翡翠の薔薇14
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ギャリーが何もしてこない今がチャンスだと動いた
ギャ「…!」
左手で口に突っ込んでいる手を掴むとギャリーは目つきの悪い目を大きくした
喋れないならこの手を抜けばいい
そう思ってやったのだが…
掴んだ手を引いて指を引き抜く寸前
頭の後ろに回された手によって止められた
そしてそのままぐっと寄せられる
「んぅっ!?」
また指が口の中に逆戻り
ギャ「何もしてこない今ならできるって思ってた?
口開けるまで抜かねえからな」
たったひとつの手段が失敗に終わって本当に何もできなくなってしまった
その時、口の中に突っ込まれているギャリーの指が押し広げてきた
「ぐぅっ…!?」
少し口が開いたところでぴたりと止まった指
妖しいギャリーが笑った
ギャ「ほら開けろ」
なんだその”ほら朝飯だ”的なノリは
ギャ「…開けろ」
いつまでたっても口を開けないことにしびれを切らしたギャリーの言葉がついに命令になった
「……っ!」
恥ずかしくなって目を固く閉じ、ゆっくりと口を開ける
恥ずかしくて恥ずかしくて出てきた涙を堪える
ギャ「…深いじゃない」
恥ずかしさに耐えている中かけられた声は優しいものだった
するりと指が抜かれて固く閉じていた目を開けた
ギャ「一体どうしたの」
優しく頬を撫でてくれながら悲しい顔をしている
「……わからない、…起きたら……なんか、口が痛くて…」
ギャ「唇も少し腫れてるし…」
頬を撫でていた指が唇をそっとなぞっていく
触れると少し痛かった
「………痛い」
指から離れるとごめんなさい、と言ってその指はまた頬に戻った
ギャ「まだ血は出てるし…」
どれだけ深い傷なのかは自分ではわからないから特に気にしてはいない
だが一番気になっているのは右肩
打撲の感覚でもなければ掠り傷なんてできた覚えないし見てないからどうなっているのかわからない
でも今ギャリーの前で確認なんてできるわけないし…
もし予想外のことになっていたら?
ギャリーにとんでもない心配をかける
それだけは避けたい…
ギャ「一体…何が、あったの?」
頬を撫でていた手が右肩に置かれた
まさか置かれるとは思っていなかった
なんて言うのか…
すごく痛い、これが激痛ってヤツなのか…
「ぃ゛っ!?」
逃げるように身を捩じらせその手を払ってしまった
それにギャリーは驚きしばらくかたまっていたが血相を変えて問い詰めてくる
ギャ「どうしたの!?肩痛いの!?」
「…えっ……あ、」汗
…しまったやってしまった……
何とか隠していたのに…あぁ、自分ってホントに能無し
ギャ「ちょっと見せなさい!」
そう言ってカッターシャツをずらそうとしてくるギャリーに焦る
「えっ、ちょ…!?」
抱き締められた状態のままでは逃げられずとりあえずその腕の中で暴れてみた
それに舌打ちをして苛立ちを露わにしたギャリーは床に押し倒した
更に暴れようとする##NAME1##の左腕を押さえ素早くシャツをずらした
ギャ「………なによ……コレ…」
それを見たギャリーは目を見開き、次に顔を青くした
それに不安になった##NAME1##もその視線の先を見てみる
「…………え……」
しばらく見つめてみるが何がどうなっているんだか理解できないでいた
つんと鼻にきた焦げの臭い
右肩を包むように広がった黒
少しぼこぼこと盛り上がっている所は皮膚なのか、何か、手形を浮かび上がらせている
信じられない事に未だに煙がうっすらと立ち上がりしゅーしゅーと音も小さくもらしている
それが、今の自分の右肩
「…………なに、…これ……」
思考が停止している中出てきた混乱の言葉
ギャ「……熱い…」
ギャリーが手をかざして呟いた
まさかこんなだったなんて予想すらできない”焦げ痕”
「……ワタシ、こんなの……知らない…」
何か自分は重要な事を忘れいているような気がして焦った
でも思い出すのが怖くてそれを拒否してしまう
頭が痛くなってきた、思い出すんだと解かった
嫌なのに抵抗できず映像が途切れ途切れに浮かんでくる