翡翠の薔薇16
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『貴女がここに来たという事は力が覚醒したのね』
「は、え、 …ん?」
そう上品に微笑みながら彼女、ミランダは理解不能な中二病発言を落とした
『私以外にここに来れた者は貴女で3人目かしら』
「え…あの、」
『貴女はどうやって力を覚醒させたの?』
ーーー知らねええええええぇぇぇぇぇぇ!!
頼むからオレの意見も聞いてくれえ!
「……何の事かよく分からないんですけど…」
困ってそういうとミランダは驚きの表情を見せた
『えっ、何も知らないんですか!?』
やはり彼女はワタシがそういう設定を知っていると思っていたようだ
「…し、知りませんっ
忘れていたことを思い出したら、気づいたらここにいて…
すぐ隣にいた人(隣じゃなくて上だけど)はいないし、いきなり知らない所で一人だし(くっそ高いし)、見知った女の子の絵画はあるし…(メアリーって実在したの?)」
この機を逃したらまたミランダさんのテンポに流されて言えなくなるかもしれない
そう思って全部思いつく限りのことを言った
彼女はしばらく考え込むと何か納得したように一人頷く
『…それなら、危険ね』
「…え、危険?」
なぞかけのように聞こえる彼女の言葉
疑問が増えすぎて頭がパンク寸前だ
『えぇ』
ワタシのオウム返しに彼女は真剣に頷いた
『ここに来れる者は僅かな遺伝子から引き継がれてきた”力”を持つ子です』
立ち上がり、クローゼットに向かった彼女は扉に手をかけこちらを振り返る
『その力と言うのは”拒絶”から生まれた負の力… ”魔術”です』
「…」
ーーーえ… ふぁ、ファンタジー……
クローゼットが開かれるとそこには大量の本がぎっしりと詰まっていた
『その昔、戦争の激しい時代に私は生まれました』
「…ぁ、はい」
ーーーそして突然の昔話っ
その話とさっき言っていた魔法的な名前のやつとどう関係があるのか疑問を持った
『その中でも私は地位の高い貴族で育てられていました
私の貴族は戦争に携わる家系で母も祖母も皆戦を職業としていました』
ーーーおぉ、RPG…
『男性は戦に赴くため前線で戦う兵種が多く、女性はその援助として治療や戦線から外れて武具の仕入れや手入れを主としていました』
クローゼットから分厚い本を取り出しページをめくる
「…」
ーーーその角殺傷力あるな…
『そして私は幼い時から武具の仕入れや手入れの仕方、治療の魔術を教えられました
そして私が15の時にシスターから司祭の称号をもらいました
…兵種はご存知で?』
何かを思い出した彼女はページをめくるその手を止めこちらを振り返る
「え、あ…まぁ、それとなしには…
シスターは治療専門の職業で前線には出ず後方で軍の援助を行い
司祭はシスターより優れた治癒能力と攻撃魔法が求められ後方で戦う職種…だと記憶しているのですが」
何故知っているかって?
昔からゲームやってたからそれなりのRPG設定はわかるよ(どやぁ…
『その通りです、どこでその知識を学びました?』
どこで……
ど こ ?(殴
「ぇっ…と、ど、独学でっ」
コレ言えば何とかなる(経験者は語る
『あらそうでしたの、それでは話も短くなります』
え、オレは説明しなきゃならんの?(読者に)
うぉー、めんどくせ…(埋
『私の貴族内では魔術師は全職種を含めてそれぞれ地位を表す称号が決められています
シスターともうひとつ………』
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=まとめ= ※読まなくても結構です。
~女性~
・シスター(回復)
↓
司祭(+攻撃)
↓
ウィザード(両方有能な希少種)
・魔道士(攻撃)
↓
賢者(+回復)
↓
ウィザード
~男性~
・魔道士(以下同文)
・ダークマージ(闇の攻撃魔法)
↓
ソーサラー(+回復)
↓
ウィザード
=おしまい=
とりあえずウィザードが一番強く、地位も高いらしい
『そして私が17の時、ウィザードの称号をもらい………』
「…」
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