場所じゃないの、どうしてココにこれたのかしら』
そんなのこっちが聞きたい(切実
ギャ「……えっと…ココ、ドコなんですか?それにさっきアナタ、##NAME1##と話していましたよね?##NAME1##とはどういう関係なの?」
ミランダはさっきお茶をしていた席に座り、向かいの、##NAME1##が座っていた席をどうぞと勧めてきた
『##NAME1##と?あの子は私の孫に当たるかしら
あの子可愛いでしょ?もちろん娘も可愛いけどあの子もみんなどこか私かジョーンに似てるわ』
………孫?
ギャ「…どういう……?」
『私から見たらあの子は雲孫かしら』
…えーと……雲孫って確か………
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1親←ミランダさんとする
2子
3孫
4ひ孫
5玄孫
6昆孫
7仍孫
8雲孫←##NAME1##
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………よくわかんないけどとりあえず##NAME1##の遠い身内の人よねっ;
『##NAME1##から見たら私は八世の祖母にあたりますわ』
歴史は長いわね、とひとり上品に笑っているミランダ
その前でぽかんと口を開けている自分が格好悪い
『ついでに言うとゲイリーは貴方の八世の祖父になるわ』
祖父母はともかく…そんな昔の人まで知らない(本音
『何故貴方がココにいるのか聞きましたけど原因は知っているから言わなくても良いわ』
………何なんだこの人
ギャ「はぁ…」
『貴方は今魂だけの状態でここにいるという事はまず知っておいて』
ギャ「………」
いやちょっと、もうわからないんだけど…
『身体は現実の世界にあるのよ
つまりね、今貴方は生きてないのよ』
ギャ「………死んでるって事?」
そういうとミランダは少し苦笑い
『死んでる、とも言い切れないの
でも生きてはいないのよ?』
ギャ「…えーと? …幽体離脱みたいなもんなの?」
『んー… 何か他にも言い方があるんだけど何だったかしら?』
ミランダは少し悩んだが紅茶を飲み間をおくと
『まぁいいわよね』
諦めやがった
ギャ「………」
見てさっき階段を下りていった##NAME1##をふと思い出す
ミランダが本当に##NAME1##の遠い身内ならばこういうところは##NAME1##に似ていると思う
『申し訳ないけれどあまり時間がないのよ、だから簡潔に説明させてもらうわ』
そしてミランダはどこから出したのだろう、ショートケーキを差し出した
『##NAME1##には不思議な力があるの、貴方達の時代から見たら非現実的なものよ』
そのケーキを見てなぜか食べなければいけないような気がした
『まぁどうぞ食べて、じゃないとこの短い説明だけじゃ理解できないわ』
どういう意味かわからないがここに来る前に嫌な事にあった沈んだ気分を落ち着けたくて素直にケーキを食べる
『##NAME1##の持っている力はね、魔力と呼ばれているもの…』
その魔力とはミランダの時代から始まった事、ミランダの雲孫である##NAME1##は強大な魔力を持って産まれた事
それを知らなかった##NAME1##の周りでは無意識に魔力からの現象が起きていたが彼女は全く気付かずここまできたそうだ
『貴方達が迷い込んだあの空間で更に##NAME1##の魔力が引き出されやすくなったわ
貴方もその魔力に巻き込まれてしまったの』
ギャ「……魔力に巻き込まれた…?」
必死に自分の名前を呼びながら凍ってしまった##NAME1##を思い出した
『今、現実の方では貴方は氷漬けにされ瀕死の状態よ
そして魂が身体から離れて##NAME1##の魔力をとおしてここに辿り着いた』
ギャ「魔力をとおして、って?」
『この場に来る前どこにいました?』
ここに来る前……
ギャ「……何か、変な夢を見た覚えはあるわ」
『ふふっ…その夢、詳しく教えてちょうだい?』
素直にミランダに夢のことを話す
話が進むにつれてミランダは笑みを深めた
『残念だけど、それは夢じゃないわ』
カップ片手に笑顔で言うミランダ
ギャ「……は?」
『貴方が見てきたものは全て##NAME1##の記憶です』
………記憶?
『##NAME1##の魔力によって見えた記憶
それが##NAME1##の魔力を通してここにたどり着いた証拠ですよ
…##NAME1##は貴方に助けを求めている
その強い想いが込められた魔力が貴方をここに連れてきた…』
一旦言葉を切りミランダはギャリーをじっと見つめる
『それにしても…貴方にそのような力があるようには見えないんだけど?』
突然の低い声に驚いて改めて相手の表情を見ると笑顔は消え冷たい眼で見据え重苦しい圧をかけてくる
『貴方あの空間で##NAME1##に会ってから何してあげてきたの?』
その言葉にぐっと胸を抉られるような息苦しさに息を詰まった
ギャ「……アタシ、は…」
……##NAME1##と会ってから
何をしてきたんだ…?
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