翡翠の薔薇3
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暗い
暗い…
何も見えない道をただひたすらに…
コツ、コツ、コツ
自分の足音しか聞こえない…
はやく、誰かに会いたいな…
「……も~っ…!」
えぇいっ、こんなものっ!
さっさとこんな暗い所から抜け出してやる!!(ダッシュ
ダダ・・・
ドンッ!
「ぅぶっ!!?;」
走ったけど…案外直ぐ近くに壁があったなんて…
「…いやこれドアだ」
暗闇に慣れてきた目でドアノブが確認できた
そうと分かればいつの間にかドアを開けていた
ガチャッ
開けたその部屋も薄暗いはずなのに、眩しく感じた
「…っ、出たのk---」
目に飛び込んできたのは赤いスカートの茶色い髪の少女
そして
シャアアァッ
右の壁から少女を狙って出てきた黒い手
「出たああぁぁぁっ!!?;」
反射的にブーツを脱いで投げていた
バシッ
ブーツが黒い手に命中
シャアアァ………
大人しく壁の中に去っていった
「大丈夫か少女っ!;」
黒い手の出た壁から離れた距離まで少し引っ張って確認する
?「…あ、お兄さん」
この子”イヴ”やないか…
さっきは突然すぎてよく認識できなかったわぁ…
「大丈夫?怪我は?もう不審者はいないね?」
しゃがんで視線を合わせ頭を撫でる
あぁ…良かったさっきよく認識できなくて…
じゃなけりゃ迂闊に名前を呼んでしまったかもしれない…
?「………」
「…?、」
黙り込んでしまった”イヴ”に不思議に思ったがその小さな方が震えている事に気付いた
「…よしよし、よくここまで頑張ったね」
そう言って抱きしめてやるとぎゅっと抱きついてきた
え、ちょ…何これ…マジで天使…(殴
…怖かったんだろうな……
自分もあの時怖くて怖くて誰かに会いたいと必死で、人に会えたことに安心したけど…
まだ気を抜いちゃいけない…
まだ小さいこの子を護るためにもオレが頑張らなきゃ…
下手したらこの子は一人で何でも抱えて疲れちゃう…
オレが、頑張らなきゃ…
「よしよーし…」
しばらく背中をトントンと優しくあやしていると落ち着いてきたみたいだ
「落ち着いた?」
あぁ~…オレも抱きつきたい…
こう、ぎゅ~っ…てしたいよね
何歳児だっつーのな、
十八歳児だけど何か…?
も~、昔からの抱きつき癖が治らないのよ~…
?「うん、ありがとうお兄さん」
開放するもまだ名残惜しく頭を撫でる
「良かった良かった…、ところで少女の名前は?」
聞くと花が咲いたように笑い、元気よく答えた
「イヴっ!」
「”イヴ”ね…良い名前だね」
何だよこの子マジで持ち帰りたi…(蹴
イ「違うよお兄さん、イヴだよ」
「ん…?”イヴ”でしょ?」
イ「イ・ヴ!」
「”イ・ヴ”…?」
イ「…、何でもない…、お兄さんは?」
あ…諦められた……(泣
「オレは##NAME1##ってんだ、
これから一緒に行かないか、”イヴ”?」
いやまぁ原因は知ってるんだけど…
何かこの発音が定着しちゃってなかなか直せないのよ…;
イ「うん!よろしく、##NAME1##お兄さんっ!」
そうして一緒に行く事になったこの小さな可愛い子”イヴ”
さっきまでの様にゲームで知らない事が起きていないか
一応”イヴ”に今までの経緯を聞いたが異常は無かった
「……先ずは左に行くか」
右には人形がたくさん吊るされていた…
いやあ…っ、リアルで見るのはいやぁっ!(泣
イ「あ、その前にお兄さん靴…」
「OH,忘れていたよありがと」
そうだそうだ…、黒い手に向かって投げたブーツそのまま放置してたんだ…;
何で持っている本を投げなかったんだ…?←
不思議不思議・・・
イ「##NAME1##お兄さん、右足赤いけどどうしたの?」
真っ赤に汚れてしまった右のブーツとズボンを見て”イヴ”が聞いてきた
「うーん…ここに来る前に紅い水に落ちちゃって汚れちゃったんだよ…」
キミに罪はないが…、思い出して怖くなってきた…
いやもうあれはホラー映画超すよ…
お化け屋敷も比にならんぞ…;
イ「せっかくの格好良いブーツがもったいない…」
「んー、…まぁオシャレだ☆
洗えば落ちるよ、ありがとう”イヴ”
さ、進もうか」
イ「ウソつきたちの部屋…?」
あぁ…嘘つきんぼ達ねぇ…
中に入れば左右それぞれに何枚かの絵
「………ふん、”イヴ”、分かったか?」
イ「うーん…、わからない…」
あら可愛い事言うじゃないの…(殴
「ここはウソつき達の部屋、と言うことはそのまんま考えれば先ずウソつきしかいないってことになるね」
イ「じゃぁ、本当のこと言ってる人はいないの…?」
「うん、そこでウソつきって言う仲間のグループの中に正直者が一人混ざったらその人は仲間はずれにされるはずだよ
先ず全員の意見をウソを前提として見てみようか」
「”石像の正面に立って西に3歩、次に南へ1歩、そこが正解”
この緑の人の言っていることはウソとします」
「次はこの茶色の人、”イヴ”読んでくれる?」
イ「えっと…、”石像の正面に立って東に4歩、次に北へ2歩、そこが正解”
…この人もウソ?」
「今のところでは二人ともウソだね、じゃぁ次は黄色い人だ
この人は”白い服が言ってることは、本当だよ”
コレをウソとすると白い人はウソを言っているってことになるんだ」
イ「じゃぁ、この青い人が
”本当のこと言っているのは、緑の服だけだよ”って言っているから緑の人もウソ?」
「そういうこと♪
ここまででは、最初の緑の人は青い人に賛成されているから反対にするとウソをいっている
次の茶色の人はまだ他の誰にも何も言われていないからわからない、
黄色の人は白の人に賛成しているから…?」
イ「白い服の人もウソを言っているっ!」
「そういうこと♪
じゃぁ、残りの赤い人は
”黄の服に、同意!”
って賛成しているから黄色の人もウソ
じゃぁ誰にも何も言われていない仲間はずれにされているのは誰?」
イ「茶色の服の人!」
「正解っ!茶色の人が本当のことを言っていることになるんだ」
イ「##NAME1##お兄さんすごいっ!」
二人で楽しく謎解きをしてハイテンションで石像の部屋へ
「石像の正面に立って~♪
東に4歩の北に2歩♪
ほいっ」
べりっ
お、案外取りやすい…っ(感激
裏には紫で”4”の数字が書かれてあった
「は~い、キタコレ~、計算だね♪」
くそっ、適当に解く振りして覚えている答え言ってやる!
イ「あ、この前にも真っ白な絵に赤い数字が書いてあったよ」
「なんだったか覚えてる?」
イ「うん、9だったよ」
「おぅ、サンキュー!」
ザシュッ ガッバキッ ガシャーンッ
オウ、キタコレ・・・;
「「・・・・・」」
「”イヴ”、ちょっと目瞑っててな?」
”イヴ”に目を瞑っているように頼んで抱き上げる
「良いって言うまで閉じてなきゃだめだからねぇ?」
部屋に戻れば・・・
ぴた・・・ぴた・・・
「最近の人は活発的だねぇ…;」
皆それぞれに凶器を持って返り血を浴びている
その中に茶色だけは原型を留めていない程に悲惨な姿に変わっている…
生で見るのはツライなぁ…
”イヴ”に見せなくて良かったぁ…
教育上よろしくありませんねぇ…
茶色の絵の前に来て”イヴ”を片手で抱いている反対の手で額縁をなぞる
「ありがとう・・・、ごめんな・・・」
小さく礼を言って部屋から出て行った
「うし、もう良いぞ”イヴ”」
降ろすと”イヴ”はじっと見つめてきた
「…?、どうかしたか?」
イ「ねぇ、##NAME1##お兄さん、さっき誰に”ありがとう、ごめんね”って言ってたの?」
えー、聞かれてたの?;
いやーん、答えられなーい;
「んー…;えっと…、さっきね、茶色の人が”気を付けてね”って言ってくれたんだよ
でも最初気付かなかったから謝ったんだ」
お、ナイスフォロー♪
今のオレは冴えているっ!(キリッ
イ「そうだったの、茶色い服の人優しいね」
「”イヴ”も優しいよー(はあと」
イ「##NAME1##お兄さんも面白くて格好良くて優しいよ」
え・・・///(←何かガチで照れた
「ぇ…あ、そうだ;
お兄さんって付けなくていいよ、あと敬語もなしで♪」
イ「…うんっ!
えっと…##NAME1##…?」
ずっきゅーーーーーんっ!(ホームランっ☆
「うんっ、そっちの方が良い!」
ボトッ
イ「ひっ!?」びくっ
「っ!!?」びっくぅ
な、なんだよ…人形が落ちたのか;
まだいじって無いじゃん、人形いじって無いじゃんっ!
少しは待つ事知らないの!?;
何とか声は抑えられたけど過剰に反応してしまった
「…何や人形が落ちたんだ」
”イヴ”は落ちた人形に近付く
イ「緑で18って書いてある」
「勇ましいね、」
カワ勇ましいというやつか…
人形をスルーし、その奥の扉にいく
「あー、色がいっぱい…」
いや、三色しかないんだけどね…
「えー…166で」
ガチャッ
イ「##NAME1##すごーいっ!」
「はーい、ハイターッチ!」
イ「いえーい!」
何この子天使っ!
お持ち帰りしてもよろし…(殴
そして中に入ると目の前に木があった
「りんごだっ!腹減ったぁ~」
りんごをもぎ取る
「………木だ…」がっくり
イ「あ、これもしかしたらあの唇に渡すのかな?」
「………唇…」
猛唇か…;
部屋を出て猛唇のところへ向かう途中…
「はい、”イヴ”気をつけてねー」
あの黒い手がまた伸びてーーー
シャアァァァァッ
ほらね…って、
「”イヴ”っ!」
イ「え…っ?」
黒い手が”イヴ”に届いてしまうっ!
ザシュッ
「…っ!?」
”イヴ”を庇ったら黒い手に右腕を引っかかれた
薔薇の花弁がその場に一枚落ちる
イ「##NAME1##!?」
「大丈夫だよ、”イヴ”」
イ「ごめんなさい…」
「”イヴ”のせいじゃないよ?
あの手が悪い」
真中を通っていたのに何故か長く伸びてきた…
これから正常な事は起きなさそうだな…
イ「でも##NAME1##、腕が…」
腕には案外深く引っかかれたのか血が垂れて止まらない
「んー…、何とかなるさ☆
これ見たよりぜんぜん痛くないし」
イ「………」
「んー…;、ありがとう”イヴ”
さすがにこのままにはしておかないよ、けど今は何も持っていないんだ
だからどこかに水がないか探しに行こうか」
イ「うんっ」
それを聞いて”イヴ”は服を引っ張ってぐいぐい進んでいく
か~わい~☆(殴
『はらへった、くいものよこせ』
口悪ぃなおい…
『そのくいもの、よこせ』
「チッ…、ほいっ」
りんごを唇に投げてやるとバリバリと食いやがった
「食い方汚ぇなおい…」
『うまい、これ』
「でも口は綺麗なのな…」
真っ白な健康的な歯が美しくちらりと見えたのを逃しはしない
『おまえ、きにいった、こことおす
おれのくちのなか、くぐっていけ』ぐわっ
まじかぁ~…まじかぁ~っ;
リアルでここ通るの?
イ「え・・・?」
「口臭大丈夫なわけ?」
『はやくいけ、くいつぶすぞ』
「はぁい”イヴ”ちゃん行きましょうねぇ~っ!;」
反射的に”イヴ”を抱きかかえて走り出した
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